2019/08/18

今週の主な材料(8月19~23日)FOMC、ECB、RBAの各議事要旨、パウエルFRB議長のJH講演、仏G7サミット、それに、取り巻く多数のリスクを注目。

今週の主な材料(8月19~23日)FOMC、ECB、RBAの各議事要旨、パウエルFRB議長のJH講演、仏G7サミット、それに、取り巻く多数のリスクを注目。

そろそろ夏季休暇から復帰する動きも見られるが、ファンド筋は相変わらず休暇の真っ最中では? 

今週は21日のFOMC議事要旨を注目。2008年12月以来、約10年半ぶりの利下げを実施した。声明では「海外経済の動向とインフレ圧力の停滞」と指摘。貿易戦争で企業投資が鈍化するなど先行き不安が広がっており、景気悪化を未然に防ぐ「予防的利下げ」に踏み切ったとある。予防的利下げをめぐり市場ではややタカ派とも受け取られたが、最近では年内1~2度の利下げを織り込む動きで、23日のパウエルFRB議長のジャクソンホールの年次経済シンポジウムで講演がより重要度が高まっており、短期的な変動に収まる可能性が高い。

22日のECB理事会議事要旨。予想通り金融政策の変更はなかったが、フォワードガイダンスをハト派に変更し、追加緩和の選択肢を検討するなど、9月の追加緩和や資産購入の可能性を示唆し、直後からEUR売りが強まっていたことは忘れられない。今現在も9月とさらに年内追加で1度の利下げ期待が強くなっていることもあり、この流れを変えるようなサプライズがなければ大きな変化も期待できそうにない。

23日のパウエルFRB議長のジャクソンホールの年次経済シンポジウムで講演。ジャクソンホールでのシンポジウムは22~24日に開催され、要人による発言も気にしていたほうがいいが、なんといっても主役はパウエル氏で、この発言を受けて年内の利下げ期待度の変化により債券・株式・為替相場が変動することは間違いない! 最も注意が必要な材料!

8/24~26日仏のG7ビアリッツ・サミット。いつもながら過度のサプライズは期待できないが、ブレグジット問題に揺れる英国とEU首脳との対話で何等かの合意策を見つけることができるのか? 各国の通商摩擦でなんらかの動きがあるのか? 

重要度は落ちるが20日の豪中銀議事要旨も注目したい。6月4日、7月2日、と連続して利下げを実施し、8月6日の直近では1.0%の据え置きを決定した。ロウ総裁の声明では追加緩和のリスク、成長拡大の可能性、インフレ伸び悩みを示唆と強弱混在で動きが鈍かったことを思い出す。

個人的には直後の変動が多きい、21日のカナダCPIもCADJPYの動きと合わせ注目している。市場では前年比予想1.7% 前回2.0%、コア中央値・前年比予想2.1% 前回2.2%、コアトリム・前年比予想2.0% 前回2.1%とやや弱い数字となっているが?

更に、株価と金利(債券利回り)を見ながら、取り巻く多くのリスクを気にする必要も意識せざるを得ない。ブレグジットリスクはどうなるのか? イタリアの政局混迷が続き解散総選挙へ突入するのか? 米中通商協議で9月上旬にワシントンで開催できるのか、9月1日から米国は対中制裁関税の第4弾(12月15日まで延期した分を除き)を発動するのか、それを前にして中国はどのようなアクションを起こすのか? それとも、トランプ氏が豹変してサプライズがあるのか? イランと米国の対立は、香港デモ激化で中国の軍事的介入はないのか? ドイツの景気後退リスクはどこまで深刻でEUR相場にどのような影響を与えるのだろうか? 日本10月発動の消費増税の影響は?

詳しい予定は別表をご覧ください。

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