2019/08/22

2019年8月22日(木)昨日21日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年8月22日(木)昨日21日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

FOMC議事録は将来の方向性に言及することに後ろ向き。直後の反応は弱いドル買いから売りへと変化、米債は低下からすぐに上昇へと変化、米株は上昇傾向にある中での発表で、直後は小幅下げるもレンジの下限を割り込めず上昇傾向を維持と、予想範囲内で特に大きな変化は見られず。

FOMC議事録では追加利下げにはどっちつかずだが、市場は9月の追加利下げを100%織り込み済み。トランプ氏のFRBへの利下げ圧力は大統領選を前にして米景気減速の原因をパウエル氏に転嫁なのか? 批判の毒舌は強まるも市場は耳にタコ。英とEUはブレグジットを巡る対立は解消できず、頼みはG7サミットでの首脳会談。

イタリア政局混迷は変わらないも市場の予想範囲内、米中通商協議で環球時報の胡編集長は「中国は通商合意なしのシナリオを準備」とネガティブ。米議会予算局は米財政赤字が従来予想より2年早く、2020会計年度までに1兆ドルに拡大する見通しとネガティブ。ポジティブ材料はCADのインフレ率が予想外に強く年率2.0%を維持、ただしCAD買いも原油安の影響なのか続かず逆戻りで今後を期待。

米株は高止まりで上昇傾向を維持、米10年債利回りは一時1.606%まで上昇から、FOMC議事録直後に1.545%まで一時低下するも再び回復し小幅上昇を維持、2年債は終盤にかけて1.575%近くまで続伸で上昇傾向を維持。

USDJPYは早朝の106.20台をボトムに米国市場終盤の106.60台をトップに上昇。引き続き106~107円のレンジ内での相場で、テクニカルの円安傾向は続く反面、取り巻くリスクに対して敏感に円買いへと反応する流れは変わらず。

EURUSDは一日を通じて1.1107を高値に上値の重い展開が続き、FOMC議事録後の下げから一時回復するも、1.1080台と安値圏での取引が続き、前日に、コンテ・イタリア首相は辞任を表明した後のEUR上昇のスタート地点に逆戻り。大枠1.1060~1.1120のレンジ内で取引が続くも、水準から考えれば上値の重さが目に付く。

USDCADは強いCPIに一時1.3250台まで下落するも続かず。米国市場に入ると原油価格も在庫増に軟調で、1.3300近くとCPI発表前の水準に逆戻り。ただし、期待感はCAD高なのだが?!

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21:30    CAD 7月 消費者物価指数=前月比0.5%(予想0.2% 前回-0.2%)、前年比2.0%(予想1.7% 前回2.0%)、コア中央値・前年比予想2.1% 前回2.2%、コアトリム・前年比予想2.0% 前回2.1%→ 予想外に強い結果に直後からCAD買いが強まる

23:00    USD 7月 中古住宅販売件数=前月比2.5%(予想2.5% 前回-1.7→-1.3%)、542万件(予想540万件 前回527万件)

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FOMC議事録(7月30、31日)7月利下げは成長やインフレへの保険と判断。より積極的な緩和サイクルの開始というより政策の「再調整」とみなしており、将来的な方向性に言及することには後ろ向。この先どのように利下げに動く可能性があるか、詳細を論じることはせず、柔軟に構える必要性を強調。(直後の反応は弱いドル買いですぐに売りへと変化、米債は低下からすぐに上昇へと変化、米株は上昇傾向にある中での発表で、直後は小幅下げるもレンジの下限を割り込めず上昇傾向を維持)
◎世界的に低調な成長見通しや通商政策を巡る不確実性の影響に対応し、その要因に伴う一段の下振れリスクに対して保険を掛け、さらにインフレ率が2%目標により速やかに戻るのを促進するため、政策決定に賛成票を投じたメンバーらは全体的な政策スタンスをより適切に位置づけることを目指した。
◎大半が7月の利下げは拡大局面にある途上の調整。経済リスクを取り巻く不透明感を踏まえ、金融政策運営における柔軟性を維持することの必要性が強調
◎2名が0.5%の利下げを主張。
◎2名(ローゼングレン、ジョージ氏)は据え置きを主張→ 堅調な6月の雇用統計や米中貿易協議の再開を理由に、経済リスクは6月会合時よりも後退

トランプ大統領
◎米国は恐らく中国と合意するであろう。
◎キャピタルゲイン課税を直ちに引き下げる計画はない。
◎ロシアをG7に加えることはよいこと

トランプ大統領
◎FRBとパウエル議長を非難、ドル相場は歴史上最も高水準だ。

米議会予算局
◎米財政赤字は従来予想より2年早く、2020会計年度までに1兆ドルに拡大する見通し、

ジョンソン英首相
◎バックストップを変更できれば、早く進展させることができる。

仏大統領府当局者
◎合意なき離脱が今では中心シナリオ
◎英国との国境は直ちにEUの管理下に置かれる

環球時報の胡編集長
◎中国は通商合意なしのシナリオを準備
◎通商協議と香港情勢を結び付けようとする米政府の脅しについては、冷笑がさまざまな場面で聞かれる
◎米国が中国に関する取引に署名しないことを抑える力はゼロに近い

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