2019/08/11

今週の為替相場を考える (8月12~16日)盛夏、政治家も夏季休暇入り。

今週の為替相場を考える (8月12~16日)盛夏、政治家も夏季休暇入り。

夏季休暇前にして、東南アジア諸国の利下げが目立つ昨今。主要国でもこの数か月間で、米国、豪中、NZはすでに利下げ実施しており追加緩和の可能性も強いと思われています。 円クロスとの関係の強いトルコ、南アも利下げを実施しており、世の中は利下げラッシュといっても過言ではありません。

主要国の国債利回りは低下しなかなかボトムが見えてきません。米10年債利回りは1.8%を割り込み1.7447%と2015年半ばの水準へと低下。2年債も1.6466%へ低下しています。長短金利差の縮小はリセッションを表しているとの説もありますが、米10年債と2年債利回りの格差は先週末にはついに0.1%を割り込む記録的な水準に落ち込んでいます。

USDJPYは、景気後退=リスク回避の円買いのイメージは強く、米10年債利回りが1.8%を割り込んでいた当時のUSDJPY相場の水準が100円の攻防していたことや、IMMシカゴのポジションはネット円ロングへと変化したこともあり、市場では円先高期待が膨らんでいます。(理論的根拠は別にして)

特に、8月12日(月)は日本が3連休で実需筋や得体のしれないクジラやお化けの積極的な買いが不在の中で、間隙を狙った円高を期待する投機筋が多いことでしょう。最も、この是非は12日の一日で決することになるので、白黒がはっきりすれば元の相場に戻ることでしょう!

EURUSDは、世界的にリスク回避の流れが強まる中で、選好されている円、CHFに次いで3番目にEURが選択されており、そのため先週はEURUSDの上昇が目立っていました。ただ、ブレグジットリスクは? イタリアの政局不安は? と考えれば考えるほど、積極的にEURを買い進めることに躊躇いを感じます。

GBPUSDは、10月31日のブレグジット期限までにジョンソン首相の元で英国はどのような結論に達することができるのでしょうか? 合意なきEU離脱(現状ではこの可能性が高そうですが)、何らかの合意の下でのEC離脱(EUが妥協するのか?)、解散総選挙(10月31日の後との前評判ですが)、離脱中止(あり得ませんが)。いずれにしても、インフレ圧力が強まる中でのブレグジットリスクで、BOEからは積極的な利下げ圧力は今のところ感じられません。そして、GBP売りも止められそうにありませんが、仮に、仮に何らかの合意のもとで離脱が平穏時に可能となれば、それはそれ、GBPは急騰!

USDCADは、政策金利1.75%で2018年10月から変わっていません。英国、日本(問題外!)、EUR(直ぐに利下げ実施がありそう)が金利を据え置く中で、米国、NZ、豪州は1~2回の利下げを実施しています。米国の政策金利(FFレート)は現時点で2.25%(年内に0.5~0.75%の引き下げが予想)と最大、カナダは1.75%と米国に次いで高くカナダの有利性が気になります。また、原油価格は高止まりを示しており、個人的には期待したい通貨ですが、昨年11月以降1.3000をボトムに下値トライは失敗、エントリーするタイミングは相変わらず難しそうです。


今週はレンジの予想はお休みいたします。
それでは皆さん良い連休を!


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