2019/08/02

2019年8月2日(金)昨日1日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年8月2日(金)昨日1日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

上海での米中通商協議が終了直後に、米国は対中制裁関税の第4弾を発表し金融市場は混乱! 米株は下落、米債利回りは急落、金価格は急騰。米金利の低下+リスク回避に円急騰し、アジア市場で109.32まで上昇した反動も加わり、米国市場で107.26まで下落と一日を通じて2円幅の円高へ。

ダウ-280.85(-1.05%)、NasdaqとS&P500も0.79~0.9%の下落へ。WTIは日中の高値57.99→一時53.59まで急落。米10年債利回りは日中高値2.058→一時1.875%、2年債も1.9%→一時1.692%まで急落。

トランプ大統領は、対中制裁関税の第4弾で中国に対して9月1日から3000億ドルに小幅な10%の追加課税を課すと発表。(今回の措置にはすでに25%の関税が課されている2500億ドルの製品は含まれない)。スマートフォン(432億ドル)やノートパソコン(375億ドル)などのIT製品が含まれ、日本企業も含め、世界的なサプライチェーンの混乱を引き起こすリスクも。

USDJPYは、アジア市場の109.32を高値に伸び悩み、欧州市場に入り109円を割り込み、前日の終値の108.80台を割り込むとストップの売りを巻き込み108.50台まで続落。米製造業PMIは強かったが、米ISM製造業PMIは3年ぶりの低水準、米建設支出は2か月連続のマイナスで7か月ぶりの低水準となり、米債利回りの低下が続き108.10台まで続落。米国が対中制裁関税の第4弾を発表すると、米株急落、米債利回り急低下、リスク回避の円買いが集中し一時107.26まで急落。一日を通じて約2円高で一気に最近の想定レンジ107.00~109.00(もっとも、一時109.32まで上昇していたが!)のレンジの下限近くまで急落。クロスでも前日比ではAUDJPYの-1.80%台を筆頭にクロスでも円高が加速。

AUDUSDは、米国の対中制裁関税の第4弾の発表を受け、0.6868→0.6795まで急落。 一方、NZDUSDは0.6578→0.6548と下げ幅は限定的でアジア市場の下限0.6534を上回る。

GBPUSDは、注目のBOE金融政策委員会は、金融政策の据え置きを予想通り決定。成長見通しを下方修正、インフレは2~3年後には2%を上回ると想定しスタグフレーション(?)。カーニーBOE総裁は合意なきEU離脱を想定しておらずとありどうもよく理解できず、GBP相場の動きは緩慢。欧米市場では1.2080をボトムに弱い米経済指標に1.2150台まで上昇、米国の対中制裁関税の第4弾の発表を受け1.2170台まで上昇するも、前日終値から大きな変化は見られず。

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トランプ大統領(対中制裁関税の第4弾を発表)
◎中国に対して3000億ドルに10%の追加課税を課すと発表。
◎通商協議は継続しているが、米政府は9月1日から、中国から輸入される3000億ドル相当の製品に対し、小幅な10%の追加関税を課す。今回の措置にはすでに25%の関税が課されている2500億ドルの製品は含まれない。
→ 新たに制裁関税の対象となる3000億ドル分は、スマートフォン(432億ドル)やノートパソコン(375億ドル)などのIT製品が含まれ、日本企業も含め、世界的なサプライチェーンの混乱を引き起こしかねない。アップルなど米国を代表するブランドの製品も対象となり、関税合戦の負の影響は一段と大きくなる。
→ この報道を受け、米株は下落、米債利回りは急落、リスク回避に円急騰。

トランプ大統領(ツィート)
◎中国が米農産品を購入するという約束を果たしていない
◎合成オピオイド「フェンタニル」の取り締まりで習近平・中国国家主席が十分な取り組みを行っていない
→ 米中の閣僚級協議は7月31日、予定を早めて終了した。双方ともに協議は建設的だったと評したが、進展はほとんどなかったとみられ、交渉は長期化する見通しとなった。次回の会合は9月に米国で開く。

英仏独
◎北朝鮮の核・弾道ミサイル計画が廃棄されるまで、国際的な制裁を維持し、完全に執行される必要がある

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BOE金融政策委員会
◎政策金利0.75%、資産買い入れプログラム4350億ポンド、債券買い入れ100億ポンドの据え置きを予想通り全会一致で決定。
◎ブレグジット懸念や世界経済の鈍化直面に、成長見通しの引き下げを実施。

四半期インフレレポート
◎英国が円滑にEUを離脱した場合、ポンドや市場の金利見通しが
急回復し、成長率やインフレ率が想定より鈍化する可能性がある
◎成長見通しを下方修正、2019年1.5→1.3%、2020年1.6→1.3%、
◎インフレ率は2~3年後には2.0%の目標値を上回ると想定。
◎インフレ率については今後3年の間に0.25ポイント利上げすれば中銀目標の2%を下回るが、市場が織り込む通り0.25ポイントの利下げを実施するなら2.4%に上昇すると試算

カーニーBOE総裁
◎最新の経済予測は合意なき離脱シナリオを前提とせず、政権は離脱合意を目指すべき。責任は政府に、確率の見解控える
◎EU離脱をめぐる不透明性のため景気見通しに通常ほど自信が持てない状態
◎合意なき離脱ならポンドが下落し成長が減速するだろう
◎合意なき離脱で追加緩和するか断言できない
◎英国のEU離脱がどのような形になるのかを巡る深刻な先行き不透明
性が英経済の重しになっている。

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20:00    GBP BOE金融政策委員会=政策金利0.75%、資産買い入れプログラム4350億ポンド、債券買い入れ100億ポンドの据え置きを決定、予想通り。MPC議事要旨公表、四半期インフレレポート公表、

21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=21.5万件(予想21.3万件 前回20.6→20.7万件)

22:45    USD 7月 製造業PMI・改定値=50.4(予想50.0 前回50.0)→ 前回と予想を上回る

23:00    USD ISM製造業景況指数(NMI/PMI):景気総合指数=51.2 (予想52.0 前回51.7)→ 予想と前回を下回り3年ぶりの低水準。

23:00    USD 6月 建設支出=前月比-1.3%(予想0.3% 前回-0.8→-0.5%)→ マイナス幅が予想外に拡大し、2か月連続のマイナスで7か月ぶりのマイナス幅

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