2019/08/27

2019年8月27日(火)昨日26日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年8月27日(火)昨日26日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

米中貿易摩擦をめぐる動きに市場は翻弄、もちろん主役はトランプ氏。

米株は先週末に2.4%近く下げた動きとは逆に1%超の上昇、米債利回りは伸び悩むも米10年債利回りは1.538%、2年債は1.539%と小幅上昇し逆転へ。

もちろん、為替相場はアジア市場の早朝のリスク回避劇からの大逆転しリスク選好に、JPY+CHF+EURが下落し、AUD+CADは上昇、GBPは合意なきEU離脱リスクの高まりに弱く我が道を行く動きへ。

米中貿易摩擦をめぐり中国内のパワーバランスの関係なのか、それとも高度の戦略なのかは不明ながら、中国共産党の機関紙の「人民日報」系列で海外のニュースを中心とした環球時報の編集長は「米国の圧力に屈することはない」と言い、劉鶴副首相は「協議や協力を通じた問題解決の用意がある」とあり、トランプ氏が言う通り中国は米中通商交渉の再開をすることを表明し、合意の実現に期待感を示している。

となると、米中共に9月1日に報復関税の発動を中止、または延期する可能性があり、今後も米中間の協議をめぐる報道や結果に、為替相場を含め金融市場が変動することは間違いない。

USDJPYは先週末106.73の高値、週明け月曜日の安値104.45、月曜日の戻り高値106.41と2円幅を超える動きの上下に長期的なポジションは別として短期・中期的なポジションがカットされ動きが加速している。オシレーター系は買われすぎゾーンにあり、1時間足の200時間MA=106.20~30近辺に位置し、一時この水準を上回る動きも見られたが、終値ベースでは引き続きこの水準を高値に上げ止まっていることもあり注目している。また、106.20~30、月曜の高値106.40、106.50の中間水準、先週末の高値106.73とポイントは明確。相場感は売りなのだが? トランプリスクを考えればどこまで積極的に動けるのかは疑問。

GBPUSDはブレグジットをめぐる駆け引きで動くことは間違いなく。リスクは合意なきEU離脱で、どうしても弱気。

EURUSDのテーマがたくさんあり、昨日のIFO業況指数の弱さは本物で材料は総じてネガティブ方向。ただし、現時点で優先事項はリスクオン・オフの動きで米中通商協議の行方次第。

もちろん、AUDUSDも中国が絡むこともあり、最も米中通商協議の行方に大きく変化することは間違いなさそう。

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トランプ大統領(中国は取引成立を非常に強く望んでいる)
◎中国から通商交渉再開に向けた申し入れがあったことを明らかにした上で、通商協議を再開する方針を表明、合意の実現に期待感を示した。

先に示した劉鶴中国副首相の発言(再送)
◎われわれは冷静な態度で協議や協力を通じた問題解決の用意がある」と言明。貿易戦争のエスカレートに断固反対する

トランプ大統領
◎米国に公平な取り組みを中国とする
◎中国は通貨の価値を引き下げている。
◎貿易協議次第で米企業は中国に留まる
◎中国への追加関税の延期について可能性はある
◎EUとの貿易協定は合意に近づいている。

ムニューシン米財務長官
◎中国からのコメントを歓迎、協議の継続を期待
◎行ったり来たりの協議はあったが、この話はこれでおしまいにしよう。

環球時報編集長
◎米国がここ数日に電話会談した事実を承知していない
◎技術的なレベルで両国は連絡を続けており、そこにトランプ大統領が示唆した意味合いはない
◎「中国は立場を変えていない。米国の圧力に屈することはない

仏ビアリッツG7サミットは共同声明の発表を見送り閉幕。
マクロン仏大統領
◎トランプ氏とイランのロウハニ大統領の会談に向けて準備が進んでいる
◎イランは決して核兵器を保有してはならず、当該状況が地域の安定性を脅かすことがあってはならないという2点が非常に重要

トランプ大統領
◎条件が整えばロウハニ大統領との会談する(後で記者団に対しロウハニ氏について「知らない」と語る)
◎イランの良好な体制を望んでいるが、政権交代は望んでいない
◎われわれの望みは非常にシンプルで、イランは核兵器を持つなということだ

ロウハニ・イラン大統領
◎協議にオープン(ザリフ外相はフランスの招きを受けて予想外にG7サミット会場に登場したが、米国側の代表とは接触しなかった。)

安倍首相
◎G7、世界経済の下振れリスク巡り万全の対応で一致。

ジョンソン英首相
◎EUとブレグジット協定をめぐり10月31日まで交渉を続ける用意がある。
◎EUは土壇場で合意する傾向がある。
◎ブレグジット協議はEUとの合意はかなり難しい

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