2019/08/10

2019年8月10日(土)昨日9日、海外市場の動き

2019年8月10日(土)昨日9日、海外市場の動き

トランプ氏の政策に振り回される動きも、本当はどうなの? ドル安ではFRBに1%の利下げを強要し、ドル安を誘導せずと言う。米中貿易問題では対話を継続し合意の用意はあると言うが、9月予定の米中ハイレベル通商協議は合意する用意はできず中止になっても構わずとある。

日本は3連休前で週末金曜日の海外市場では、米株は下げ幅を縮めダウは一時水面上に顔を出すが終値では₋90.75(-0.34%)と小幅安。米10年債利回りは1.748%へ上昇。WTIはOPECの生産抑制効果や欧州の在庫縮小に一時54.92ドルへ大幅上昇。そして、為替相場はポンド安が極端に目立ち、リスク回避の流れは継続でJPY+CHF+EURは強く、AUD+NZDは弱い。

経済指標では、英第2四半期GDPは弱く「前期比は2012年第4四半期来で初めてのマイナスで、前年比も予想と前回を下回る」。カナダ雇用統計は「失業率は上昇、雇用者数は予想外のマイナス、労働参加率は小幅低下で」、直後はCAD売りが強まる。米生産者物価指数(PPI)のコアは前月比が予想外のマイナスでと前年比も弱さが目立つ

USDJPYは米国市場に入り弱いコアPPIやトランプ発言にクロスを含め円高傾向を維持するも、米債利回りの上昇もあり連休前のショートカバーも見られる。米国市場では安値を更新し105.27まで下落するも、結局は105.68まで上昇し終了。ただし、円高傾向は変わらず、来週月曜の日本3連休が大きな節目。

GBPUSDの弱さは相変わらずでジョンソン英首相が合意なきEU離脱の準備を政府職員に通達。英GDP前期比は-0.2%と7年ぶりのマイナスで引き続きボトムは見えず。アジア市場の1.2148を高値に1.2020台まで続落となさけない。

EURUSDはECBの緩和姿勢は変わらず、前日にドイツは赤字国債の発行を検討とのEUR高につながる報道のサプライズも否定(実施されれば歴史的転換!)。相変わらずサルビーニ・イタリア副首相は早期の解散総選挙を求め政局混迷のリスクにも関わらず、世界的なリスク回避の一翼を担い材料の割には底堅い動きへ。米国市場では一時1.1223まで上昇するも続かず結局は1.1200を割り込み終了。弱くもなく強くもない、かつてのUSDJPY相場のよう!

USDCADはカナダ雇用統計が「失業率は上昇、雇用者数は予想外のマイナス、労働参加率は小幅低下で」、直後はCAD売りが強まるが、原油高もあり元の水準近くへ逆戻り。米国市場では弱い雇用統計を受け一時1.3274まで上昇するも、原油価格の急伸もあり1.3197まで下落。終値では小幅なCAD高へ。


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21:15    CAD 7月 住宅着工件数=20.35万件(予想21.0万件 前回24.57→24.55万件)、

21:30    CAD 7月 雇用統計: 失業率=5.7%(予想5.5% 前回5.5%)、雇用者数=-2.42万人(予想1.5万人 前回-0.22万人)、労働参加率=65.6%(予想65.7% 前回65.7%)、フルタイム=-1.16万人(予想2万人 前回2.41万人)、 パートタイム=-1.26万人(予想0.99 前回-2.62万人)→ 失業率は上昇、雇用者数は予想外のマイナス、労働参加率は小幅低下で、直後はCAD売りが強まる。

21:30    USD 7月 生産者物価指数=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.1%)、前年比1.7%(予想1.7% 前回1.7%)、コア前月比-0.1%(予想0.2% 前回0.3%、コア前年比2.1%(予想2.4% 前回2.3%)→ コアは前月比と前年比も弱さが目立つ

21:30    CAD 6月 住宅建設許可件数=前月比-3.7%(予想1.0% 前回-13.0→-12.2%)、

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トランプ大統領
◎ドル安を誘導せず、その必要もない。金利を引き下げれば「ドルを自動的にやや押し下げることになる。
◎米中間ではオープンな対話を継続しているが、合意する用意はできていない。
◎9月予定の米中貿易協議が中止になっても構わず。会合するのなら結構なことだ。会合しないのなら、それも構わない。
◎ファーウェイとは取引はしないつもりだ。本当にこの決断を下した。
◎ドル安にする計画はない、その必要もない。米金融当局が政策金利を引き下げればドルを自動的にやや押し下げることになる。
◎金委員長から新たな美しい書簡を受け取ったが、米韓合同軍事演習に対する不満が記されていた。
◎FRBに1%の利下げを要求、経済はFRBの金融政策によって「手錠を掛けられている。

サルビーニ・イタリア副首相
◎選挙で勝利した場合はEUが何と言おうとも減税を実施する
◎連立政権は崩壊している。早期の解散総選挙を求める。

イタリア連立政権を担う極右「同盟」
◎コンテ内閣に対する不信任案を提出
→ 議会が夏季休会中であるため、不信任案に関する審議時期は不明。

ジョンソン英首相
◎すべての政府職員に書簡を送り、合意なきEU離脱への備えが最優先課題。
◎わが国に受け入れがたい影響が及ぶ、反民主的なアイルランド国境管理を巡る安全策を廃止する合意を伴った離脱がはるかに好ましいが、実現しない可能性も認識している。

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