2016/02/29

2016年2月29日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年2月29日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

G20後初の週明け月曜日、アジア市場のリスク回避の流れは欧州市場に入りやや弱まるも大きな変化は見られず。円高傾向は続き、ユーロ安の流れが目立った。

また、中国人民銀行は銀行の預金準備率を引き下げ、一時人民元売りが強まったが、長続きせず。

円は、アジア市場では中国株が大幅下落、リスク回避の流れに円はクロスで上昇傾向が続いた。欧州市場に入り欧州株も強弱混在の中、WTIの上昇に円の買いもやや弱まる。

ユーロは、予想外に強い独小売売上高に1.0960台まで上昇し、ユーロ圏のCPIは前年比-0.2%と予想外のマイナスとなったことで、3月のECB理事会で追加緩和の可能性が強まり、1.0880台へ続落へ。

AUDUSDは、弱いNZ住宅建設許可件数にNZDが売られ、その影響に続落傾向が続いていた。欧州市場に入っても一時AUD売りが続いたが、0.7110をボトムに下げ止まり、WTIの上昇やEURAUDの売りに、0.7160台を回復するも、続かず。

GBPUSDは、1.3840~1.3910台の70pipsの間で上下変動。

2016年2月29日(月曜)アジア市場の動き

2016年2月29日(月曜)アジア市場の動き

期待感が少なかったG20明けの月曜日は、日本株は弱く、上海総合は2014年11月来の安値へ一時値を下げ、原油価格(WTI)も弱い。

先週末に予想外に強い米GDPや他の経済指標にドル高の流れで越週した為替相場は、G20で「通貨の切り下げ競争を回避する」という方針を再確認した影響なのか円高へと動いている。 

状況は、株安+原油安のリスク回避も若干あると思われるも、ドル円では、111円から114円まで続伸し反動と思われ、他通貨でもドル買いの反動による値動きの範囲にとどまっている。

USDJPYは、114円近辺から112.80円台まで約1.2円の円高へと、アジア市場にしては珍しく続落。円クロスでも全面高の展開となっている。大枠では111円~116円のレンジを継続する可能性が高く、このいずれかの方向に動き始めたら流れが加速する可能性が高いと思われる。

先に111円を2度試しダブルボトムを形成しつつあることや、円のポジションがショートからロングへと変化している過程でもあることを考えれば、円売りに動きやすくなっていると思われる。しかし、116円を超えるまでは積極的に動きにくいことも確かである。

EURUSDは、小幅な値動きながら1.0900台をボトムに1.0950台を試す動きとなり引き続き1.100の大台を割り込んだままである。GBPUSD同様に、英国のEU離脱を問う国民投票、ECB理事会の追加緩和の可能性など、状況はネガティブ。

また、GBPUSD、AUDUSD、NZDUSDも小幅ながら値を戻して推移しているが、大きな変動には至っていない。




2016/02/28

今週の相場見通し(2月29日~3月4日)

2016年2月28日(日曜)

今週の相場見通し(2月29日~3月4日)

上海G20では、世界の成長への一連のリスクとして、不安定な資本フロー、コモディティー価格の急激な下落、英国がEUを離脱した場合に起こる可能性のあるショックなどを指摘。英国のEU離脱の問題は、英国の強い主張を受け声明に入る。

為替相場の下落につながる政策決定を行う際には事前に通知することで合意。暗に日本や中国の通貨切り下げを懸念した動きとでは? 予想外の決定で市場変動が高まることを危惧したG20の追加的なコミットメントになっている。

G20の決定が週明けの為替相場にどのような影響を与えるかは不明ながら、過去大きな変化をもたらしたことは少なく、今回も新たな相場を作るような決定的な変化をもたらす可能性は低いと思われる。

ただ、WTIも25~35ドルのレンジでやや下げ止まり感も見られる中、原油価格+株式相場の変動が、為替市場に大きな影響を与えることに変わりない。また、米金利の低下が続き2年債利回りは0.8%の水準で、年末年始の1.0%台から低下し安定した動きとなっている。

最近の為替相場の動きを考えるに、①英国のEU離脱の問題、②中国経済の成長と経済政策の問題、③それに伴う新興国経済への影響、④OPECなど産油国の減産合意の有無、⑤米FRBの追加緩和の有無とドル高の影響などがメインテーマとなっている。

円相場を考えると、日銀は3月に追加緩和ができるのか? 日本の成長率鈍化と低インフレの中で、現政権は本当に予定通りに追加増税ができるのか? 疑問符が付く。 基本は円安相場を維持し輸出主導の景気回復を願っているのであろうが、外圧のプレッシャーがどこまで強まるのか? 今週の米雇用統計と米貿易収支の結果も気になってしかたがない。

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【EURUSD 予想1.0700~1.1050】
最近のユーロ圏発の経済指標は弱さが目立ち、英国のEU離脱を問う国民投票で有力政治家の中から離脱支持者が現れ、また3月のECB理事会で追加緩和の可能性が高まる中、通貨ユーロを取り巻く要因はネガティブとしかいいような無い。

G20ではリスク要因としてEU離脱リスクがあげられたが、6月23日の英国民投票に向けた世論調査で圧倒的に離脱反対の割合が拡大しない限り、売り材料にされやすい。また、ドラギECB総裁やECB理事からはハト派の発言が多く弱気な材料となっている。テクニカルでは、1.1000を超えられず継続的に1.0900を割り込むと1.0700台までの下落余地が強まるのではと危惧される。

【GBPUSD 予想1.3500~1.41500】
ワイドな予想レンジで恐縮だが、英国のEU離脱を問う国民投票の行方では、離脱のリスクが高まりに売られやすい環境は変わらず。ただ、本当に英国民がユーロ離脱を望んでいるのかは疑問符! とは言うものの世論調査で証明できない限り、BOEの利上げ観測は先送りされる状況が強い中で、売り圧力は変わらず。

テクニカルでは下落基調は続き、1.4100~1.4200をトップにどこまで値を下げるのか試す展開を予想。
ただ蛇足で先の話で恐縮だが、この歪みの反動は6月以降の将来、ユーロ残留にでもなれば大幅なポンド高として跳ね返ってくるのではと危惧。

【AUDUSD 予想0.7000~0.7300】
ドル高の中でも健闘している通貨に思えるが、0.7300を超えられない限り引き続き下値リスクは強いが、ポジティブの材料もある。中国経済の超悲観論も影を潜め、原油価格(WTI)は30ドル割れで何とか下げ止まる状況が再確認できるのか? そして、0.7000をボトムにし0.7300を超えることができるのか? これが上昇に変化する必要条件。

【USDJPY 予想111.00~116.00】
世界的な自国通貨安政策に対して厳しい視線でみられている。今回のG20でも中国が議長国であることで非難の度合いは弱く、逆に日本に対して矛先が向けられているようにも思えてならない。そういう意味では円安傾向が弱まり円高への動きの可能性も否定できない中、相場感はやや異なる。

年末・年始の金太郎飴のような円安一辺倒の市場参加者は減少し、CFTCのポジションも円ロングへと変化が続く中、今後110円を割り込むような円高も考えにくい。潜在的な弱さが、日銀の3月追加緩和の思惑も背景にある。

USDJPYは111円をボトムに2度下げ止まり、終値ベースでは112円をボトムに直近では5回トライして失敗している。今週も111円を割り込み終値ベースで112円を割り込むと、この考えは間違いとなるが、相場感では116円の先のボトムラインを試す動きを期待したい。

今週の主な材料(2月29日~3月4日)

今週の主な材料(2月29日~3月4日)

さて、今週から3月がスタートします。昨年末から続く相場変動の流れがようやく終息してくるのでしょうか? 相変わらず原油価格や株価に連動した為替相場の流れは変わりようにありません。

上海G20では、成長押し上げのため金融、財政、構造政策を活用することで合意。外為市場に関する緊密な協議で合意し、通貨の競争的切り下げを回避するとの公約が表明されました。

しかし、議長国でもある中国経済に関しては特に言及はなく、最近の相場変動の要因となっている、新興国と中国経済への不信感の解消につながるのでしょうか?

原油価格+株式市場の急激な変動への対応策など、門外漢の私にとってはいつもながら、七夕で望みを託した短冊に言葉を費やしているように思えてなりません。

今週のメインイベントは、3/4(金)の米雇用統計といえるでしょう。非農業門の雇用者数の予想は19.8万件と、弱かった前回の15.1万件から改善が見込まれますが、同時に賃金の上昇の有無が注目度を高めており、前月比予想0.2%と前回の0.5%からやや低下が予想されています。

また、同日の同時刻に発表予定の米貿易赤字も、予想435億ドルの赤字で前回の433.6億ドルから増加が見込まれています。米大統領選の行方が混とんとしている中で、貿易赤字問題は大きくクローズアップされており、ドル高=貿易赤字拡大のシナリオを対してどのようなプレッシャーがかかってくるのでしょうか?

3/1(火)の豪中銀金融政策はは気になります。政策金利2.0%の据え置きが予想されており、ドル高の中で比較的堅調に推移している豪ドルですが、最近は0.72台を高値に上げ止まっており、声明で豪ドルの為替レートに関してのコメントに敏感に反応することが予想されます。

3/2(水)の豪第4四半期GDPは、前年同期予想は2.6%と前回の2.5%からやや拡大が予想されますが、前期比予想は0.5%と前回0.9%から低下が見込まれており、豪ドル相場への影響は大きいと思われます。

3/1(火)のカナダ12月GDPですが、月次GDPもカナダドルへの影響力は大きいものがあります。カナダドル相場は言うまでもなく、原油価格との連動性が高くその影響は絶大ですが、ファンダメンタルズでは影響力は大きいものがあり、今回12月の予想は0.1%と前回0.3%から鈍化が予想されています。


それ以外では、以下通り、多くの経済指標の発表が予定されています。

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2/29(月)       
16:00    GER 1月 小売売上高
19:00    EUR 2月 消費者物価指数(HICP)・速報
22:30    CAD 第3四半期 経常収支
23:45    USD 2月 シカゴ購買部協会景気指数
00:00    USD 1月 NAR中古住宅販売保留指数

3/1(火)      
08:30    JPY 1月 雇用統計
09:30    AUD 第4四半期 経常収支
10:00    CNH 2月 製造業PMI
10:45    CNH 2月 財新製造業PMI
12:30    AUD 豪中銀 金融政策発表
17:30    CHF 2月 SVME購買部協会景気指数
17:55    GER 2月 雇用統計
17:55    GER 2月 製造業PMI・改定値
18:00    EUR 2月 製造業PMI・改定値
18:30    GBP 2月 製造業PMI
19:00    EUR 1月 失業率
22:30    CAD 12月 GDP
23:45    USD 2月 製造業PMI・改定値
00:00    USD 1月 建設支出
00:00    USD 2月 ISM製造業景況指数

3/2(水)      
09:30    AUD 第4四半期GDP
15:45    CHF 第4四半期GDP
18:30    GBP 建設業PMI
22:15    USD 2月 ADP雇用統計
00:30    USD EIA石油在庫統計
04:00    USD FRB地区連銀経済報告書(ベージュブック)

3/3(木)       
09:30    AUD 1月 貿易収支
10:45    CNH 財新サービス業PMI
17:55    GER 2月 総合PMI・改定値
18:00    EUR 2月 総合PMI・改定値
18:30    GBP 2月 サービス業PMI
19:00    EUR 1月 小売売上高
22:30    USD 第4四半期 非農業部門労働生産性・改定値、単位労働指数
22:30    USD 新規失業保険申請件数
23:45    USD 2月 総合PMI・サービス業PMI改定値
00:00    USD 2月 ISM非製造業景況指数=予想54.0 前回53.5
00:00    USD 1月 製造業新規受注
00:30    USD EIA天然ガス備蓄高推移

3/4(金)      
09:30    AUD 1月 小売売上高
22:30    CAD 1月 貿易収支
22:30    USD 1月 貿易収支
22:30    USD 2月 雇用統計
00:00    CAD 2月 Ivey購買部協会指数

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2016/02/27

2016年2月27日(土曜)最新のIMMポジション(2月23日集計分)から

2016年2月27日(土曜)最新のIMMポジション(2月23日集計分)から


IMMデータは、毎週火曜日時点のポジションを集計し、今回は2月23日となります。

7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ネットショートポジションは-63,492コントラクトと前週の-91,520からマイナス幅は28,028減少し、2014年7月22日以来の低水準となり、ドル高センチメントが急速に萎む流れが続いています。

ただ、先週は集計後に発表された米経済指標は強く、欧州経済指標は弱さが目立ち、原油価格も期待ほど伸びず、ドルの買い戻し強まり通貨ショートの減少幅はやや鈍化している可能性もあります。

円は、ロングへ転換してすでに8週間経ていますが、50,000コントラクト台で伸び悩み、円買い方向ながら増加の勢いが弱まっていることがわかります。

ユーロは、2014年5月13日以来、94週連続しショートポジションを維持していますが、過去2週間は-46,000~-48,000の減少幅にとどまり、ユーロショートの減少も弱まりつつあることがわかります。

ポンドは、2015年11月10日の週から16週間ショートポジションを維持していますが、過去3週間は-30,000台のコントラクトを維持しながらも、ポンド売りが弱待っていることも感じられます。

カナダドルは、2015年6月2日以来、39週間ショートポジションを維持していますが、1月の-60,000コントラクトから、ショートの伸び率は鈍化し、30,000コントラクト台へと低下し、原油価格の下げ止まり傾向と連動した動きとなっています。

豪ドルは、2015年6月2日にロングからショートへと変化し37週間ショートを維持していたが、2週間前からロングへと変化し、豪ドル先高期待が強まっています。

NZドルは、今年1月19日の週から6週連続でショートポジションを維持していますが、2月9日の-9,139コントラクトをピークにして、ショートの増加傾向は弱まっています。

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      Long  Short   Net 増減
円   92,376    39,642    52,734    4,833
ユーロ 107,566    154,423    -46,857    1,348
ポンド 35,479    68,547    -33,068    3,187
スイス 20,213    22,534    -2,321    2,045
カナダ 31,487    68,427    -36,940    8,145
豪ドル 72,523    62,948    9,575    6,768
NZドル 15,968    22,583    -6,615    1,702
           計-63,492    28,028

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2016年2月27日(土曜)昨日26日 海外市場の動き

2016年2月27日(土曜)昨日26日 海外市場の動き

一言、ドル全面高(DXY=97.29→98.09)。米国発のGDP+個人所得・個人消費+信頼感指数と強く、米金利は上昇(2年債利回り=0.726→0.791%)。

逆に、ユーロ圏景況感指数は弱く、独HICP・前年比はマイナスへ低下と弱い。原油価格(WTI)は35ドルを達成できず、逆に33ドルへ逆戻りし、米株は小幅下落(DJIA=-57.32ドル-0.34%)。

USDJPYは、強い米GDPを受け113.20台を上抜けしてからは続伸、一時114円台を達成してようやく上げ止まる。円クロスでは、CADJPYの上昇を除き、基本は大きな変動は見られず、ドル高の流れへ。

111円のボトムから3連騰し約3円幅の上昇に111円~115円のレンジに戻ったのか? 先の底値水準の116円を超えてくれば、円高相場の終わりと思われるも、G20明けの動きを注目したい。

EURUSDは、弱い欧州・独発の経済指標に徐々に値を下げ、強い米経済指標に続落。1.1000を割り込んでから売りの流れが加速し、1.0910台でようやく下げ止まる。

6月23日の英国民投票の不透明感+3月ECB理事会の追加緩和の可能性の高まりに、いつもながらGBPを含めEURも潜在的な売り圧力が残る。

AUDUSD+NZDUSDは、強い米GDPを引き金に米金利は上昇し、原油価格も上昇から値を下げ、AUD+NZDは続落へ。AUDUSDは0.7200を割り込んでからは続落0.7120台で下げ止まるの、反発力は弱い。NZDUSDは0.6740、20と節目で下げ止まるも、強い米経済指標が続き、米金利が上昇すると続落、0.6720台で下げ止まるも、反発力は弱い。

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パウエルFRB理事=指標に基づき、毎回のFOMCで決定を行うことで、市場を折りに触れて驚かせる可能性がある。

パウエルFRB理事=FOMCメンバーの金利予測の分布を示す「ドットチャート」は、経済見通しは先行不透明で、政策の道筋をめぐってもかなりの先行き不透明感が存在することを強調する一助となる。

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USD 第4四半期GDP・改定値=前期比年1.0%(率予想0.4% 前回0.7%)、個人消費=前期比2.0%(予想2.2% 前回2.2%)、GDPデフレ―ター前期比年率0.9%(予想0.8% 前回0.8%)、コアCPEデフレーター前期比年率1.3%(予想1.2%  前回1.2%)→ 個人所費は予想を下回るも、GDPは前回と予想を上回り直後はドル買いが強まる

USD 1月  個人所得=前月比0.5%(予想0.4% 前回0.3%)、個人消費支出=前月比0.5%(予想0.3% 前回0.0→0.1%)、PCEデフレーター=前月比0.1%(予想0.0% 前回-0.1%)、前年比1.3%(予想1.1% 前回0.6→0.7%)、PCEコア・デフレーター=前月比0.3%(予想0.2% 前回0.0→0.1%)、前年比1.7%(予想1.5% 前回1.4→1.5%)→ 予想を上回りドル買いが強まる

USD 2月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=91.7(予想91 前回90.7)→ 予想を上回る

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2016/02/26

2016年2月26日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年2月26日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き

週末金曜日、G20を期待度は低いが結果待ち。欧州発の景況感は総じて弱さが目立ち、逆に米GDPは強さが目立つ。これからのオプションカットとフィキシングの動きを注目。

欧州株は強く、米株先物も上昇しダウ平均も上昇からスタート。米金利は上昇しWTIは35ドルを試す勢いへ。主要国通貨でドルは全面高。

USDJPYは強い米GDPに113.20円を超えてから買いの勢いが強まり113.60台へ続伸しようやくさ上げ止まる。このまま終われば、4日連続で陽線引けとなる。週足でも3週連続で下値トライ失敗となり、底打ち感が広がることも予想される。ただ、最近の円相場は原油と株価連動型なので、こちらは動きが読めず。

EURUSDは弱い景況感指数と強い米GDPに1.1000を再度割り込み、1.0950台へ続落。英国民投票のリスクと追加緩和観測に弱さが目立つ。

GBPUSDは週末のポジション調整なのか、クロスでのGBP買いに比較的堅調に推移するも、ドル全面高の流れに1.3950を割り込み下落。

AUDUSDは、主要国の中では比較的強さが目立っていたが、アジア市場の0.7260台を高値に0.7200を割り込み続落。ドル全面高の流れにNZDUSDも上昇幅を縮小し弱含みで推移。

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オズボーン英財務相=世界経済のリスクが金融危機以降で最も高まり、EUを離脱するタイミングは最悪。EU離脱が大規模な経済的ショックにつながる可能性がある。

ルー米財務長官=米国経済は、雇用の伸びや民間部門の成長が堅調なことに加え、消費者の需要も力強い状況が続き、かなりうまくいっている。

ルー米財務長官=各国は自国経済を下支えするため、財政政策や金融政策、構造改革といったあらゆる政策手段を利用すべき。

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2015年2月26日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2015年2月26日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

G20を控えた週末金曜日、G20からの材料と米GDPを気にしながらの展開。日経平均株価はOPENが高値でだらだら値を下げるも何とか前日比で上昇を維持。欧州市場は株高の流れが続き、原油価格も上昇し、ややリスク選好の動きとなるも、ドル買いの流れは続く。

新たに大きな材料は見当たらないが、通貨間で動きは異なる。EURUSDはアジア市場では堅調に推移するも、欧州市場に入り値を下げ1.1000を再トライ。

GBPUSDは、1.40台を中心に1.3950~1.4030のレンジで上下するも、方向感は定まらず、GBPクロスの利食いの買い戻しが目立っている。

問題のJPYは、USDJPYでは200時間移動平均線近くを上昇を止められ、クロスでもアジア市場はやや円高、欧州市場に入るとやや円安と、大きな変化とならず。112.50~113.20円のレンジをどちらに抜け出すか注目している。


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黒田日銀総裁=過度の円高は修正。マイナス金利、どんどん下げていく考えはない。通貨安競争の回避は共有されている。

モリソン豪財務相=中国経済について楽観的な見方を示す。

周中国人民銀行総裁=人民元が継続的に下落する根拠はない。中国当局には金融政策面で行動する余地が残されている。財政政策が一段と積極的になり、供給サイドの構造改革が引き続き焦点になる。

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今日は週末の金曜日。

今日は週末金曜日、ここ数日の株高+原油高+円安傾向ですが、G20を控えた一時的な値動きなのか? 新たな相場変動の始まりなのか? どちらの方向の可能性も残り決め打ちできないで短期的な売買に集中している市場参加者が多いと思われます。

OPECの減産に向けた新たな動きも、減産合意まで至るのか不明でもあり、G20で自国通貨安の誘導を阻止する文言は入る可能性な残りますが、具体的な実行性に疑問が残ることも事実です。

日欧はもとより、歴史的に見るとほぼ世界中が、輸出主導国では特に自国通貨安に誘導し景気浮揚手段に利用する傾向は強いものがり、景気拡大傾向が続く間として米国だけが現在のところ例外とも考えられます。

さて、昨日は円安の流れが加速し、200時間移動平均線の113.10円近辺で若干オーバーするもほぼこの水準を高値に、現在のところは上げ止まっています。

引き続きドル円相場は、中長期で売りに変化し、短期は買いに変化し、111円、112円、113円と底値を切り上げている最中ですが、Dailyチャートではいまだ下落局面の調整範囲内に収まっています。

大きなポイントは先のボトムとなった116円が大きなポイントになってきます。また、引き続き200時間の移動平均線113.10円をクリアに上抜けすることができるかは、今日の大きなテーマになってきます。

また、112.40~113.20のレンジで収まることができるのでしょうか?来週の相場を考えるにおいて、この水準を超えた方向に相場思考が偏り安くなっています。

2016年2月26日(金曜)昨日25日 海外市場の動き(午前5時ごろ)

2016年2月26日(金曜)昨日25日 海外市場の動き(午前5時ごろ)

原油高+米金利低下+米株高=ドル安+円安傾向が強まる。AUD+NZD+CADは急進するも、EUR+GBPは上下変動し強さは感じられず。一時的な変化なのか?G20を前にした相場の変化と思えないが、原油価格の上昇が相場の流れを変えている。

米耐久財受注は予想外に強く、米追加緩和の可能性がやや強まり一時ドル買へと動くも続かず。米金利は低下し原油価格の上昇(WTIは33ドル台へ)に流れはドル売りへと急速に変化。

リスク選好のパターンに入り安全資産のドルと円は下落、USDJPYは113円台を瞬間達成、クロスでは円全面安。リスクに敏感なAUDUSD+NZDUSDは上昇+USDCADは下落へ。

英国の国民投票のリスクとユーロ圏金利の低下に、EURUSD+GBPUSDは売り圧力は変わらず。ドル高の流れに売り圧力はやや緩和されるも強さは感じられず、上下変動するだけで、クロスで売りの流れが続く。

USDJPYは、111円、112円、113円と底値を切り上げながら円売りの流れが続く。クロスでも円は全面安にドル売りを消化しながらの上昇となっている。200時間MV=113.10円を超えることができるのか? 週末金曜日=G20にも当たり、株価+原油価格の動きと合わせ重要。

EURUSDは、ユーロ圏CPIは前年比0.3%と強さは見られず、逆に米経済指標は斑模様ながら強さも残る。英国の国民投票という時限爆弾を抱え、3月の追加緩和のリスク抱え、どうしても強さは感じられない。そんな中で、EURUSDは1.1000一時的に割り込むも大枠で1.1000台を維持、200時間MV=1.1085を超えることができるかが重要? 

AUDUSDは、底値を切り上げ上昇中。原油価格の上昇と米金利の低下、株高のフォローを受け底堅く推移。2月20日以降は200時間MAをボトムに上昇傾向が続き重要なポイントとなり、23日の高値0.7250台を突破できるのか? ダブルトップで下落へと変化するのか、続伸するのか? 原油価格の動向を合わせ注目している。

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ウィリアムズSF連銀総裁=原油は供給過剰の状況で、少なくとも今後数年は価格低迷が続く可能性が高く、ガソリン安を通じて米消費にプラス効果。製造業はドル高に苦慮。

ウィリアムズSF連銀総裁=マイナス金利は予期せぬ結果をもたらす。英国のEU離脱は間違いなく米経済に影響する。新たな予測方法でFRBの利上げ軌道を明確化する。

ウィリアムズSF連銀総裁=今年のGDPは2.25%成長を予想、失業率は4.5%まで改善を予想。

ユーロ圏の長期インフレ期待指数は過去最低へ(フォワードBEI)1.38%。

アトランタ連銀GDPNow=米第1四半期予測を2.6%→2.5%へ下方修正。

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2016年2月25日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年2月25日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

欧州株は大幅上昇、米株も上昇からスタート。WTIは伸び悩み、米金利は小幅低下し、ドル売りの流れが続いた。相場が動いたのは強い米耐久財受注で、前月比4.9%(予想2.5%)にドル全面高。

欧州市場では、英国のGDPは前年比1.9%と予想・前回と変わらず動けず。ユーロ圏CPI前年比は0.3%と予想・前回0.4%から小幅下落し、序盤はEURUSDの売り圧力が強まる。ショイブレ独財務相が「ユーロ相場、独経済にとりやや低過ぎる」との発言にEUR買いが強まり、ドル売りの流れをリード。

しかし、強い米耐久財受注にドル全面高へと変化し、EURUSDは1.1045→1.1000を割り込み続落。GBPUSDも1.4000を試すも失敗、逆に1.3900台まで続落。

AUDUSD+NZDUSDは強さが目立った。欧州市場で上昇が始まり、米耐久財受注で買いから売りへと変化するも、下げ幅は限定的。

USDCADは、原油価格との連動性はあまり感じられず、カナダドルの上昇が目立つ。欧州市場に入り1.3730台→1.3610台へ急落。強い米耐久財受注にようやく下げ止まり、1.3600~1.3640のレンジでカナダドル高値圏で推移。

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ブラード・セントルイス連銀総裁=市場は12月利上げに過剰反応、年内の定期的な利上げ継続予想。

ブラード・セントルイス連銀総裁=ドル相場がどれほど米国にインパクトを与えるか注視。英国のEU離脱が米国経済にとってリスク事項になるとは考えていない。

ブラード・セントルイス連銀総裁=最近の株急落は、FRBの利上げで年内着実に引き上げを継続するとの確かなコミットメントと誤って解釈した可能性。

ショイブレ独財務相=ユーロ相場、独経済にとりやや低過ぎる。G20、競争力強化に向け為替操作すべきでないと再度合意へ。欧州の緩和政策、独経常黒字増大の要因。

G7では経済が一段と悪化すれば行動する用意があると共同声明で表明する可能性が高い。

中国当局者=人民元の早期切り下げを否定。

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2016/02/25

2016年2月25日(木曜)アジア市場の動き

2016年2月25日(木曜)アジア市場の動き

日本株と円相場の連動制が続くも、大幅下落の中国株に欧州市場も警戒感が強まりそう。

G20を明日・明後日に控え、円安誘導中と思われているの日本に関しての風当たりは若干強まる可能は否定できないが、実現性は甚だ疑問。結果、円売りできにくい環境にはあるも、表立った円安誘導には釘を打たれる可能性もあり、日銀の追加緩和(3月期待)を残すのみ。

日経平均株は1.41%上昇するも、上海総合は逆に6.32%下落し、WTIは小幅下落し32ドルを割り込む。

ドル円は、相場の転換の可能性を疑いながらで上昇力も限定的。株高と原油高との連動は続き、日本株高にクロスでも円は全面安で112円台へ。昨日安値から1.6円近くとなる112.60円台まで一時上昇するも、中国株は弱く逆に再び売り圧力が強まる。

EURUSDは、1.1000の大台を回復し1.1030台まで上昇するも、ECBの追加緩和のリスクと、底打ち感がみられないポンド売りに疑心暗鬼。弱さが目立つポンドの影響に下落するのではとの不安に積極的なユーロ買いもできず。

GBPUSDは、1.3920~1.3955の狭いレンジで動けず。GBPJPYも一時157円台まで上昇するも逆に156円近くまで値を戻している。

AUDUSD+NZDUSDも大きな動きは見られず、共に狭いレンジでの動き。対円でも上昇から下落へと変化し、結局は大きな動きは見られず。

2016年2月25日(木曜)昨日24日 海外市場の動き(午前5時ごろ)

2016年2月25日(木曜)昨日24日 海外市場の動き(午前5時ごろ)

ドル高傾向も弱さが目立つ米経済指標で流れは変化し始め、さらに原油価格は上昇し米株もプラス圏へ変化。為替相場の流れも変わり、ドル売り+円売りへ。

欧州株は大幅下落するも、NYダウは+0.40%近くへ小幅上昇、WTIはAPI週間統計で原油在庫増で売り、EIA週報で在庫が予想外に減少し32ドル台へ上昇。米金利も低下から終盤にかけて1.75%近く上昇へ。

数少ない経済指標では、米新築住宅販売が50万件を割り込み、米総合PMIは50.1と弱くサービス業は49.8と2年ぶりに50を割り込む弱さ。

G20を26・27日に控え、各国からは自国通貨安政策を問題視する発言が目立ち、世界経済の成長見通し悪化を指摘する声が多い。

ムーディーズはブラジル格付けをジャンク級へ2段階引き下げ、新興国の弱さが目立つ。米地区連銀総裁からは利上げ継続示唆するも、慎重姿勢で臨む発言が多い。

USDJPYは、円高から値を戻すも円高傾向変わらず。欧州株安+弱い原油価格に111.80円を割り込んでからは続落し、一時111.00円台まで円高が進むも、弱い米経済指標に下げ止まり、米株高+原油価格の上昇に、円はクロスで全面安。112円まで値を戻すも、円高傾向は続く。

EURUSDは、売りから買いへと変化するも1.1000近辺で動きは弱まる。GBPUSDの売りの影響にEURGBPの買いの影響も弱く、1.1000を割り込み1.0960近くまで続落しようやく下げ止まる。弱い米経済指標が続きドル売りの流れが強まり、ロンドンフィキシングの午前1時過ぎからは、米株と原油価格の上昇に1.1040台を回復するも続かず。1.1010近辺で取引が続く。

AUDUSD+NZDUSDは、欧州市場は小幅続落、弱い米経済指標と米株高+原油価格の上昇に続伸。AUDUSDは0.7150→0.7210台へ上昇。NZDUSDは0.6590→0.6670台へ上昇へ。

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ムーディーズ=ブラジルのソブリン格付けを「Baa3」→「Ba2」へ2段階引き下げジャンク級となり、見通しもネガティブに引き下げた。

カプライン・ダラス連銀総裁=FRBはドル高の影響を認識しているが主要懸念ではない。市場が何を示唆しているかを読み過ぎないことが重要。

カプライン・ダラス連銀総裁=米経済が今年リセッションに陥る恐れはない。年内利上げを支持するかどうか決定するにあたり、世界的な景気減速のほか、金融情勢や米国債のイールドカーブなどを注視。

カプライン・ダラス連銀総裁=マイナス金利については、日本では一助となる可能性がある。米国でも導入の可能性を排除するべきではないとしながらも、構造的な問題など負の影響もある。

カンフリBOE副総裁=英国で緩やかな景気回復が継続との見方は変えず。中銀は必要なら一段の刺激策を導入する用意がある。

ショイブレ財務相(G20に向け)=国内の成長押し上げのために為替相場を不正に利用すべきではない。金融市場はより安定する必要があると。

ラッカー・リッチモンド連銀総裁=米労働市場が力強く推移し続けていることで、年内に複数回利上げを実施することは正当化される。インフレ率は向こう5~10年間は平均1.9%で推移することが示唆。

IMFスタッフ=G20では世界経済の成長見通し悪化に伴い、主要国は需要支援とリスク抑制に向けた新たな方策を緊急にまとめる必要がある。

中国人民銀行の当局者=財政赤字をGDP比4%への引き上げを提案。


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2016/02/24

2016年2月24日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年2月24日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

経済指標の発表は極めて少なく、ドル高+円高の流れが続く。

原油価格は下落し、欧州株も下落。米金利は低下し、米株と日本株先の先物も下落へ。USD+JPYは上昇し、EUR+GBP+AUD+NZDは弱い。結果、JPYはクロスで全面高。

26日・27日のG20では、G20では世界経済の見通しの悪化を集中討議。通貨安政策も議題に上る可能背はあるも、主要テーマになるかは不明。

クリントン前国務長官は、日本や中国が為替操作を行っていると指摘。株安+原油安に、USDJPYは111.50台へ一時下落。

EURUSDは、一時1.0950台へ下落後、一時1.1000台まで値を戻すも、上値の重さは変わらず。

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ラッカー・リッチモンド連銀総裁=米国の実質的な自然利子率は現在ゼロ%かそれをやや上回る水準にあると推定され、FFレートの誘導目標を引き上げることの根拠となる。

独政府高官=G20では世界経済の見通しの悪化を集中討議、緩和的な金融政策のリスクと副作用も討議。

バイトマン独連銀総裁=ユーロ圏の景気回復は来年まで続くとの見通し。一段の金融緩和は危険な副作用を伴う。

バイトマン独連銀総裁=2016年のドイツ経済は拡張し続ける。ECB政策の長期的リスクを無視するのは危険。

ゴーブ英司法相=EU首脳会議が英国のEU残留にむけた改革案を合意したが、欧州司法裁で合意内容が覆される可能性がある。EUの条約が改定されるまで、欧州司法裁の判断は今回の合意に拘束されることはない。

ルー米財務長官=不公正な通貨政策を追求せずに内需拡大のためのさらなる行動を取るよう呼び掛けた。

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2016年2月24日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年2月24日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

日経平均株価は弱く上海総合は強く、ミックス。欧州序盤は下落からスタートしWTIは31ドル近くへと大幅低下。

原油安=ドル高+円高の方程式はアジア市場は有効となったが、欧州市場に入ると利食い先行に、一時円安+ドル売りへと変化するも、大きな流れを作れず。

逆に、EURUSDは再び1.100の大台を割り込み弱く、GBPUSDは1.4000をクリアに超えられず売り圧力は止まらず。

EURUSDの弱さは、GBPUSDが足を引っ張っていることもあるが、3月のECB理事会で追加緩和期待(中銀預金金利マイナス幅拡大)を織り込んでの値動きとなっている。

GBPUSDの売りの流れは変わらず、大きな変化を示すことは難しい状況が続いている。やりすぎ感も強く売りから入ることを難しくしているが、リーマンショック直後の1.3500をねらっているのか?

AUDUSDは、豪州の第4四半期の賃金価格指数、前年比の伸び率は1997年の統計開始以来の低水準となり、一時売りが強まったが大きく崩れることもなくしぶとさが目立っている。ただ、0.7200の上値は多くなり、0.7150を割り込むと危険信号が点灯。

USDJPYは、やりすぎ感は強いも買いが弱く非常に不安感に陥る。政府・日銀の警戒感は強く売りにくいことは確かで、逆にそれが上値を重くしている逆の現象になっている。112.80を超えない限り、113.30を超えない限り、大きな戻りは期待薄。本当に円は強くしぶとさが目立つ。

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英社会調査全国センター英世論調査=60%がEU残留に賛成。

ユーガブの世論調査=英国のEU離脱支持は31%(-6%)に低下、残留支持が43%

豪連邦統計局=2015年第4四半期の賃金価格指数(時間あたりボーナスは除く)は前期比0.5%上昇、前年比2.2%上昇と、伸び率はともに第3四半 期から鈍化へ。前年比の伸び率は1997年の統計開始以来の低水準

ヒラリー・クリントン前国務長官=通商政策について、日本や中国が為替操作を行っている。統領に就任した場合は対抗措置を検討する考え。

黒田日銀総裁=市場変動によって日本の経済・物価に悪影響があれば、躊躇なく政策対応を検討する。

黒田日銀総裁=マイナス金利導入以降も国際金融市場の変動が続く中で「投資家のリスク回避姿勢が過度に広がっている。世界的に株価が軟調に推移し、ドル安傾向が続いている。

黒田日銀総裁=背景には、原油価格の下落や中国経済の動向のほか、欧州の銀行セクターへの懸念や米金融政策の先行き不透明感の強まりなどがある。

フィッシャーFRB副議長=市場混乱の影響を判断するのは時期尚早。3月FOMCで何をするのか現時点ではまったくわからない。原油安で物価がより長期にわたり低水準に留まる可能性がある。

2016年2月24日(水曜)昨日23日 海外市場の動き

2016年2月24日(水曜)昨日23日 海外市場の動き

原油安+株安=ドル高の流れが強まり、円はクロスで円高へ。USDJPYは動けず。

原油価格の下落が、株と為替相場を動かす。
ヌアイミ・サウジ石油鉱物資源相の「減産は実現しない」との発言に減産にむけた合意は失望感へと変わり、原油価格は下落、欧米株は下落するも、米金利はほぼ変わらず。結果、リスクに敏感な、CAD+NZD+CADは下落へ。

ポンドは6月の国民投票と追加緩和の可能性に続落傾向は止まず。
英国は国民投票を6月に控え、カーニーBOE総裁は「追加緩和の可能性を示唆」、ただしマイナス金利はあり得ず。シャフィクBOE副総裁は「予想よりも早く利上げを行う可能性」を示唆。軍配はポンド売りで下げは止まらず、1.40の大きな水準でようやく下げ止まる。

米経済指標は強弱混在するも、弱さが目立ちドル買いの足を引っ張る。
米S&P/ケースシラー住宅価格指は前年比5.7%と伸びは弱く、米中古住宅販売件数は強かったが、米CB消費者信頼感指数は92.2と弱く5か月連続で100を下回り、期待指数は1年ぶりに80を割り込む。

連銀総裁らの発言はタカ派・ハト派混在、相場への影響は見られず。
カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁→ややタカ派発言、、カプラン・ダラス連銀総裁→ハト派発言、ジョージ・カンサスシティ連銀総裁→タカ派発言。

FRBの公定歩合議事録でも、追加利上げを求める参加者はゼロ。
3月のFOMCの追加利上げは市場の予想通り可能性は極めて少ない。

USDJPYは、112円台を維持するも、111.70台~112.40台のレンジで推移。株安+原油安でクロスでは円売りから円買いへと変化。

EURUSDは、弱いIfo景況感指数に欧州市場の序盤の1.1000割れをボトムに、1.1030台まで値を戻すも、英国のEU離脱の可能性や3月のECB追加緩和の可能性に買い戻しも弱い。

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カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=データを入手、やや楽観的なデータもあれば、やや悲観的なデータもあるが、緩やかな経済見通しが依然基本シナリオ。経済が成長するなか雇用環境が改善すれば、賃金が上昇し、インフレ率も上向く。

カプラン・ダラス連銀総裁=インフレ目標を達成するため、われわれは想定以上に忍耐強くなる必要があるかもしれない。3月FOMCでも利上げを協議すべき。

ジョージ・カンサスシティ連銀総裁=2016年の経済は2%前後の成長を予想。12月以降の経済指標は見通しの変化を示唆せず。

FRB公定歩合議事録(1月)=公定歩合引き上げを要請する連銀はゼロ。世界経済や金融市場の混乱が見通しに影響する可能性。

ヌアイミ・サウジ石油鉱物資源相=原油生産を削減しないと言明。生産抑制に他国の協力を得られる可能性が低く、供給調整の負担は高コスト生産者が担うことになるだろう。

ヌアイミ・サウジ石油鉱物資源相=供給抑制を約束する国はあっても「実行する国は多くない。ロシア、カタール、ベネズエラが先週合意した生産水準の維持について、減産のようなものではない。減産は実現しないと発言。


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2016/02/23

2016年2月23日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年2月23日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

欧州株は軟調に推移、米株先物は大きな動きは見られず。WTIは4月は小幅下落。

独GDPは前年比2.1%と速報値と変わらず。独Ifo景況感指数を予想外に弱く、ユーロ圏経済の弱さを意識、EURUSDは1.1000の壁を割り込み下落へ。

GBPUSDは、EURGBPの売りの影響に、GBPUSDは上昇するも1.4150をトップに相変わらず上値は重い。カーニーBOE総裁はマイナス金利を強く否定。次の一手は利上げだが新興国市場のリスクを懸念。1.4090~1.4150のレンジで動きは鈍い。

USDJPYは、111.80円をボトムに小幅なレンジで推移。クロスでの円買いも弱まる112円を中心とした上下10pipsの相場から112.30台へ上昇へ。

AUDUSDは、調整による売りにも下げ幅は限定的、0.7250台をトップに底堅く推移。

NZDUSDは、0.6680~6710台の狭いレンジで上下し、方向感定まらず。

USDCADは、原油価格の上昇力も弱まり底堅く推移し、CADはやや軟調い推移。

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カーニーBOE総裁=マイナス金利導入の意思も関心もまったくないと強調。経済成長が続く中、国内金利は向こう3年間で上昇する可能性は大きいが、新興国市場のリスクが強まり、金融政策にあらかじめ決まった道筋はない。

カーニーBOE総裁=景気が追加刺激を必要としている場合、金利をゼロに向けて下げることや、追加の資産買い入れなど資産を買い入れることも可能。

カーニーBOE総裁=英国がEUを離脱する場合は、影響の大きさだけでなく、影響が持続するかも考慮に入れる必要がある。

シャフィクBOE副総裁(議会への年次報告書)=金融市場が予想しているよりも早く利上げを行う可能性がある。いったん不透明感が払しょくされれば、市場の利回り曲線が示唆するよりも速いペースで利上げすることが正当化される。

シリア政府戦闘作戦の中止で合意。

独Ifo経済研究所=2016年の独経済成長見通しで、昨年12月の予想1.9%から引き下げる必要がある。

英大手企業の経営陣200人は、EU離脱リスクの警告する投書に署名。

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ちょっとだけ思うこと!

上海総合、欧州株と弱さが目立ち、USDJPYは111.80円台まで一時下落し、これをボトムに下げ止まっているが、円はクロスでも強く買い戻しも限定的。

しかし、値動きの攻防を見ていると、底値を模索する動きは変わらずながら、水準からショートで入りのも勇気が必要で、逆に111.80を割り込んだら撤退のロングポジションの動きも選択肢に見えてならない。

狙い撃ちされているポンドも、キャメロン首相の保守党からは反目する動きはちらほらみられるが、敵対する野党は総じてり離脱派反対で、首相に同調している。

最も、6月23日の国民投票の結果が最重要であることは間違いないが、現時点でEU離脱が決まったわけでもなく、その可能性が50%以上であることもない。

ロンドン市長によるEU離脱支持の表明はサプライズであるが、市場では英国のEU離脱の可能性を40~45%と見ているようで、確率はまだ低いと言わざるを得ない。

テクニカルにはGBPUSDやGBPJPYはダウントレンドで、戻り売り志向は変わらずといってもよいだろう。しかし、ポンドの悪い性格や目の前の変動幅を考えると、ちょっとやりすぎではと思う昨今。

2016年2月23日(火曜)アジア市場の動き

2016年2月23日(火曜)アジア市場の動き

日本株の上昇から反転し下落し、原油価格(WTI)も弱く、円高の流れが続く。

昨日のUSDJPYは113.50円の上値ポイントを抜けきれず、200時間MVの113.40円近辺を高値にし反落。今日は期待外れの株安に112円まで下落。昨日の逆の意味で、112円の水準が重要なポイントになっている。

為替相場は、異なる二つ要因で成り立っているように思えてならない。

一つは、英国のEU離脱を問う国民投票で、予想外に与党内で離脱支持者が増えていることによるサプライズにポンド売りの流れ。ただ、野党は総じてEUに留まることを目指しているが、世論調査の結果に変動することは避けられず。GBPJPYの売りの影響は円高要因。

もう一つは、直近の原油価格や資源価格の上昇が本物なのか? 豪ドル上昇の背景には資源価格の上昇が背景にあり、カナダドルの上昇はもちろん原油価格の上昇。それにより、AUDJPY+NZDJPY+CADJPYの買いで円売り要因。しかしながら、ボトムアウトしたのか疑心暗鬼で自信を持てないことの戸惑い。

その中で、USDJPYは上値115円、113.50円の買いトライ失敗し112円台まで下落。アジア市場では112.50円台の戻りは重く、今度は下値を試す順番となっています。円売り介入の警戒感も薄く、G20での円高阻止の期待感も弱く、相場のカギを握っているのは、円クロスの動きに思われてならない。

2016年2月23日(火曜)米国市場の動き(午前5時ごろ)

2016年2月23日(火曜)米国市場の動き(午前5時ごろ)

週明け月曜日の為替相場は、英国のEU離脱の可能性の高まり、GBP+EURは全面安。逆に、資源価格の上昇にAUD+NZD+CADは全面高。円はクロス円の動きも複雑で方向感定まらず。

欧米株は上昇、原油価格は上昇、米金利も小幅上昇。NYダウは1.3%近く上昇、WTIは限月交代もあり4月33.36ドル(3月31.48ドル)近くへと上昇、米10年債利回りは1.76%へと小幅上昇。

6月23日予定の英国のEU離脱を問う国民投票の結果はどうなるのであろうか? ジョンソンロンドン市長はEU離脱を支持、複数の議員も離脱支持を表明。英国がEUを離脱するBrexit確率34%へ上昇し、EURUSD+GBPUSDは年初来の安値を更新。

米国市場に入り、EURUSDとGBPUSDはようやく下げ止まり、EURUSDは1.100の大台を何とか死守するも戻りも、3月のECB追加緩和の可能性も消えず1.1030台が精いっぱいで弱く、EURの弱さが目立つ。

GBPUSDは欧州市場の1.4060をボトムにようやく下げ止まり、欧米市場は1.4160台まで値を戻すも、英国民投票まで世論調査の結果に相場が動くことになりそうである。現在のところGBP安のセンチメントは変わらず。

AUDUSD+NZDUSDは、資源価格の上昇を背景に強さが目立つ、特にEUR+GBPとのクロスでは上昇幅を拡大。AUDUSDは0.7250を目指す勢いへ、NZDUSDは0.6720台へ上昇。USDCADは原油価格の上昇もあり、一時1.3660台まで下落しCAD買いの流れが続く。

USDJPYの動きは複雑。113.50円が目先の大きな壁になりつつあり、112.50~113.50のレンジでの動きが続く。円クロスでも、GBPJPY+EURJPYで円高、AUDJPY+NZDJPY+CADJPYで円安の流れは変わらず。

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米財務省の高官=G20では、世界的な需要の拡大に向けて、財政支出の拡大を求める。

グッゲンハイム・パートナーズCIO=米10年債利回りは年末までに1%、場合によってはこれを下回る水準まで低下。ターゲットの最低値は現在0.28%。欧州と日本で短期金利、長期金利はともにさらに低下し、翌日物金利を-1.0%まで引き下げる可能性。

ムーディーズとフィッチ=フィッチは英国がEU離脱なら目先の経済コスト、および著しい長期的リスクを伴う。ムーディーズは現在「Aa1」としている英格付けの見通しを「ネガティブ」とする可能性がある。

リーカネンECB理事=3月の定例理事会で金融政策を見直す。必要であればECBは追加の金融政策措置を講じる用意。

国際エネルギー機関(IEA)中期報告=世界的な石油の供給過剰状態が2017年まで続くとの見通し。石油値下がりによる打撃で米国のシェール油生産は今年と来年に減少、その後の回復で米国が2021年にかけて供給の最大の担い手であり続けることが確実になる。

国際エネルギー機関(IEA)中期報告=OPECは20年までに市場シェアをやや拡大し、特に経済制裁を解除されたイランがイラクに代わりOPEC加盟国としては最も供給の伸びに貢献する生産国となる。2017年にようやく需要と供給が均衡してくるだろうが、膨らむ巨大な在庫が石油価格の回復ペースを抑える役割を果たす。

パディ・パワー・ベットフェアのオッズはBrexit確率34%を示唆。

ノバク・ロシアエネルギー相(20日)=原油増産凍結に関する協議は3月1日までに終了する見通し。

米ロ声明=シリア停戦は2月27日に開始。

ウィリアムズ米SF連銀総裁=見通しは変は変わらず、我々の基本的なアプローチである緩やかな利上げは依然として正しい。

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2016/02/22

2016年2月22日(月曜)欧州市場の動き

2016年2月22日(月曜)欧州市場の動き

原油価格は上昇傾向が続き、欧州株は続伸し米株先物も上昇へ。

株高+原油高=ドル安+円安の方程式は有効で、AUD高+NZD高+CAD高へ。逆に、英国のEU離脱の可能性の高まりに、GBP安+EUR安へ。

円は、AUDJPY+NZDJPY+CADJPYのクロスでの円売り+GBPJPY+EURJPYはクロスで円買いで、共に初来安値を更新、USDJPYは大きく変動できず高値は113.40円止まり。

有力で人気の高いロンドン市長はEU離脱支持を表明、シティグループは英国のEU離脱可能性を30~40%へと引き上げ、ポンドとユーロへの悪影響が気がかりで、売られやすい環境が続く。

また、仏、独、ユーロ圏の総合PMIは弱さが目立ち、ユーロ売りの材料に加えられている。


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レンツィ・イタリア首相=英国のEU離脱は英国がより悪影響が大。

英HSBC=2015年通期決算は、税引前利益が1%増の188.7億ドルとアナリスト予想の218億ドルを下回った。

シティグループ=ロンドン市長らが離脱を支持したことで、英国がEUから離脱する確率えお20~30%→30~40%へ引き上げる。

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2016年2月22日(月曜)アジア市場の動き

2016年2月22日(月曜)アジア市場の動き

週末ぎりぎり、週明け早朝と、ポンドはサプライズ。

EU首脳会議は、難しいと思われていた英国がEUに残留することを目的にした改革案を承認。ポンド買いの流れの中で、キャメロン英首相は6月23日に国民投票の実施を表明。

ポンドにとっては悪夢は、人気があり有力議員でもあるロンドン市場はEU離脱を求める運動を展開すると表明。週明け早朝のオセアニア市場からGBPは急落して始まり、GBPJPYは160円台前半まで一時下落。戻りも161.50円止まりで、先週末162円台からのギャップを受けることもできず。

日経平均株価は下落から始まり急伸、一時16180円台まで上昇、上海総合も1%近く上昇して始まりUSDJPYは113円台へ上昇するも、株価の上げ渋りに同調し円売りの勢いは弱まるが、上海総合は2%近く上昇し勢いは止まらず。

WTIは32ドル台半ばへと上昇。原油高=ドル安+円安の相関関係は今のところ今日も健在で円はクロスで全目安、USDJPYは113円台で頭打ちとなり、売り・買いとも動けず。逆に、AUDUSD+NZDUSDは上昇を続け強さが目立ち、原油高にUSDCADは売りの流れが続く。

欧州市場に入り、ポンドがどのように変化するのかを見守りたい。

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2016/02/21

今週の相場見通し(2月22日~26日)

今週の相場見通し(2月22日~26日)

今週の相場見通しだけとは限らず、昨今の為替相場の変動には、必ずと言ってよいほど、原油価格と株価の変動を伴っている。リスク回避をお題目に、原油安=(ドル高+円高)=(CAD安+AUD安+NZD安)へと動き、GBPは時に原油、時にEU離脱を問う国民投票の世論調査や、EURGBPなど複雑な材料に左右される。

さて、今週を見ると、EU首脳会議で困難と思われた英国が求めたEU改革案4項目で合意、事態はポンドやユーロにとってポジティブでどこまで上昇することができるのか? 

キャメロン英首相はさっそく国民投票に向けた準備をスタート、司法長官は6月23日に国民投票が実施したいとの意向。暫くはこの世論調査の結果にポンド相場やユーロ相場が左右されることになる。ただ、これでポンド高へ大きく舵を切ることができるかは不明。

NY連銀のプライマリーディーラー調査では、次の動きは利上げだが、2年間は事実上のゼロ金利政策が再導入される可能性も存在という。米国の内側ではドル高による企業業績の伸び悩みの報道が目立ち、外側では景気減速や低インフレの影響が懸念され、FRBの早期の追加利上げのムードは大きく後退していることは間違いない。

2月26~27日のG20財務相・中央銀行総裁会議について、ラガルドIMF専務理事は「日米欧の中銀がそれぞれ異なる金融政策を同時に実施する状況の見直しでさらに協調する必要がある」と言う。G20の結果の有無にかかわらず、異なる経済成長やインフレ率に事の改善を期待すること事態が間違いではと思う。

つまり、米国が自分でドル高を止めようとしない限り、ドル高の流れが続くことになる。逆にいざドル高阻止を決定すれば、ドル売り相場は為替ディーラーの感覚では長期間続くことになるが、政治的な決定が必要で次期米大統領の登場を待たなければならないのでは?

原油価格は多くが期待し予想するように、20ドル~25ドル(WTI)をボトムに50~70ドルまで上昇することができれば、円高も終わり株安も終わることになる。これが仮に正しいとしても、目先は何処がボトムなのか? 試し切っていないように思えてならない。


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【EURUSD 予想1.1050~1.1250】
長期的な話で申し訳ないが、EURUSDのMonthlyチャートでは、2015年2月以降、1年間大枠1.05~1.15の1000ポイントレンジが続いている。終値ベースでは約1.12が高値(2月は2月19日のデータ)で、約1.06が安値の600ポイントの狭いレンジが続いている。

今月は一時1.1380近くまで上昇したが、3月のECB理事会では追加緩和を期待し、英国民投票の結果を気にしながら、このレンジを抜け出すことのむずかしさを感じる。

さて、今週は先週EU首脳会議で英国が求めたEU改革案を承認、EU結束では最悪の事態を免れたことで動きはポジティブ。1.1000以下をボトムに下げ止まることができれば、1.10~1.13のレンジに逆戻りすることになる。しかし、ECBの追加緩和(中銀金利のさらなる引き下げ)を市場は織り込み済み、英国の世論調査でネガティブな材料が提示される可能性も消えず、どうしても強気ムード一辺倒になれない。


【GBPUSD 予想1.4300~1.4600】
懸念材料の英国のEU離脱は、英国が求めたEU改革案が承認されたことでやや弱まり、ポンドにとってプラス思考の材料。今後は6月23日にでも国民投票が実施される可能性が強まる中で、世論調査の結果にポンド相場が左右されることになりそうである。

それ以外では、BOEの利上げムードが一気に冷え込んでいるとはいえ、次の方向性は利上げであることに変化はなく、英国がEU離脱を正式に「NO.」でも決めてくれれば方向性はポンド高。もっとも、その結果は相当先のことで、為替ディーラーの世界では中期的なできごと。

さて、今週はその他の材料も乏しく、23日のカーニーBOE総裁発言と25日のGDP改定値を注目。英国民がどこまでEU離脱を支持するのか? しばらくはポンドポジティブ。中期的には不安感は強い。


【AUDUSD 予想0.7000~0.7200】
サウジ、ロシアと原油大国は産出量維持で合意し、イラクも支持だけはするも確約は未知数で、WTIは30ドル台以上で安定することもかなわずいる。中国は人民元安につながる積極的な緩和策を避けMLF経由の緩和策へと裏ワザへと変化。

その中で、0.68台から5週連続し上昇傾向が続き、最近は0.700~0.7200で安定し、逆の意味では強さも感じられる。当面の目標は0.72台の売りを消化することができ、3週間前に抜けられず失敗した0.7250を超えることができるか?


【USDJPY 予想111.00~114.50】
官民挙げての円高阻止のご意向はそれとして、円相場は株と原油に連動しており、為替相場だけではどうしようもないことは周知の事実。どうしても上値の重さが感じられてならない。

今週は全国CPIの発表が控えている。予想では、前年比予想0.0%(前回0.2%)、除生鮮・前年比予想0.0%(前回0.1%)で、コアがマイナスに陥るかが焦点。いずれにしても、先行している東京都区部CPIはすでにマイナス域に陥っていることを考えればネガティブ。

2月15日の日本のGDPも前期比年率-1.4%と弱く出ており、今週のCPIの結果で、政府・日銀に追加緩和を望む声がさらい強まる可能性も。日本発の報道よりも海外発の報道がより深刻に考えているように思われてならない。2月11日の瞬間割れた111円がボトムなのか? それとも、112円台前半で下げ止まることができるのか? 試す動きも。


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2016/02/20

今週の主な材料(2月22日~26日)

今週の主な材料(2月22日~26日)

英国が求めていたEU改革案をEU首脳会議は合意。困難と思われていたが何とか合意することができ、EUの残留を問う国民投票の実施が早ければ6月にでも迫っている。

さて、今週は重要と思われる材料は非常に少ない。週末26日と27日には上海でG20が開催されるが、ラガルドIMF専務理事は「政策が混在している現在の状況や他国への影響について話す必要がある」とあり、何らかの討議と採択はされるのであろうが、市場へのインパクトはあまり期待できない。

そのため、相場変動を引き起こす材料は、いつもと変わらず、原油価格+株式相場+EU離脱を問う英国民投票のスケジュールと結果の予想。

さて、数少な今週の重要な経済指標からは、2/26(金)の米GDP改定値は定番で重要。前回より減速が予測されており、どこまで弱いのかが焦点になっている。また、2/25(木)の米耐久財受注は逆に、前回より大幅な上昇が予想されているが市場へのインパクトはやや弱い。

2/25(木)の英第4四半期GDPは改定値と、2/23(火)のカーニーBOE総裁の発言と共にポンドへの影響は強く注目したい。

2/26(金)の日本全国CPIは何処まで低下するのか?前年比でマイナスに陥るのか?3月に追加緩和の期待が残るなか、株式市場への影響を通じて円相場への影響が気になる。

その他、米国関連では、2/22(月)米製造業PMI速報値、2/23(火)の米中古住宅販売、消費者信頼感指数、フィッシャーFRB副議長の発言、2/24(水)の米新築住宅販売、2/25(木)の米新規失業保険申請件数、FHFA住宅価格指数、2/26(金)米貿易収支、米個人所得・個人消費、米ミシガン大学消費者信頼感指数と、いつも通り米国発の経済指標の注目度は高い。

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2/22(月)        
17:15    CNH 生産者輸入価格
17:30    GER 総合PMI・製造業・サービス業PMIPMIの速報値
18:00    EUR 総合PMI・製造業・サービス業PMIPMIの速報値
23:45    USD 製造業PMI・速報値

2/23(火)       
16:00    GER 第4四半期GDP・確報
18:00    GER Ifo景況感指数
19:00    GBP カーニーBOE総裁発言
21:00    TRY トルコ中銀 金融政策発表
22:30    USD フィッシャーFRB副議長講演
23:00    USD S&P/ケースシラー住宅価格指
00:00    USD 中古住宅販売件数
00:00    USD 消費者信頼感指数

2/24(水)       
23:45    USD 総合PMI・サービス業PMIの速報値=
00:00    USD 新築住宅販売件数=

2/25(木)        
16:00    GER GfK消費者信頼感
18:30    GBP 第4四半期GDP
19:00    EUR 消費者物価指数H比予想1.0% 前回1.0%
22:30    USD 耐久財受注
22:30    USD 新規失業保険申請件数
23:00    USD FHFA住宅価格指数

2/26(金) G20財務相・中央銀行総裁会議(26~27日上海)      
06:45    NZD 貿易収支
08:30    JPY 全国消費者物価指
08:30    JPY 東京都区部消費者物価指数
16:45    FRN 第4四半期GDP・確報値
16:45    FRN 消費者物価指数・速報値
22:00    GER 消費者物価指数
22:30    USD 貿易収支
23:30    USD 第4四半期GDP・改定値
00:00    USD 個人所得・個人消費支出
00:00    USD ミシガン大学消費者信頼感指数

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2016年2月20日(土曜)最新のIMMポジション(2月16日集計分)から


2016年2月20日(土曜)最新のIMMポジション(2月16日集計分)から

IMMデータは、毎週火曜日時点のポジションを集計し、今回は2月16日となります。

7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ネットショートポジションは、昨年12月1日から計12週の中で10週間は減少し、通貨高=ドル売りの流れが続いています。この流れは一時的な動きなのか、それとも大きな市場の変化なのを問われる時期にきているように思えてなりません。

直近では1月26日の週から5週連続で前月比でネットショートポジションは減少、通貨間のクロスの動きもあるので、全てが直接的にドル安を意味しない可能性はありますが、市場ではドル弱気ムードの継続を示しています。

円は、2012年10月23日から計167週間に渡り、長く続いた円ショートポジションがロングへと変化してから7週間ロングを維持。市場の流れが大きく変化していることを示しています。ただ、1月26日週の+50,026コントラクトからは拡大することができず、市場は円高への警戒感を続けながらも、様子見となっていることが判断できます。

ユーロは、昨年12月1日のショート-182,845コントラクトをピークに、先週は-48,205
まで四分の一近くへと減少。3月のECB追加緩和の可能性にも関わらず、水準としては2014年6月3日週に次いで、こちらも大きな変化が続いています。

ポンドは、-36,255コントラクトとショートポジションを続け、大きな変化も見られず、弱気なセンチメントを継続。ただ、週末のEU首脳会議で英国が提案している改革案で合意されたことで、ポンドのショートが減少する可能性もありますが、どこまで期待できるかは疑問です。

カナダドルは、-45,085コントラクトと、原油価格との高い連動性が続く。2015年5月に2週間だけロングへと変化した時期もありますが、基本はショートの流れが続き、2014年9月30日の週からショートポジションを続けています。

豪ドルは、+2,807コントラクトと、昨年の5月26日以来、39週で久々にショートからロングへと変化。ただし、大きな流れはカナダドルと同じく、2015年5月に一時4週間ロングへと変化した時期がありましたら、2014年9月30日の週からは、ショートの流れが続き、今回のロングへの変化が本当なのか? それとも、一時的なものなのかを見極める必要がります。

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     Long  Short  Net 増減
円    84,518    36,617    47,901    4,669
ユーロ    113,970    162,175    -48,205    15,109
ポンド    36,512    72,767    -36,255    45
スイス    20,141    24,507    -4,366    2,902
カナダ    29,077    74,162    -45,085    6,850
豪ドル    66,740    63,933    2,807    8,433
NZドル    14,465    22,782    -8,317    822
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2016年2月20日(土曜)昨日19日 海外市場の動き

2016年2月20日(土曜)昨日19日 海外市場の動き

リトアニア大統領=EUと英国で合意が成立とツイッターで発信「Agreement done. Drama Over」→ 信ぴょう性は不明。逆に、メルケル独首相は難航していることを示唆、明日に協議を再開するとの記事もある。

週末金曜日の欧米市場は、予想外に上昇した米CPIにドル買いがピークをつけた後、原油安の中でも、主要国ではロンドンフィキシングを境にドル売りへと変化(いろいろな材料が出ていたが要因は未確認)。円相場は、クロスでの動きが支配し、USDJPYは円高から円安へと逆の流れに。

米CPIは予想を上回り4年半ぶりの伸びに、米利上げ観測が高まり一時ドル買いが強まるが、米金利の上昇幅は限定的。

原油価格は米在庫が1930年来の水準に拡大したことで一時大幅下落、WTIは一時29.05ドルまで下落後、終盤に29.86ドルまで値を戻すが前日からは下落へ。

米株(NYダウ)は、強い米CPIに大幅下落でスタートするも、徐々に値を戻し前日比-0.13%で終了。

USDJPYは、強い米CPIでクロスの円買いに安値112.30円台を達成するも、これをボトムに112.60台まで値を戻すが、ドル売り(円買い)の流れは強い。

EURUSDは、コンスタンシオ副総裁の3月追加緩和の可能性、強い米CPIで1.1060台まで下落。これをボトムに、GBP+AUD+NZDの買い戻し(ドル売り)に連れ1.1130台まで値を戻す。

GBPUSDは、強い米CPIで1.4240台まで下落、これをボトムに午前1時のロンドンフィキシングで大きく変化し、終盤には1.4390近くまで大幅に値を戻す。

AUDUSD+NZDUSDも、米CPIをボトムに急進、ドル売りの流れが続く。

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リトアニア大統領=EUと英国で合意が成立とツイッターで発信。「Agreement done. Drama Over」

メルケル独首相=英国のEU離脱をめぐる協議は、明日の早朝に再開。キャメロン英首相に提案する合意は難しいが、妥協の用意はある。

コンスタンシオ副総裁=インフレの回復が遅れると判断すれば、3月10日の理事会で行動する可能性があるが、ないも決定されていない。論議の焦点は今後のインフレ動向。

ビスコ・イタリア連銀総裁=ユーロ圏のインフレ期待は今のところ制御されているも、エネルギー安がより広範な物価に波及している兆しがあり、大胆な対策が必要。積極果敢に先手を打てば、後手に回った場合と比べると少ない措置で済むかもしれない。

メスター・クリーブランド連銀総裁=緩やかな金利引き上げを想定。世界の金融市場動向は不安の種だとしつつ、米経済が改善しつつあるとの自信は今のところ揺らいでいない。堅調な労働市場と実質可処分所得の増加は米経済のファンダメンタルズが引き続き健全。

ラガルドIMF専務理事=G20で、政策が混在している現在の状況や他国への影響について話す必要がある。

ラガルドIMF専務理事=日米欧の中銀がそれぞれ異なる金融政策を同時に実施する状況の見直しでさらに協調する必要がある。各国の財政政策や構造改革による相互作用についても検討すべき。

ラガルドIMF専務理事=中国経済の減速で産油国や商品輸出国の多くが厳しい状況に置かれており、政策協調が必要。

ラガルドIMF専務理事=中国については、消費主導の成長モデルへの転換は容易ではなく、経済的な困難や混乱をもたらす可能性がある。政策意図をより明確に説明するよう中国に要請している。

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2016年2月19日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年2月19日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き

強い米CPIを契機にドルは全面高(除く円)。NYダウは下落からスタート、WTIは30ドルを割り込み続落、米金利は上昇へ。

週末金曜日の欧米市場は、英小売が強く、英公的部門の赤字額たが拡大。米CPIは予想を上回り前年比1.4%(予想1.3% 前回0.7%)、カナダCPIも前年比2.0%(前回1.7% 前回1.6%)予想を上回る。カナダ小売は予想外にマイナス幅が拡大、ユーロ圏消費者信頼感はマイナス幅が拡大。

為替相場は、原油価格が弱く+欧米株価は弱く、リスク回避の動き+強い米CPIに、ドル高+円高へ。円はUSDJPYでも113円を割り込み、クロスでも全面高。

USDJPYは、112.80~10のレンジで安定するも、円クロスでは円は全面高。株安+原油安+強い米CPIの流れにも113円台から値を下げ円の買いが強まる。

EURUSDは、上値の思い展開から、米CPIが強く一時1.1060台へ下落。

GBPUSDは、EU首脳会議を意識し続落。英小売は強かったが、公的部門の借り入れが増大しポンド売りの流れは変わらず。米国市場に入り強い米CPIに1.4250まで続落し、戻りも限定的。

AUDUSD+NZDUSDは、続落。米CPIが予想外に強い結果になると、共に売り圧力が強まる。AUDUSDは0.7070で下げ止まり、NZDUSDは0.6570割れで下げ止まる。

USDCADは、強い米CPIに1.3780台を上抜け一時1.3840台へ上昇。


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中国人民銀行=MLF経由で250億ドルを供給。

中国人民銀行副総裁=金融政策の過度な緩和は人民元への下落圧力や資産バブルを引き起こす。

NY連銀スタッフ=ミューチュアルファンド業界について、多額の資金引き揚げへ。流動性に乏しい資産の低価格での投げ売りを余儀なくされれば、解約殺到に見舞われる可能性があり、広範な金融システムに影響を及ぼしかねない。

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2016/02/19

2016年2月19日(金曜) アジア・欧州市場序盤の動き

2016年2月19日(金曜) アジア・欧州市場序盤の動き

週末金曜日、相場変動が止まぬ昨今、いつものポジション調整にもどったのか動きは緩慢。日経平均株価は16000円を割り込み-1.42%下落。上海総合も小幅ながら値を下げてる。WTIは30ドル台で動かず。

為替市場はEU首脳会議を意識したポンドと上昇機運がそがれた原油安の影響にカナダドルも弱い。

USDJPYは、上値の重さが気になる。株安と原油安の影響なのか、一時113円を割り込み一時112.70台まで下落、113円台に復活するも、上値の重さはぬぐいきれず、このステージでは113.50円をスタートに値を下げ、この水準を超えるまでは下値リスクが気になる。

EURUSDは、1.11台を復活しどこまで上昇できるか? 1.1150をクリアに超えてくれば更に上昇する可能性が出てくるが、EU首脳会議待ちで、特にこれといった材料は見当たらず。

GBPUSDは、EU首脳会議待ちで弱含みで推移し、積極的に動けず。ここまでくれば目先のポジションの偏りも期待できず。結果待ち!! 市場は合意期待は弱い。ウィールBOE政策委員のタカ派意見も直接的に影響せず。

AUDUSDは、リスク回避の動きなのか? 弱さが目立つ。 0.7100を割り込んでからはようやく売りも弱まる、戻りも0.7120が限度で、下値リスクが続く。


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エドワーズ豪中銀理事=AUDUSDは0.65がより居心地の良いレベル。

ウィールBOE政策委員=英中銀が利上げするまでに市場予想ほどの時間がかかるとすれば驚き。過去数年間のポンドの上昇を一因にインフレ率が低下しているが、過去数カ月間にポンドは下落したが、永遠に続く要因ではない。


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2016年2月19日(金曜)昨日18日 海外指標の動き

2016年2月19日(金曜)昨日18日 海外指標の動き

米株は下落+原油価格も弱く、米金利も低下。リスク回避の動きにドル小幅高の中で、円も全面高。

NYダウは上下変動しながらも-0.38%と小幅下落、WTIは30.34と低下、米10年債利回りは1.747%と-0.075低下へ。

注目の原油価格は、在庫統計で在庫が増加、サウジ外相は増産凍結するも減産しないとの発言に弱い。WTIは31.98から下落へ。

NY連銀・プライマリーディーラー調査の結果や、ウィリアムズSF連銀総裁からは、米利上げ継続の期待感は残る。

米国発の経済指標は総じて堅調。新規失業保険申請件数=26.2万件で強く、米フィラデルフィア連銀製造業指数=-2.8と前回と予想よりマイナス幅は縮小、米気先行指数=-0.2と前回よりマイナス幅は縮小。

USDJPYは下落、円はリスク回避の流れなのか全面高。USDJPYは欧米市場で続落し113.10台まで一時低下。他の主要国に対しても円高の流れが続く。

EURUSDは、ECB理事会の議事録は3月の理事会で金融政策を見直すとのことで、弱気ムードが強かったが、結果は予想通りの弱気ムード満開。市場はマイナス金利幅の拡大を織り込みながら、EUR売りの流れが続き、一時1.1060台まで下落。ただし、リスク回避の流れにEURの買い戻しと、クロスでのEUR買いに1.1120台まで値も戻すも、上値は重い。

GBPUSDは、EU首脳会議の開催中で19日の結果待ち。市場のセンチメントはやや弱気。PIMCOはEU首脳会議の結果にかかわらず、今後数か月間に渡り英金融市場に悪影響を与えるとハト派的。欧州市場ではEURGBPの売りにGBPUSDは上昇、1.4390台を回復するも、1.4320近辺で落ち着き、19日のEU首脳会議の結果を見守り動きへ。


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NY連銀・プライマリーディーラー調査=次の動きうは利上げだが、2年間は事実上のゼロ金利政策が再導入される可能性も存在。利上げ確率予測75%、過半数は3月利上げを予測。利下げ確率予測8%、2017年まで利上げなし確率予測17%。

NY連銀・プライマリーディーラー調査=6カ月後リセッションの確率予測14%、2年間ゼロ金利が再導入の予測確率25%。

ECB2015年決算は増益=ドル高が追い風で純利益は10.8億ユーロ+9.4%。

ジュベイル・サウジ外相=原油生産は他国が協調するならば増産は凍結するが、減産の用意はない。原油の問題は需要と供給と市場の力で決まるが、サウジはシェアを守る。

ウィリアムズSF連銀総裁=雇用は良好で米経済は全般的にかなり良好。市場の混乱にかかわらず経済見通しは変わらず。緩やかな金融政策の正常化が必要。

かんぽ生命保険の石井雅実社長=リスク性資産積み増しで、外債投資の割合を増やす考え。現時点では為替リスクをヘッジした運用と、ヘッジしないオープン運用が拮抗。ヘッジ運用を増やすか検討。



2016/02/18

2016年2月18日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年2月18日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

独DAXは上昇、英FTSEは下落、米株先物は小幅上昇。米金利はほぼ変わらず、WTIは31ドル半ばまで上昇。

ECB議事録では「年初から下振れリスクが再び高まっており、原油相場急落による二次的影響が生じつつある兆候がある」と、ハト派の議事録にEURUSDは下落へ。

OECDは世界経済成長率の見通しを下方修正、為替変動は過剰債務を警告。2016年日本は0.8%へ下方修正し弱さが目立つ。

米経済指標は予想よりも強い。米新規失業保険申請件数は26.2万件と予想外に改善、フィラデルフィア連銀製造業指数は-2.8と前回や予想よりもマイナス幅が縮小。

為替市場は、EU首脳会議待ちの中、ECB議事録は予想通りとでもいうのか、3月に金融政策を見直すことはすでに発表済み。1月21日のECB理事会は弱気ムードが強まったことが理解できる。

ハト派のCB議事録に、EURUSDは、EURGBPやクロスでのEUR売りも強く、1.1100を割り込み売りの流れが止まらず。

USDJPYは、114円台が重くなり、短期的に緩やかなダウントレンドを継続中ながら、動きは鈍く。欧州発の材料に反応は鈍い。

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ECB議事録=新興国の成長見通しをめぐる不透明性や金融市場のボラティリティー、地政学リスクが増大する中で、年初から下振れリスクが再び高まっており、原油相場急落による二次的影響が生じつつある兆候が見受けられる。

ECB議事録=賃金の伸びの鈍さは、原油安が他の財・サービスへも波及する二次的影響がすでに実体化している可能性を示唆。

ECB議事録=新興国の経済減速に起因する成長への新たなリスクがユーロ圏の景気見通しを引き続き圧迫。

ECB議事録=インフレ期待の低下とともに、賃金の伸びも想定を下回っており、二次的影響のリスク増大を示唆している

デイセルブルム・ユーロ圏財務相会合議長=銀行は国債のエクスポージャーを減らす必要がある。銀行が国債保有を拡大しすぎ、銀行の経営破たんが国家財政をも脅かす連鎖を生み出した。

中国財政次官=経済成長の鈍化防止に財政政策と金融政策の連動性を改善。財政赤字比率を引き上げ減税をすることが、景気刺激策のための選択で、今年の財政支出は比較的高い水準になる。

米ピムコ=英国のEU離脱は18・19日のEU首脳会議の結果にかかわらず、今後数か月間に渡り英金融市場に悪影響を与える。

米ピムコ=英国の国民投票は不透明感が非常に強く、接戦になるだろう」と指摘。「最終的にEUに残ることが決まるとみているが、離脱の可能性も最大40%はある。

中国人民銀行=全面的な人民元安につながる緩和策を回避し、中期貸出ファシリティー(MLF)を通じ流動性を供給。6カ月MLF金利3.0%→2.85%へ引き下げ、1年3.25%→3.0%に引き下げた。

中国人民銀行=企業の債務水準は非常に高く借り換え需要がある一方、人民銀は強い緩和シグナルを送って人民元に一段の圧力をかけたいとは考えていない。的を絞った緩和が必要な状況。

OECD世界経済見通し(前回11月)=世界経済予測は2016年GDPは3.3%→3.0%へ下方修正、2015年3.0%と5年ぶりの低水準。米国2.5→2.0%(ドル高や原油安で昨年下半期に成長が減速)、ドイツ1.8→1.3%、ユーロ圏1.4%、中国6.5%、

OECD世界経済見通し(前回11月)=日本2016年GDP1.0→0.8%、対GDP比での債務残高を安定化させるため、日本は財政再建を進めているが、名目成長率が期待外れななかで、新たな戦略を必要。

キャメロン英首相=EU首脳会議を前にして各国を訪問し改革案支持を訴える。

EU首脳会議=英離脱回避に向け改革案協議へ。

2016年2月18日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年2月18日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

FOMC議事録も大方の予想通りで、若干弱気も織り込み済み。最近の為替と株式は、一方向へ動けず、上下変動が激しいい日々が続いていたが、今のところ落ち着いた展開となっている。

株高+原油高、為替相場は小動き。日経平均株価は+2.28%、HK株は+2.16%と上昇するも、上海総合は-0.16%と若干ながら下落、WTIは上昇し31ドル台を維持。

市場をリードしているのは、相変わらず原油価格。重い腰を上げた、世界産油量台2位のサウジと3位のロシアに、イラクが表面上は加担し、WTIは先のボトム26ドル台から31ドル台まで値を戻したことで、USDJPY相場は125円台を達成できずにいるが、底堅いムードに変化。

このまま原油価格が上昇してくれれば、ドル高+円安の可能性も強まることなるが、最近の原油価格の相場変動は、一筋縄では収まらない。

USDJPYは、短期的には特別な材料がなければ、123.60~124.20円のレンジに入りやすくなっているが、成功するか否かは原油価格次第ながら、125円のトライは遅かれ早かれ試すことを期待している。

EURUSDは、予想外に買いが弱いが、目先は1.1120~1.1150のレンジで推移し、1.1100~1.1160のレンジがその外側に控えており、レンジ相場にはまっている。今日から始まるEU首脳会議の英国のEU改革案をめぐる協議が大きなテーマとなっているが、明日19日まで開催が予定されており、本命は明日になる可能性もある。






2016年2月18日(木曜)昨日17日 海外市場の動き(午前5時ごろ)

2016年2月18日(木曜)昨日17日 海外市場の動き(午前5時ごろ)

イランは減産合意を支持(実行は不明)、FOMC議事録では年内の利上げ軌道の修正について議論、ただし、利上げの方針は変えず、ドル高や燃料価格のインフレへの影響は後退。S&Pは中東+中南米諸国を格下げへ。原油高=株高=ドル安。円は複雑、USDJPYは113.50→114.50→113円台を値を下げ、AUD+NZD+CADで円安へ。

欧州株は大幅上昇、DAXは+2.65%、FTSEは+2.87%、NYダウは+1.50%近く上昇、WTIはイラン原産支持に31ドル台へ上昇するも、やや値を下げ30.50(+5.0%)近くで推移。そして、米10年債利回りは一時1.84%台へ上昇し、やや低下し1.81%近辺で推移。

円相場は、通貨間で動きはことなり、原油高もあり総じてメジャー通貨で安定し、資源関連国通貨で弱い。USDJPYは欧州113.40円台→オプションカット・フィキシング114.50円台→FOMC議事録で直後上下変動し113.70円台へ。

ユーロは、上昇力は乏しく欧州株高に原油価格の上昇に、クロスではユーロ安が続く。EURUSDは欧州序盤の1.1180近辺を高値に1.1100台まで続落後、FOMC議事録を経ても、1.1110~1.1155のレンジで推移。

豪ドル+NZドル+カナダドルは上昇を維持。AUDUSD+NZDUSDは、イランの減産支持に原油価格の急騰の影響に急進、USDCADは急落。フィキシング後にはFOMC議事録を前に上昇は止まるも、原油価格が上昇幅を縮め、FOMC議事録の発表にも、高値圏を維持。


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ザンギャネ・イラン石油相=原油価格安定に向けたサウジとロシアが合意した主要産油国の増産凍結に支持を表明するも、減産合意に応じるかは明言せず。

ザンギャネ・イラン石油相=ベネズエラとイラク、カタールの担当閣僚との話し合いで、サウジアラビアなど一部有力産油国が暫定合意した生産量の凍結を支持。

FOMC議事録公表(1月27日分)=商品価格下落や金融市場混乱が米経済にもたらすリスク高まりを懸念、不確実性が強りで一致し、下振れリスクを強めるとの認識で一致。年内の利上げ軌道の修正について議論。

FOMC議事録公表(1月27日分)=中国経済が想定以上に急減速する可能性も。中国経済は鈍化したものの依然として力強い。

FOMC議事録公表(1月27日分)=ドル高や燃料価格のインフレへの影響は後退した。米国経済のファンダメンタルズは強い。

FOMC議事録公表(1月27日分)=リスクバランスの変化を示す十分な証拠はない。

S&Pは、ブラジル格付けを「BB+」→「BB」へ引き下げ、見通しはネガティブ。

S&Pは、サウジアラビア格付けを「A+」→「A-」へひきい下げ、見通しは安定的。

S&Pは、バーレーンの格付けをジャンク(投資不適格級)に引き下げた

S&Pは、ブラジルの格付けを「BB+」→「BB」に引き下げ、見通しはネガティブ。

アルゼンチンペソは最安値を更新=マクリ大統領が前年12月に為替規制を廃止してから資金流出が加速。

2016/02/17

2016年2月17日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年2月17日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

日経平均株価は-1.36%、上海総合指数は+1.08%と上昇するも香港株は弱く、欧州株は堅調に推移。WTIは29ドルを割り込みゆるやかに続落。

為為替市場は通貨間により動きは異なり、円高+ユーロ高+カナダドル高、豪ドル安+ポンド安と、関連性は不明。

明日未明のFOMC議事録の公表の内容を意識しながらも、多くを期待できず。先のFOMC前の株安と原油安の環境は変わらず、海外経済の低迷と主要国の追加緩和期待も変わらず。

日銀のマイナス金利採用と3月のECBの追加緩和の可能性の動きは変わらず。FOMCでは3月の利上げを示唆することも考えにくく、利上げ方向ながら今後の情勢次第との内容が予想され、追加のサプライズがなければ、現状では相場に織り込済み。

アジア市場では経済指標の発表もなく、中国が南シナ海に地対空ミサイルを配備したことが報道されるも、円相場の動きは限定的。

USDJPYは、ここ数日間の円ベアなムードがやや修正されているが、最近の材料は全く変わらず。世界的な不透明な株式や為替、債券市場の動きは変わらず。本田内閣参与は3月の追加緩和の可能性を示唆。市場参加者の中には更なるマイナス金利を意識しながら、円安を期待する声もあるが、過去何度か裏切られていることもあり、積極的な円ショートポジションも少ない。

GBPUSDは、相変わらず変動が激しい。EU首脳会議前には思惑で動くこともやむを得ないが、市場は多くを期待しておらず、売り買いともに積極的になれず。
GBPJPYの変動幅は大きく166円台から161.50台まですでに4.5円下落、英雇用統計に大きな変動も予想される。

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 中国外務省の洪磊報道官=ミサイル配備は合法、領土内であればいかなる配備も合法。

本田内閣参与=不透明感が増す日本経済や物価動向次第で日本銀行が来月にも追加緩和に踏み切る可能性を示唆、消費増税も2年程度延期すべき。

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2016年2月17日(水曜)昨日16日 海外市場の動き(午前5時ごろ)

2016年2月17日(水曜)昨日16日 海外市場の動き(午前5時ごろ)

WTIは産油国の合意もOPEC・非OPEC総意が必要で実現性を疑問視し29.13ドルに低下し弱く、欧州株は総じて弱い。ただ、ダウ平均は+1.19%と米株は上昇へ。

為替市場は、ドル高+円高へ。過去数日のドル売り+円売りの流れの反動なのか、米株は強く米金利は上昇。最近の主要国の経済指標は弱さが目立ち、リスク回避の動きなのかは不明。

ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁は、追加利上げに慎重姿勢を示し、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁は、緩やかな上昇を見込んでいるが、金融市場の混乱や世界の経済情勢FOMCの重要な要素と指摘。国内大手金融機関の解体などの検討を求めた。

米経済指標は総じて弱い。NY連銀製造業景況指数は-16.64と前回よりは改善するも予想外にマイナス幅が拡大し7か月連続でマイナスへ。米NAHB住宅市場指数は58と予想外に弱く昨年5月以来久しぶりに60を割り込む。

中国人民銀行は、産業支援の一連の措置を発表、信用とマネーサプライの伸びを誘導するという。この影響なのか中国株が強く、リスク選好の動きが期待できたが、欧州株は弱く、米株は堅調に推移。

USDJPYは、欧州市場の急落が全て。ドル全面高の中、113.60~114.10円のレンジで動かず。

EURUSDは、買から売りへと変化。根強いECB緩和期待とEU各国の政治的リスクを危惧し1.1200の大台を回復できず、1.1120台へ下落。18日、19日のEU首脳会議を前にして、英国のEU離脱を問う国民投票へ影響を与える、英国が求めるEU改革案の結果待ち。

GBPUSDは、欧州市場の動きが全て。1.4290近くを高値に1.4280まで下落。米国市場では下落も上昇などの動きも弱く、安値圏で推移。EURと同じく、18日、19日のEU首脳会議を前にして、英国のEU離脱を問う国民投票へ影響を与える、英国が求めるEU改革案の結果待ち。

NZDUSDは、アジア市場の下落が全て、NZ中銀四半期インフレ調査でインフレ予測を下方修正+弱い小売売上高。米国市場でもリスク回避の動きなのか、0.6540台へ続落へ。

USDCADは、続伸しカナダドル安が目立った。過去数日の反動なのか、サウジ・ロシアは生産量合意との報道に、一時上昇するも価格維持の実現性に疑問。原油価格は逆に下落、USDCADは欧州市場の安値1.3700台→1.3910台と200ポイント超上昇し、カナダドル安が続く。

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主要産油国のうち、サウジアラビアとロシア、ベネズエラ、カタールは各国の生産量を1月の水準で固定することで合意。しかし、他のOPEC加盟国と非加盟国の同意が必要なため原油価格は低下へ。イランは協議に不参加。

ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁=追加利上げを行う前にインフレが上昇する兆候を見極めることが賢明。低インフレを踏まえ、追加利上げを急ぐ必要はないが、緩やかな利上げ計画を撤回することもない。

ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁=インフレ率が1.5%に小幅上昇して、失業率は4.7%に低下、GDPが年末までに2.7%に達すれば、今年後半に真の意味で正常化ができる。

ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁=ドル相場の大きな変化は予想しない。ドルの動向の監視続ける必要。米国経済にファンダメンタルな弱さは見られない。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=金融市場の混乱、および世界的な経済情勢が来月のFOMCの重要な要素となる。金利の道筋についてはFRBは緩やかな上昇を見込んでいると指摘。マイナス金利については、FRBは政策手段の1つとして分析を継続する。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=議会に対し、国内大手金融機関の解体などの検討を求める。万一金融機関が破たんしても、納税者が新たに負担しないよう、大胆なルールの検討を求める。

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2016/02/16

2016年2月16日(火曜)欧州市場の動き

2016年2月16日(火曜)欧州市場の動き

3連休明けの米国市場の出方が気になるも、WTIはサウジとロシアの生産量維持で合意するも、31.50ドル台を高値に下落し、30ドル台を維持できず割り込む。

欧州株は序盤の上昇から、各国により動きはまちまち。独DAXは-0.75%、英FTSEは+0.42%、EURUSTOXX50は-0.11%。

英CPIは前年比0.3%と前月から上昇、GBPUSDは1.45台を突破するも大台を維持することはできず。サウジとロシアの生産量維持で合意に、原油価格が一時上昇するも続かず、逆に30ドルを割り込みGBPUSDは1.4340台まで大幅に下落。GBPJPYも166→163.30円近くまで急落。

EURUSDは、欧州市場序盤の1.1190台を高値に1.1200の大台トライは失敗。独ZEW景況感指数は予想外に弱く、GBPUSDでドル買いの影響を受け上値は重いも、EURGBPの買いの流れに1.1150台を維持し下げ止まる。

USDJPYは、アジア市場の114.90円近辺を高値に、115.00円トライは失敗。日本株は急速に上昇幅を縮め売りへと変化。114円を割り込み一時113.60台まで続落。戻りも限定的となった。

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サウジアラビアとロシア=原油生産量を1月11日の水準で維持することで合意した。他の産油国の石油担当相も会合に参加した。

中国人民銀行=安定した産業発展を支援する一連の措置を発表した。 信用とマネーサプライの安定的な伸びを誘導し、十分な流動性の維持に向け、様々な手段を活用するとしている。

2016年2月16日(火曜)アジア市場の動き

2016年2月16日(火曜)アジア市場の動き

欧州市場の序盤に流にドル売りの流れが強まる。

東京市場は、日経平均株価は16000円台を維持するも欧州市場では先物が15900円を割り込み一時続落。上海総合は3.29%と大幅上昇、欧州株も上昇からスタート。WTIは一時31ドル台へ上昇するも、欧州市場で再び30ドルへ低下。

アジア市場では、原油価格の上昇に、USDCADは続落しカナダドル高が続き、早朝発表されたNZの小売上高は弱く、午前11時に発表のNZ四半期インフレ調査は、予想外に下方修正され、NZDUSDは急落し、NZDJPYでも弱さが目立っている。

一方、欧州市場に入り、GBPUSDは1.4420台→1.4510台へと、1.45台を回復、GBPJPYは上昇へ。EURUSDは1.1180を抜けてからストップの買いに1.1200を再び試す動きへ。

USDJPYは、115.00円の壁に跳ね返され上げ止まり、日経平均株価も上昇幅を大幅に縮め、114.00円近くまで約1円続落し、上下変動幅が引き続き大きな動きが続いている。

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NZ中銀四半期調査(前期調査値比較)=1年後のインフレ率予想は1.51%→1.09%と、1987年の調査開始以来の低水準。2年間世予想は1.63%で1994年以来の低水準で、NZDは急落。

豪中銀議事録=経済成長のペースは向こう数年間に緩やかに上向く。インフレが問題になることはなく、必要な場合は追加利下げの余地がある。豪ドルは、経済見通しの変化に伴って調整しており、国内生産への需要を押し上げている。直後はAUDUSDは上昇し高値をつけるも、NZDUSDの下落に伴い小幅下落へ。

豪中銀議事録=金融政策は、低インフレが続くとの見通しを踏まえると、必要な場合には一段の緩和余地があるかもしれない、と考えている。最近の経済指標は総じて明るい内容。成長率が緩やかに上昇する一方、インフレ率は目標付近に維持されることを予想する合理的な根拠がある。

豪中銀議事録=最近の世界的な金融市場の混乱については、世界と国内の需要減退の前触れなのか見極めたい。中国経済、急激に悪化なら影響も。

日銀=16日にマイナス金利を開始へ。

2016年2月16日(火曜)前日15日 海外市場の動き(午前5時ごろ)

2016年2月16日(火曜)前日15日 海外市場の動き(午前5時ごろ)

週明け月曜日、米国市場はプレジデンツデーで休場の中、欧州株は大幅上昇、米株先物も大幅上昇、WTIは30台を一時回復。為替市場はJPY+EUR+GBPの下落が目立った。

独DAX+2.67%、英FTSE+2.04%、USDCNH基準値を人民元高に設定、通貨切り下げの思惑を払拭、債券市場ではインフレ期待指数が上昇。

USDJPYは、円続落。弱い経済指標が続き、株高の流れに114.70台へ続伸。クロスでも円は下落(除く、EUR+GBP)。日本の9-12月期のGDPは予想外にマイナス幅を拡大し、前期比-0.4%、前期比年率-1.4%。

にも関わらず、安倍首相はファンダメンタルズは確りし、2015年暦年の名目成長率は+2.5%と主張! 為替変動で麻生財務相に対応を要請、円高阻止の懸念も強く、大幅な株高の流れもあり、円安の流れヘ。

EURUSDは、1.1140割れへ一時続落。独連銀はインフレ見通しを、2016年1.1%→0.25%へ下方修正。ドラギECB総裁は「市場の波乱が見通しを脅かせば、ECBは行動へ」と3月の理事会で追加緩和の可能性を示唆。市場は中銀預金金利の-0.4~-0.5%への引き下げを織り込み、EUR売りの流れへ。

GBPUSDは、1.4420割れへ一時続落。マカファーティーBOE政策委員は、インフレの上振れリスクがかなり後退と、タカ派委員も宗旨替えへ、BOEの利上げ観測はさらに後退。英世論調査+ハモンド英外相も、18・19日のEU首脳会議の結果に疑問符。キャメロン英首相は、EUと改革案で合意し、EU残留・離脱を問う国民投票を実施することを望んでいるが、予断を許さず。

AUDUSD+NZDUSDは、株高+原油高で、アジア・欧州市場の上昇力は続かず。AUDUSDは0.7170台、NZDUSDは0.6670台で上値は重い。ただし、底堅さは維持。

USDCADは、WTIは緩やかに上昇するも、大きな変動は見られず。1.3810~1.3850の狭いレンジで推移。ただし、CADの底堅さは維持。

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安倍首相=為替市場の急激な変動は望ましくない、麻生財務相に必要に応じ適切に対応してもらいたい。G20で世界情勢について、しっかりとした対応を取ってもらいたい。

ドラギECB総裁(欧州議会で証言)=市場の波乱が見通しを脅かせば、ECBは行動へ。

ドラギECB総裁(欧州議会で証言)=域外からの低インフレ要因が域内の賃金、物価形成、インフレ期待に及ぼす影響がどの程度強いのか検証する。金融市場の混乱が、ECBの金融上の措置が金融システムを通してどのように波及しているのか、特に銀行を通した波及について検証する。

ドラギECB総裁(欧州議会で証言)=これらのうち1つでも物価安定に対する下向き圧力となっていることが判明すれば、ECBは躊躇せず行動を起こす。

ドラギECB総裁(欧州議会で証言)=一部銀行はリストラ関連費用や不良債権問題のほか、訴訟問題をめぐる先行き不透明性などの課題になお直面している。

マカファーティーBOE政策委員=賃金コストおよびインフレの上振れリスクが消失したわけではないが、かなり後退した。

李克強中国首相=世界経済の環境や様々な国で株式相場が下落していることを受け、中国経済は多大な困難と新たな不確実性に直面している。現在の国際市場の継続的下落が中国経済を大きく圧迫している。

中国銀行業監督管理委員会(銀監会)=中国の不良債権は2015末時点で1兆2700億元(1956億3000万ドル)と9月末から881億元増加し、2006年第2・四半期以来約10年ぶりの高水準となった。

ドイツ連銀=原油相場の急落を受けて2016、17年のインフレ率見通しをいずれも従来予測から下方修正。2016年1.1%→0.25%、2017年2.0%→1.75%。

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2016/02/15

2016年2月15日(月曜)欧州・米国市場の序盤動き

2016年2月15日(月曜)欧州・米国市場の序盤動き

週明けの月曜日、注目の旧正月(春節)明けの中国株は予想外に下げ幅は限定的となり、アジア発の株高の流れが欧州市場に波及。

日本株・アジア株高に続き、欧州株は大幅高で、WTIも上昇へ。為替市場は円安+EUR安+GBP安、AUD高+NZD高と、リスク選好型へ。

アジア市場では、中国貿易収支が予想外に悪化、日本のGDP+第3次産業活動指数+鉱工業生産と十に予想外に弱い結果となったが、ユーロ圏発の貿易収支は予想外に黒字額が拡大。

USDJPYは、114円の壁に上げ渋っていたが、114.20円近くまで続伸し、円はクロスでも全面安の展開となった。

EURUSDは、1.1170を割り込み全面安。ドラギECB総裁からECBは行動とためらわないと、追加緩和の可のEUR売りの流れは止まらず。

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ターンブル豪首相=政権の支持率は低下し、総選挙の早期実施の観測が強まる。

ドラギECB総裁=ECBは行動をためらわない。金融市場の混乱が物価安定を阻害するならECBは行動する。経済的な向かい風を注視する必要がある。 

2016年2月15日(月曜)アジア市場の動き

2016年2月15日(月曜)アジア市場の動き

米国市場が休場の週明け月曜日は、先週末の米株+原油の上昇の流れを意識しながら、日経平均株価は1,000円を超す大幅な上昇で、16,000円台まで上昇。

春節明けの中国株は、懸念された暴落もなく、弱いながらも人民銀行総裁は人民元高を示唆、人民元高の流れに下げ幅は限定的となった。

為替市場は、予想外に弱い日本の第4四半期GDP速報値にも反応したのか、株高=円高の方程式に、114円台まで一時上昇し、クロスでも円は全面安の展開が続き、EURも弱い。逆に、GBP+AUD+NZD+NZDは、堅調に推移している。

USDJPYは、リスク選好の流れが続き、弱いGDPもあり、114.25、115.00円の壁を意識しながらも、下落の過程でロングポジションが積みあがった水準でもあり、どうしても気になってしょうがない。

EURUSDは、株高の流れに、新興国ヘッジのEUR売りもあり、EURUSDは1.1240を割り込み下落、
18・19日のEU首脳会議の結果待ちで大きく動きにくい状態が続いているが、与論調査では良い条件を引き出せないと考えが多く、やや不不安感が残る展開となっている。

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英世論調査=英国が欧州連合(EU)との間で行っている改革協議について、キャメロン首相が18・19日の首脳会議で良い条件を引き出せないと考えている国民が全体の58%おり、引き出せるとの回答は21%にとどまった。

米金融機関は企業向けの融資条件を厳格化=景気への悪影響が懸念され、影響が顕在化すれば、FRBの利上げがますます遠のく可能性が高まる。世界的な金融状況の引き締まりが、米国で輸出企業以外にも影響していることを示唆している。FRBが直面している問題は、こうした融資条件厳格化が今後、さらにどの程度進むのかという点だ。

黒田日銀総裁=金融機関の個人向け預金金利がマイナスになるとは考えていない。日銀の金融資産、全体的に含み益をかなり抱えている。

ハモンド英外相=今週18・19日のEU首脳会議でのEU改革案に関する詰めの協議は最後まで予断を許さない。英国とEUの交渉担当者は、改革案についてすでに大筋合意しているが、利害が対立する移民など一部の問題についてはまだ合意に至っていない。キャメロン英首相は、EUと改革案について合意した上で、EU残留・離脱を問う国民投票を実施することを望んでいる。

クーレECB専務理事=欧州金融市場の混乱により、ユーロ圏の物価上昇が遅れる可能性がある。

周中国人民銀行総裁=人民元安が継続するとの見方には根拠がない。中国の国際収支は良好で資本流出は正常であり、通貨バスケットに対する為替レートは基本的に安定している。中国が資本規制強化を計画しているとの臆測を否定。

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2016/02/14

今週の相場見通し(2月15日~19日)

今週の相場見通し(2月15日~19日)

テクニカルではEUR+AUD+JPYの上昇傾向が示唆されるも先週金曜日で流れはやや変化。ファンダメンタルズではドル高の傾向がより緩やかに継続。JPYは国内要因の影響をより強く受け、政府・日銀の株安+円高対策の有無がカギとなりそうです。

株安+原油安+金利低下、そして、円高と金融市場は波乱の展開が続いていますが、先週末の米国の株高は単なる週末の調整なのか、今週の相場の流れを示唆しているのでしょうか?

旧正月(春節)で1週間の長期休暇明けとなる中国株ですが、先に2日間早く取引が始まった香港株の急落を見ても、週明けの為替相場にとっては大きな材料となることは間違いありません。

新興国経済への懸念、中国経済への不安感、主要国の低インフレ、世界的な成長見通しの低迷が続く昨今、米国だけがいつまで例外でいられるのでしょうか?

原油価格の歴史的な低迷に、米国内の石油関連企業の極端な業績悪化の影響が随所におよび、FRBも12月に予想されたような積極的な利上げサイクルを修正せざるを得ない状況にあります。しかしながら、いずれもドル売りへの変化を示す決定的な要因とは言いかねます。

円相場は、米金利の低下もあり、日銀によるマイナス金利の採用など「日銀の強権発動=株高+円安」を期待した、GPIF・日銀・政府はもちろんのこと、国内投資家も思いがけない逆の展開に遭遇し、111円割れの激しい円高を経験した後は、上下変動の激し相場展開が続いています。

このようなサプライズをテクニカルアナリストは当然と言う人もいるでしょう。また、世界的な株安に日本だけが公的資金により高値を維持できることの矛盾を改めて指摘する人もいるでしょう。

大小問わず投資家は投資元本を割り込み、新たな投資先が金以外ない現状で、投資資金を引き上げるか、「リスク資産→安全資産への資金シフト」をそれなりに余儀なくされ、企業の業績悪化に一部では金融不安も広がっています。

安倍首相は黒田日銀総裁を信任し金融政策を通じた舵取りをまかしているというも、世界的な流れの中で、日本国内だけがエンジン全開で突き進むこともかなわないのが現実です。

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ドル相場

緩やかなドル高傾向はいまだ変わらず。

米2年債利回りは、年初の1.0%から続落傾向が続いていますが、先週一週間を通じても0.73%台から一時0.57%台まで低下後、先週金曜日には0.71%台まで値を戻しました。WTIは31ドル台から一時26ドル近くまで低下後、29ドル台で越週し、DJIAは16140ドル台から15500ドル台まで低下後、16,000ドル近くに値を戻し越週し、やや底打ち感を見せています。

先週金曜日の値動きは、金融市場の安定を意味しているのか、それとも、週末のポジション調整で更なる下落を意味しているのか、意見が分かれるところです。市場は、FRBの追加時期は3月から6月へと先送りへ、または、気が早い向きは年内の利上げはないのではとの意見もあります。

ダドリーNY連銀総裁は「マイナス金利は現時点で議論されるべきものではない」と否定していますが、先週のイエレンFRB議長の議会証言で「FRBはマイナス金利について検証」とサプライズな発言も気にかかります。

さて、現実的に考えれば、今後の極端なドル高は新興国経済への悪影響が増すこともあり弱まることが予想されますが、米国経済は他国を圧倒していることに変わりなく、ドル安政策へ大気舵取りを変えることも考えにくいのではないでしょうか?

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【EURUSD 予想1.1150~1.1350】
EURUSDは、ドイツ銀行の一部債権利払いへの不安からユーロ圏銀行へ拡散した不安も、ドイツ銀行がR30億EUR+20億ドルと巨額な社債買い入れを計画したことで安心感を取り戻していますが、今週も引き続き注目材料となっています。

また、18・19日のEU首脳会議で、英国が提案しているEU改革案をどのように評価しどのような結論を出すのでしょうか? 英国を納得させるような結果を出すことは期待薄ですが、EU離脱を問う国民投票の実施やその時期につながってくると思われ、今週のEURとGBP相場に大きな影響を与えることも予想されます。

テクニカルでは2005年5月から越えることができなかった1.15の壁が再び立ちはだかっており、この水準を上回ってくると1.0500割れがボトムだったということなりかねません。現時点では2015年2月来の高値を上回ってはいますが、3月にECBは金融政策を見直すことを表明しており、市場では中銀預金金利のさらなるマイナス幅の低下を予想しており、1.14台は引き続き鬼門となることでしょう。

【GBPUSD 予想1.43500~1.4650】
GBPUSDは、安定しているとでもいうのでしょうか? 1.44~1.4600のレンジで動かず。最近では底値が切り上がり上値が切り下がり、徐々に1.4450~1.4550の100ポイントのレンジに収斂し、このレンジを抜けた方向に流れが加速することも予想できます。また、原油価格との連動性も比較的高いこともあり、26ドルでダブルボトムを達成し上昇に向かうのか、この動きも要注意です。

当然ながら、ユーロと同じく18・19日のEU首脳会議の結果は気になりますが、期待されていない分だけ、どのような回答になるのか、そのインパクトを注目したいと思います。EURGBPですが、短期的には0.79手前でトップアウトしていますが、長期チャートではEURGBPが0.70割れでトリプルボトムになっていることもあり、0.7700をボトムに下げ止まることできれば、再上昇することも期待できます。

【AUDUSD 予想0.7000~0.7200】
AUDUSDは、一時0.72台半ばまで上昇し、強さが目立っていましたが、結果的には0.70割れは買い、0.7150以上は売りのレンジ相場に入っています。予想外に堅調な豪経済と追加緩和の後退によるAUD買いも織り込み済みと思われ、中国経済の低迷による景気の減速懸念も織り込み済みなのでしょうか?

原油価格の急落や株安のリスク回避の流れの影響もAUD相場には限定的で、底堅さも感じられますが、Dailyチャートでは高値が0.7386、0.7327、0.7243と切り下がり、引き続く不安定ながら強弱センチメントが混在しています。

【USDJPY 予想112.00~115.50】
USDJPYは、今週の予想水準を考えるに当たり、過去の値動きからは112.00~114.20円のレンジが予想できます。しかし、原油価格、株価、金利などの、多くの変動要因が不透明で、USDJPYがより上昇する可能性が5割、逆に、112円を割り込む可能性が2割、112~114.20円のレンジの可能性が3割と勝手ながら推測しています。

円安へ向かうためには、春節明けの中国株がキーとなっています。中国当局は株価の暴落を座視することはないとの考え方と、先週末の米株+米金利+原油価格の上昇、や僅かならも政府・日銀の株安+円高対策の期待感も存在します。

円高へ向かうリスクは、中国政府が株価の下落を座視することですが、休み明けの香港株の急落を見るにつけ、何もしなければ中国株が続落する可能性が強く、そうなれば更なる円高に向かう可能性が高まります。

112.00~114.20円のレンジに留まる可能性ですが、USDJPYは過去6週間の平均レンジは約4円となっています。この水準をレンジ予測に当てはめれば、ブルで112.50~116.50円、ベアで100~114円、ニュートラルで111.50~115.50円と、若干ブルを加えて、112.00~115.50円と計算上は当てはめて考えています。ただし、正直なところ、
円相場を予測することは難しいのが実情です。

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今週の主な材料(2月15日~19日)

今週の主な材料(2月15日~19日)

2月に入っても、株安+原油安+金利低下、そして、円高と金融市場は波乱の展開が続いています。新興国経済への懸念、中国経済への不安感、主要国の低インフレ、世界的な成長見通しの低迷が続く昨今、米国だけがいつまで例外でいられるのでしょうか? 

さて、このような状況で迎えた今週、2/15(月)米国市場は大統領の日で休日となりますが、注目材料は多く点在しています。

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1. 2/15(月)、春節明けの中国株はどのような動きをするのでしょうか? 中国本土より2日早めの11日に正月を終えた香港市場の株式は、11日-3.85%、12日-1.22%と続落しており、中国株の動向が重要となっています。

2. 2月18・19日、EU(欧州連合)首脳会議は、結論がでる可能性は低いと思われますが、英国とユーロ圏にとっては結果によっては重要な会議と言えるでしょう! 英国のキャメロン首相はEU離脱を問う国民投票を2017年期限としており、EU改革案をEUへ提出しています。トゥスクEU大統領はその改革案の草案を作成し今回のEU首脳会議で協議する予定ですが、その結果によっては今年6月、9月に国民投票が実施される可能性もあり、ユーロ、ポンド相場にとっては大きな変動要因ともなっています。

3. 2/15(月)、ドラギECB総裁の欧州議会・経済金融委員会の証言は、2月1日の議会証言と同じ内容になるのでしょうか? 直近の金融不安の増大に対してどのような変化があるのでしょうか? 先の議会証言では「3月の理事会で金融政策スタンスを見直し再検討する用意」、「新興国に起因するリスクなどが存在」、「景気を阻害する恐れがあるリスクは、世界的な経済環境、金融システム状況、ユーロ加盟国の経済政策。英国のEU残留に向けた方策」等です。

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今週は金融政策に関してもいくつかの発表が予定されていますが、すべて議事録(議事要旨)で、過去の内容の詳細説明で重要度は低下しています。

1.2/16(火)、豪中銀議事録公表(2月2日分)は、2日の豪中銀声明では、「供給増による商品価格の下落や世界経済が予想をやや下回るペースを懸念しながらも、成長の継続を示唆」、「インフレ率は今後1~2年は低水準が続く可能性」が指摘されています。

2.2/17(水)、FOMC議事録(1月27日分)ですが、17日のFOMCでは、利上げ予想の注目度は低くなっていました。金融政策の据え置きは全会一致で、声明では「世界経済や金融の動向を注視し、米国の見通しに影響するかを注視へ緩やかなペースで借り入れコストを引き上げる見通しを据え置く」とあり、海外経済の低迷を意識する内容となっていました。

3.2/18(木)、ECB理事会議事要旨公表(1月21日分)は、「3月理事会で金融政策スタンスを見直し再検討する」ことを表明、「成長リスクは引き続き下向き。世界の不透明性、地政学的リスクが成長のリスク」と、ECBの追加緩和を期待する声が強まっていますが、今回の議事要旨も今後の追加緩和の可能性が焦点と思われます。

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今週は多くの重要な経済指標の発表が予定されえいます。

春節明けの中国では、2/15(月)中国貿易収支、2/18(木)中国消費者物価指数と、中国株や豪ドルへ大きな影響を与える可能性があり、注意が必要です。

◎日本では、2/15(月)日本9-12月期(第4四半期)GDP1次速報値で、ブレの大きいのが最近1次速報値の特徴です。マイナス成長が予想されえおり、結果によって反応することは間違いなく、日本株や円相場に直接的な影響を及ぼすことが懸念されます。

◎ユーロ圏では最重要の発表はなく、2/15(月)の貿易収支、2/19(金)の消費者信頼感・速報値がありますが、共に大きな変化は望めそうにありません。

◎英国では、2/16(火)英消費者物価指数、2/17(水)英雇用統計、2/19(金)英小売売上高と、相場変動が期待できる指標の発表が続いています。GBPJPYの変動に注意!

◎豪州では、2/18(木)豪雇用統計は、なんといっても豪州発では最大のポイントになりそうです。AUDJPYの変動に注意!

◎カナダでは、2/19(金)カナダ消費者物価指数、小売売上高はと共に重要ですが、いつもながら原油価格の変動の影響力が高く、予想外の数字でもどこまで変動することができるのでしょうか?

◎米国では、2/19(金)米消費者物価指数が筆頭となります。それ以外では、2/16(火)のNY連銀製造業景況指数、NAHB住宅市場指数、2/17(水)の 住宅着工件数・建設許可件数、鉱工業生産・設備稼働率、2/18(木) の新規失業保険申請件数、フィラデルフィア連銀製造業指数、景気先行指数も注目材料となっています。


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2/15(月)  北米市場休場 米国大統領日、 カナダ家族の日      
未定    CNH 貿易収支
08:50    JPY 第4四半期GDP・1次速報値
13:30    JPY 鉱工業生産
19:00    EUR 貿易収支
23:00    EUR ドラギECB総裁欧州議会証言

2/16(火)       
06:45    NZD 第4四半期小売売上高
09:30    AUD 豪中銀議事録公表
18:30    GBP 消費者物価指数
19:00    GER ZEW景況感指数
22:30    USD NY連銀製造業景況指数
00:00    USD NAHB住宅市場指数
06:00    USD 対米証券投資

2/17(水)       
18:30    GBP 雇用統計
19:00    EUR 建設支出
22:30    USD 住宅着工件数・建設許可件数
22:30    USD 生産者物価指数
23:15    USD 鉱工業生産・設備稼働率
04:00    USD FOMC議事録公表

2/18(木)        
06:45    NZD 第4四半期生産差物価指数
08:50    JPY 貿易収支(通関ベース)
09:30    AUD 雇用統計
10:30    CNH 消費者物価指数・生産者物価指数
16:45    FRN 消費者物価指数
18:00    EUR 経常収支
21:30    EUR ECB理事会議事要旨公表
22:30    USD 新規失業保険申請件数
22:30    USD フィラデルフィア連銀製造業指数
22:30    CAD 卸売売上高
00:00    USD 景気先行指数
    EUR EU首脳会議

2/19(金)       
18:30    GBP 小売売上高
18:30    GBP 公的部門純借入額=
22:30    USD 消費者物価指数
22:30    CAD 小売売上高
22:30    CAD 消費者物価指数
00:00    EUR 消費者信頼感
    EUR EU首脳会議

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2016/02/13

2016年2月13日(土曜)最新のIMMポジション(2月9日集計分)から

2016年2月13日(土曜)最新のIMMポジション(2月9日集計分)から

IMMデータは、毎週火曜日時点のポジションを集計し、今回は2月9日となります。

新年早々から続く相場変動は2月前半が終わっても収まる気配は見らず、激しい円高が続いています。また、株安と原油安が続く中で、最近の米経済指標も弱さが目立ち債券利回りは大幅低下しています。

イエレンFRB議長の議会証言(10日、11日)は米経済の下振れリスクに言及しながらも継続的な利上げを示唆していました。反面FRBは、利上げについては慎重になると言い、マイナス金利も討議されたとありました。

データ集計翌日のイエレン議長の議会証言は数字に反映されていませんが、主要通貨のショートはすでに減少傾向にありドル売り圧力はが続いていたことになります。

(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ネットポジションは前週の-186,565→-130,350(+56,215)コントラクトと3週連続でショートは減少、通貨買+ドル売りの流れが続いています。

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      Long    Short   Net       増減
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円           75,811    32,579    43,232      5,987
ユーロ     114,607    177,921    -63,314  23,759
ポンド      31,025    67,325    -36,300  8,718
スイス      20,356    27,624    -7,268  -2,573
カナダドル 27,279    79,214    -51,935  485
豪ドル      64,020    69,646    -5,626     20,542
NZドル      13,666    22,805    -9,139     -703
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2016年2月13日(土曜)昨日12日、海外市場の動き

2016年2月13日(土曜)昨日12日、海外市場の動き

株高+原油高+金利上昇+コモディティ価格は下落+VIXは低下=リスク選好の動きに円安へ、ただし限定的。

WTIは29ドル台へ上昇、独DAXは2.45%、FTSE3.08%上昇、ダウ平均は16,000直前まで2%近く上昇、米10年債利回りは1.66→1.73%へ上昇、2年債に0.65→0.70%へ上昇。CRBは+3.45%、VIXは-9.59%。

為替市場は、株高+原油高+中曽日銀副総裁発言に、113.10円の壁を越え円安の動きとなったものの限定的。

欧米株の大幅上昇やコモディティ価格の上昇にも、AUD+NZD+CADの弱さが目立つのが気になる。

EURは懸念のドイツ・コメルツ銀行株が大幅反発したが、金融機関への業績不安は消えず、ギリシャのリセッション入りの気になる。GBPは相変わらず動きは不透明で、EURGBPのクロスの影響なのか原油価格の上昇にも、上昇分を吐き出す。

ダドリーNY連銀総裁は、マイナス金利の可能性を否定。米小売売上高はやや強く、自動車とガソリン、建材、外食を除いたコア売上高が0.6%上昇したことを評価。

不安な状態が続いたドイツ銀行株は約50億ドルの上位債を買い戻すと発表、支払能力の懸念が後退し大幅高で、欧州株の上昇の原動力の一つとなる。

中曽日銀副総裁(NY講演)は、必要とあれば量的・質的緩和で一段の行動をとることが可能と発言するも、マイナス金利の引き下げはテクニカルにはマイナス幅の拡大は可能だが程度については分からないと言う。

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ECB=資産買い入れプログラムの一環で、イタリアの不良債権を買い入れ、銀行に対する資金供給の担保としても受け入れる方向で協議。

ダドリーNY連銀総裁=マイナス金利は現時点で議論されるべきものではない。金融政策は低インフレ環境で適切、極めて緩和的。

ダドリーNY連銀総裁=国内景気拡大が続く中、大きな外的ショックが主要リスク。

ギリシャ第4四半期GDPは-0.6%とリセッションに逆戻り。緊縮財政や資本規制が圧迫。

中曽日銀副総裁(NY講演)=必要とあれば量的・質的緩和で一段の行動をとることが可能。マイナス金利をどこまで下げることが可能かという質問→ テクニカルにはマイナス幅の拡大は可能だが、その程度については分からない。

中曽日銀副総裁(NY講演)=手段はあると考えており、それには各国中央銀行と緊密に連絡を取り合う必要があり、各国中銀とさまざまな面で意見と情報を交換している。


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2016年2月12日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年2月12日(金曜)欧州・米国市場序盤の動き

週末金曜日、欧米株は上昇、原油価格も上昇、米金利も上昇、為替市場はドル高の流れへ。

注目の欧米発の経済指標は強弱混在し斑模様の結果となり、動き難状況が続いている。

激しい株安+円高を食い止めるため、日本の通貨当局・為政者による新たな緩和策や、口先介入を望む期待感が広まっている。

中国は長い春節を終了に近づき、2月15日から上海市場など中国株式市場の動きがきになり、週越えのポジションは取りにくい状況となっている。

USDJPYは、黒田日銀総裁と安倍総理との会談報道に、株安+円高阻止を実施するとの思惑にドル円と株式市場は大きく変化するも、具体案はなく、共に弱い流れは変えられず。欧米市場では再び113円台を試す動きが続き、底堅さが感じられる。

EURUSDは、続落。欧州銀行の危機説が囁かれる中で欧州株価は上昇、EURUSDは1.1250を割り込み一時1.1220台まで続落。AUDUSD+NZDUSDも続落傾向は止まらず。USDCADは、原油価格の上昇にも弱いながらもカナダドル買いは続く。


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GER 1月 消費者物価指数・確報値=前月比-0.8%(予想-0.8%、前回-0.8%)、前年比0.5%(予想0.5% 前回0.5%)→ 予想・前回と変わらず

GER 1月 生産者物価指数=前月比-0.4%(予想 前回-0.8%)、前年比-1.0%(予想 前回-1.0%)→ 引き続きマイナスへ

GER 第4四半期GDP・速報値=前期比・季調後0.3%(予想0.3% 前回0.3%)、前年比・調整前2.1%(予想1.7% 前回1.8→1.7%)、前年比・労働日整済1.3%(予想1.4% 前回1.7%)

GBP 12月 建設支出=前月比1.5%(予想2.0% 前回-0.5→-1.1%)、前年比0.5%(予想0.8% 前回-1.1→-0.9%)→ 予想を下回る

EUR 12月 鉱工業生産=前月比-1.0%(予想0.3 前回-0.7→-0.5%)、前年比-1.3%(予想0.9% 前回1.1→1.4%)→ 予想を下回り予想外のマイナスへ

EUR 第4四半期GDP・速報値=前期比0.3%(予想0.3% 前回0.3%)、前年比予1.5%(想1.5% 前回1.6%)→ 予想と変わらず

USD 1月 輸入物価指数=前月比-1.1%(予想-1.2% 前回-1.2%)、前年比-6.2%(予想-6.8% 前回-8.2%)、輸出物価指数=前月比-0.8%(予想-0.6% 前回-1.1%)、前年比-5.7%(予想 前回-6.5%)→ 輸入物価指数は予想よりマイナス幅が縮小

USD 1月 小売売上高=前月比0.1%(予想0.1% 前回-0.1→0.2%)、除自動車前月比0.4%(予想0.3% 前回-0.1→0.1%)→ 前年比は予想を若干上回る

USD 2月 ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値=90.7(予想93.0 前回92.0)→ 予想を下回る直後は弱いながらもドル売りとなる

USD 12月 企業在庫=0.1%(予想0.1% 前回-0.2%)

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スティーブンス豪中銀総裁議会証言(年に一度の会証言)=中国経済に対する懸念が強まっている。中国政策当局の意図と中国に必要な経済の転換を政策当局がうまく実行できるかという、不確実性が大きくなっている。

スティーブンス豪中銀総裁議(年に一度の会証言)=景気支援に寄与するなら、金融緩和する柔軟性がある。最近の国内雇用の力強さが維持できるか見極めようとしている。

スティーブンス豪中銀総裁議会証言(年に一度の会証言)=資源セクター以外の経済活動は穏やかに回復しており、近く利下げする可能性は低い。

菅官房長官=安倍晋三首相と黒田東彦日銀総裁が昼に会談したことについて、「内外の金融経済情勢について意見交換した。「政府・日銀が一体となって市場動向を緊張感持って注視し、デフレ脱却、経済再生に全力で取り組む。そういうことが話された」

ドイツ銀行=欧州銀行株が大幅下落する中で、30億ユーロと20億ドル相当の債券買い戻しを計画、財務状況の強さをアピールする狙いも。

2016/02/12

2016年2月12日(金曜)昨日11日 海外市場の動き

2016年2月12日(金曜)昨日11日 海外市場の動き

株安+原油安+金利低下=金価格上昇、リスク回避の流れに、JPY+EUR高傾向は変わらず。GBPは一人負け。

イエレンFRB議長(上院銀行委員会で証言)は、前日の下院とほぼ変わらず。米金利は年内に緩やかに上昇との考えは変えず。だが、FRBがマイナス金利について検証していることも表明し、国内外の金融市場の状況次第で経済見通しが覆される可能性も指摘。米利上げは6月まで先送りの予測が強まる。

独DAXは-2.93%と大幅下落、ダウ平均は15,500ドルで下げ止まりやや回復するも前日比1.2%近く下落、WTIは27ドル台を回復するも、一時26.05ドルまで下落し続落傾向は止まらず。米10年債利回りは1.62%近くへと低下、2年債も0.63台へ低下。金価格だけは相変わらず一人独歩高。

為替相場は、円相場が起爆剤。激しい円高もやや落ち着くが円高水準に変わらず。EURUSDはEURJPYの売りにも1.1370台で上げ止まり、上昇傾向が続く。AUDUSD+NZDUSDは冷静で、AUDJPY+NZDJPYの急落による売りから、円売りへ変化したことで値を戻し、USDCADも原油価格の下落基調の中で、1.3910~1.4010台の約100pointレンジで上下変動に留まる。ただ、GBPUSDは1.4540→1.4380台へ急落後の半値戻しの1.4460近辺でで停滞。

ドル円相場は、前日NY市場から始まった激しい円買いは、休み明けの弱い香港株に加速、欧州市場序盤でさらに加速、一時111円まで急落。日銀のレートチェックのウワサなのか、未確認ながら急変、直後は111.30→113.10台へ2.8円の急騰、113.10→111.90円へ1.2円の急落と、短時間で大変動。

その後も、111.60~112.60円の一円幅で上下しながら、休み明けの東京市場で、日銀・政府がどのような反応を示すのか様子見。過去のパターンでは、円高を懸念する発言や、休み前の円相場のギャップを考えれば、円売りから入る可能性は高いと思われるが、113.20円の先の高値が大きなポイントとなっている。

EURUSDは、1.14台は鬼門。過去何度もこの水準で上げ止まり、利食い先行の動きもみられる。円高の流れにEURJPYの売りが加速したが、EURUSDは1.13台を維持しながら、堅調に推移。

AUDUSDは、0.70台は底堅い。香港、欧米株価の下落や原油価格の低迷にも、予想外に安定した値動きで、AUDJPYの急落(USDJPYの急落の結果)に0.7110→0.6980台へ急落するも0.70の壁は固く、AUDJPYの回復に伴い0.71台を回復。

GBPUSDは、一人負け。GBPJPYの急落が引き金であることは間違いないが、EURGBP、GBPAUDなどのクロスでもGBP売りが目立ち、全面安。GBPUSDは1.4540→1.4380台をボトムに下げ止まっているも、戻りも約半値止まりで1.4425~80のレンジで推移。19日のEU首脳会議で英国が提案したEU改革案の返事を意識しているのか? それとも原油価格の続落の影響なのか?


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イエレンFRB議長(上院銀行委員会で証言)=米金利は年内に緩やかに上昇との考えは変えず。だが、FRBがマイナス金利について検証していることも表明。

イエレンFRB議長(上院銀行委員会で証言)=力強い雇用創出、賃金上昇、底堅い消費支出が米経済の浮揚要因の基調路線は維持。ただ、国内外の金融市場の状況次第で経済見通しが覆される可能性もあると指摘。

イエレンFRB議長(上院銀行委員会で証言)=道筋はあらかじめ決められていないが、労働市場が力強さを増すなど米経済に明るさが増している。

イエレンFRB議長(上院銀行委員会で証言)=海外情勢による米経済への影響の度合いについて早まった結論を出すことに警戒感を持つ。

イエレンFRB議長(上院銀行委員会で証言)=金融市場で見られる懸念や、原油価格の下落が米インフレ率の重しになっている。リスクバランスや経済の道筋、適切な政策スタンスにも影響を及ぼすだろう。

2016/02/11

2016年2月11日(木曜)アジア・欧州市場の動き

2016年2月11日(木曜)アジア・欧州市場の動き

東京市場が建国記念日で休場、中国市場は春節で休場の中、旧正月休み明けの香港市場の株価は-3.85%と大幅下落、日本株先物も大幅安。米金利も低下し、原油価格も26ドル台へと下落し、リスク回避の動きが加速。

為替相場もリスク回避の動きが加速し、JPY+EURは急伸、逆に、GBP+AUD+NZDは急落、原油安に、CADの売りも続いている。

午後9時過ぎには、111.30→113.10台へ瞬間暴騰→111.90円へ急落する変動が起きた。日銀の円売り介入のウワサが引き金となっている。

短期間にUSDJPYは115円を割り、111円台を割り込む勢いは、100円のサイコロジカルなポイントを死守したいと考えている通貨当局にとって重要な問題と写っていることであろう。

口先介入→実弾介入の可能性は否定できず、これからも警戒感による相場変動が続きやすい。ただ、世界的な流れは不介入となっており、介入による通貨安政策を嫌う動きも続いていることも事実。

今回の円高が日本経済や海外経済の妨げになる明確な証拠があれば、話は別だが! 

今回の東京市場不在の中でのごたごたの大相場は、日銀の介入がなければ、111.00~113.50円のレンジを示唆。最も追加のマイナス金利実施の可能性は目の前に残っている。

さて、EURUSDは、弱い欧州株+原油価格の下落、リスク回避にヘッジのEUR買いが強く。EURGBPの急進も買いの材料+EURJPYが下落し売りの材料と混在するも、EUR買いの流れは変わらずで、一時1.1370まで上昇。

逆に、GBPUSDは欧州勢の参入と共に急落、EURGBP+GBPJPYのでGBP売りが加速したことが引き金で、1.4500を割り込んでからは損切の売りが続いている。

AUDUSD+NZDUSDは、アジア市場序盤に上昇、AUDJPY+NZDJPYの売りがAUD+NZDの直接的な売りとなり、リスク回避の流れに大きく値を下げ、AUDJPY+NZDJPY円が買い戻されると値を戻す。


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ノボトニー・オーストリア中銀総裁=ユーロ圏のインフレ率は今年上半期にもマイナス圏に落ち込む可能性があるが、下半期は上昇に向かう。

スウェーデン中銀=政策金利を0.15%引き下げ、-0.50%に決定。

ヘッジファンドマネジャー、カイル・バス氏=中国の銀行システムが被る損失額は米国の銀行が直面した前回の危機時の4倍余りとなる可能性がある。

ヘッジファンドマネジャー、カイル・バス氏=中国の銀行システムが不良債権で資産の10%を失えば、中国の銀行のエクイティ価値が約3兆5000億ドル(約395兆円)消失する。銀行の資本増強のため10兆ドル強相当の人民元を増刷する必要が生じ、人民元の対ドル相場を30%余り切り下げる圧力となるかもしれない。

ヘッジファンドマネジャー、カイル・バス氏=中国の与信は短期的な限界に達し、世界にとって深刻な影響をもたらす損失サイクルを中国の銀行システムは経験するだろう。

ヘッジファンドマネジャー、カイル・バス氏=昨年の中国経済成長率が実際には政府発表の6.9%を大きく下回り、3.6%程度だったと分析。中国が持つ外貨準備3兆2000億ドルのうち、約2兆2000億ドルに流動性があるとの推計。

2016年2月11日(木曜)昨日10日 海外市場の動き

2016年2月11日(木曜)昨日10日 海外市場の動き

イエレンFRB議長は、追加利上げの先送りには言及しなかったが、米経済の下振れリスクに、FRBは利上げについて慎重になっている様子もみられた。

株安+金利低下+原油安=リスク回避の流れに円は全面高、ドル円は一時113.10円台へ。

米株は終盤にかけて続落しダウ平均は-0.62%(-99.64)、米10年債利回りは上下しながら終盤にかけて一時1.66%台へ低下。原油価格(WTI)は27ドル台前半へ低下。

注目のイエレンFRB議長の半期に一度の議会証言は、22:30時に議会提出した金融政策報告の原稿が公表され、追加利上げを徐々に進める方針を改めて表明しながらも、海外の景気減速や金融市場の変動に強い警戒を示し、状況に応じて適切に調整すると強調するとあった。

イエレンFRB議長は、中国の経済見通しや為替政策をめぐる不透明感により世界の成長に対する懸念が増幅し、原油など商品の直近の価格下落につながったと、中国経済とドル高相場を危惧していることも指摘。

イエレンFRB議長は、米国の金融情勢は最近、成長を支える度合いが弱まっている。株価を示す幅広い指数は下落し、リスクの高い借り手の借入金利は上昇し、ドルは一段と上昇していると、中国経済とドル高相場を危惧していることもにおわせた。

USDJPYは、イエレンFRB議長(議会証言)の原稿が公表された午後10時30分に上下に振れながらも、直後の高値も115.20を超えられず、午前零時後の証言や質疑応答後の高値でも115.20円を超えらず、原油価格が低下し、米金利が上昇から低下へ変化し、米株が下落する中、114.00円の大台を割り込み、円はクロスでも全面高の展開となり、113.10円台まで続落。大きな流れの変化が感じられ、底値は見えず。市場では日銀・政府による円売り介入の可能性まで指摘する声もチラホラ。

日銀によるマイナス金利でも円高へと動き、株安も止まらず。まず最初は、日銀が更なるマイナス金利を実施し、口先介入、そして、実弾介入を見ないと終わらない雰囲気が不気味でもある。

EURUSDは、イエレンFRB議長(議会証言)の原稿が公表された午後10時30分に上下に振れながらも、EURJPYの売りの影響を強く受けながら続落。オプションカットで1.1200の大台を割り込み、1.116台まで続落。議会証言と質疑応答でハト派ととらえる動きが多く、株安+原油安+米金利の低下にEURの買い戻しが強く、一時1.1300直前まで上昇。

2016/02/10

イエレンFRB議長の議会証言

イエレンFRB議長の議会証言


世界中が注目している、イエレンFRB議長の議会証言ですが、WSJ紙では、『議長は米東部時間10日午前10時(日本時間11日午前0時)に下院金融サービス委員会で証言するが、その元となる金融政策報告は同日午前8時半に公表される予定だ。」とある。

東部時間の午前8時半は日本時間の午後10時30分に当り、そのころから報道される可能性もあり、注意が必要となっている。

2016年2月10日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年2月10日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

株安+原油安は止まらず、円高傾向も続く!

日経平均株価は終盤にかけ値を戻すも-1.31%下落し15,874.62へ、WTIは28ドル台半へ下落、USDJPYはまたしても114.20台を底値に下げ止まる。

今夜午前零時にはイエレンFRB議長の半期に一度の議会証言が控えており、その結果が仮にタカ派であってもハト派であっても、相場が大きく変動することは間違いない。

また、発言のヘッドラインが報道される度に、または、草案が発表される度に上下に変動することも考えられる。

そのため、投機的なポジションはキャリーできにくく、売りたい人、解体人もターゲットに入るまでは、無理をせず、待ち構えていることであろう。

事前の動きを考えると、世界経済を危惧しながらも、利上げの継続をソフトに表すと思われる。そして、ドル高の悪影響をどのくらいオブラードに包み発言するのであろうか? それが問題である。

明日は東京市場が休場で、来週月曜15日は米国市場がプレジデンツデーで休場となる。波乱の相場が続くには絶交のスチュエーションとも考えられる。

USDJPYは、115.00、115.20、115.50円の上値の壁が、下値は114.20,114.00,113.80円近辺に底堅いと思われる。今日のイエレンFRB議長の議会証言の結果を受け、これらの上下水準を仮にブレークしても、その流れを継続できるかは疑問。

EURUSDは、1.1250台へ続落するも引き続き1.12の大台を維持。GBPUSDは逆に1.45台へ上昇、激しいEURGBPの売りの影響を受けている。

逆に、AUDUSD+NZDUSD+USDCADと、ドル売りが加速、値動きは資源国関連通貨の買い戻しが続いている。

2016年2月10日(水曜) 昨日9日、海外市場の動き(午前5時ごろ)

2016年2月10日(水曜) 昨日9日、海外市場の動き(午前5時ごろ)

欧州株は下落するも、ダウ平均株価は下落から値を戻す。WTIはIEAの需要見通しの下方修正+米在庫の増加に続落し一時27ドル台へ下落し28ドル台で推移、米10年債利回りは1.73%台へ低下し米金利は低下傾向が止まらず。

為替市場は総じてドル売りが続く中、米卸売在庫・売上高は予想より減少幅は少なく、JOLT労働調査は過去2番目の高水準で、米利上げ継続の流れを維持する可能性も強まり、今夜のイエレンFRB議長の議会証言で年内2~3回の利上げ継続期待が強まる。

EURUSDは、独鉱工業生産が弱く、独仏中銀総裁が欧州景気の見通しを懸念、欧州株の下落が続く中でも、欧米市場ではEUR買いが強く、ドル売りの流れをリード。EURUSDは一時1.1330台まで上昇し、買いの流れを維持。1.1500の壁は重要で、過去大きなポイントとなり昨年9月以降は1.14台を高値に上値トライは失敗している。

USDJPYは、原油価格の下落が続く中、115円割れをアジア・欧米市場でトライし、114.20~30円台をボトムに下げ止まる。米株もマイナスからプラス圏へと値を戻し、クロスでも円売りが強まるも、115.50円を高値にドル買いも鈍い。東京市場では株価と円相場は独自な動きをすることが多く、日経先物も上昇しておりどこまで上昇できるか? 116円円台を回復するまで安心して円安期待をすることはできにくい。
 
GBPUSD+AUDUSD+NZDUSDは、アジア・欧州勢の売りの流れが続くも、米国市場に入り下げ止まり、原油価格が続落傾向を続ける中でも、オプションカットやフィキシングで買いへと大きく流れが変化。共に上昇傾向を維持して推移している。

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オバマ氏最後の予算教書=予算規模は4兆1000億ドル。財政赤字は5030億ドル、今年度の赤字は6160億ドル。イスラム国との戦いや、シリア安定化に取り組む国防総省、国務省向け予算は110億ドル超。富裕層への減税圧縮などで、今後10年間に2兆9000億ドルの赤字削減。サイバー攻撃対策に190億ドル。

G20(2月26、27日上海開催)=EU草案では世界成長押し上げへの取り組み強化を表明するべき。

ゴールドマンサックス=米金融当局が年内に少なくとも3回は利上げすすることで金価格は年末までに1000ドルまで値下がりすると予想。→ 市場は上昇を見込みコールオプションが急増。

JPモルガン=ECBは中銀預金金利を、3月に中銀預金金利を-0.5%に引き下げ、その後、早ければ6月にも同金利を-0.7%に引き下げる可能性がある。債券買い入れ策の期限も2017年末まで延長を予想。

バイトマン独連銀総裁=経済見通しは数年前より暗い。インフレ率は予想よりは遅く上昇。ECBは3月の理事会で新たな見通しを協議する。市場の変動がアジアから世界の他の地域へ広がっている。

ビルロワドガロー仏中銀総裁=欧州回復見通しに下方リスク。金融政策は経済を支えられるが、何でもできるわけではない。

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2016/02/09

2016年2月9日(火曜)欧州・米国市場序盤の動く

2016年2月9日(火曜)欧州・米国市場序盤の動く

株安+原油安=円高+ユーロ高=AUD安+NZD安+GBP安

欧州株は弱く、独DAX-1.88%、英FTSEは-1.42%、米株先物の下落へ。WTIは29ドル台前半へと低下。為替市場は、USDJPYは再び114.50円を割り込み、EURUSDは1.1300へ上昇し、円とユーロの買いが続く。

ECBの追加利下げとQEの再延長のリスク、日本株急落と円高加速に、日銀の再利下げを期待する声も強く、市場の変動率は高止まりし、相場変動が続く。

欧州市場に入り、株安と原油価格の下げが強まり、為替市場ではリスク回避の動きが続いている。

USDJPYは、アジア市場の終盤、欧州市場の序盤に115.50近くまで上昇するも、株安+原油価格の下落に、114.40円われまで続落。マイナス金利の影響を消化できず、下値リスクの流れは変わらず。

EURUSDは、弱い独鉱工業生産と独貿易収支、弱い欧州各国の株価+止まらぬ金利低下にも関わらず、1.1250を超えユーロ買いの流れが強まり、EURGBPの買いも多く1.1300まで上昇。新たな展開を予感させる。

GBPUSDは、貿易赤字が予想を下回り改善、ドル売りの流れに一時1.4480まで上昇するも、EURGBPの買い要因と思われるGBPUSDの売り1.4400割れまで下落。


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JPモルガン=ECBは中銀預金金利を、3月に中銀預金金利を-0.5%に引き下げ、その後、早ければ6月にも同金利を-0.7%に引き下げる可能性がある。債券買い入れ策の期限も2017年末まで延長を予想。

バイトマン独連銀総裁=経済見通しは数年前より暗い。インフレ率は予想よりは遅く上昇。ECBは3月の理事会で新たな見通しを協議する。市場の変動がアジアから世界の他の地域へ広がっている。

ビルロワドガロー仏中銀総裁=欧州回復見通しに下方リスク。金融政策は経済を支えられるが、何でもできるわけではない。

2016年2月9日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年2月9日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

為替市場に想定外という言葉があるとしたら、まさに想定外の大波乱!黒田日銀総裁の意図に反して真逆の動きへ。

為替市場と株式市場は、急速は円高+株安の反動と、USDJPYが115円を回復した反動に、欧州市場の序盤に円売り→株買いに動くも、短期の方向性は不透明感を脱し入れず。

原油価格は30ドル台を維持し、予想外に市場混乱の影響を受けず、株と円の激しい値動きは極端すぎる可能性も示唆。

旧正月でアジア市場の多は休場の中、日経平均株価大幅下落-5.08%(-862.99円)、USDJPYは一時114.20円まで急落。115円の防波堤はもろくも崩れてしまい、オプションのボラは急騰。

マイナス金利の影響はじわじわと表れ、債権市場にも及び、日本の10年債利回りは一時マイナス圏へ低下し、今後の円相場に影響を及ぼすことは間違いないが、それはいつなのか? それが問題!

USDJPYは、海外市場で日本株先物の大幅下落の流れを受け、株安+円高でスタート。昼の時間帯に日本株は先物市場で続落し、株安が円高を招く動きへ。このような大幅な変動でも、円高による影響いクロス円で他の主要通貨はやや弱含みで推移するも、他の主要通貨の変動は鈍い。日本国内のローカルな材料と思える所以でもある。

EURUSDは、EURJPYの売りの呪縛も続かず、欧州市場に入り独鉱工業生産が予想外に弱い数字に一時EUR売りが強まるも続かず。1.1200近辺にとどまる。USDJPYの変化をみるとユーロ高という上値リスクが高そうに思えてならない。

GBPUSDは、アジア市場ではGBPJPYの売りの呪縛に下落するも、欧州市場に入り、GBPJPYの買いが強まると1.4390台→1.4460台へ急進。

AUDUSDは、アジア市場でAUDJPYの売りの呪縛に0.7020台へ下落するも、欧州市場に入り、AUDJPYの買いが強まると0.7070台へ上昇。

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2016年2月9日(火曜)昨日8日 海外市場の動き

2016年2月9日(火曜)昨日8日 海外市場の動き

円高へ大波乱! 

ドル円は116円を割り込み115.18円へ下落し、2014年11月の円高水準へ逆戻り。円はクロスでも全面高。市場は日銀のマイナス金利実施による円売りの限界を確認。

クーレECB専務理事は新興国通貨の下落リスクを警告、ユーロ圏センティックス投資家信頼感は2014年11月来の低水準。米労働市場情勢指数(LMCI)は予想外に大幅悪化、NY連銀の消費者調査はインフレ期待が大幅に低下、FRBの追加利上げの可能性がさらに後退し、リスク回避の流れが強まる。

原油価格は大幅下落、欧米株は大幅下落、米金利は大幅に低下。WTIは一時29.58ドルの下落から30ドル台を回復するも弱く、独DAXは3%超、ダウ平均株は15800台から16000ドル台を回復するも引き続き前日比マイナス圏で推移。米10年債利回りは前日1.83%→1.73%台へ低下。

USDJPYは、オプション市場では、円コールスプレッドが拡大、円コールの買いが急増し、1&3ヵ月は2011年8月以来最大へ。リスク回避の円買いの要因は否定できないが、日銀のマイナス金利による円安期待が裏切られた反動も強く影響。円高への方程式=株安+米金利低下+クロスの円買いが融合し、USDJPYは一時115.20円を割り込み、戻りも限定的。

EURUSDは、センティックス投資家信頼感が予想外に弱く弱い欧州株に、リスク回避のEUR買いは鈍く、1.1180台から1.1100を割り込み1.1080台へ下落。EURGBPの買い+USDJPYがリードするドル売りもあり、弱い米LMCIに買い戻しが強まり、ロンドンフィキシングでは急進し1.1180台へ。終盤にかけては1.12台へ続伸へ。

GBPUSDは、GBPJPYの売りの影響+原油価格の下落に1.4360割れまで一時下落。フィキシングでようやく反発し1.4440台へ上昇するも、EURGBPでのGBP売りの流れに買い戻しも限定的。

AUDUSDは、欧州市場序盤の0.7130近辺を高値に、弱い原油価格+株価のリスク回避の流れや、AUDJPYの売り+新興国通貨を懸念する動きに0.7050近くまで続落。ロンドンフィキシングから本格的に買い戻しが入り、0.7100台まで値を戻すも続かず。


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クーレECB専務理事=新興国通貨が今後一段安となるリスクが存在し、世界的な協調を必要とする問題。

NY連銀の消費者調査=1月調査の消費者1年先のインフレ期待値(中央値)は3ヵ月連続で減少し、2.54%(12月)→2.42%へ低下し、2013年の調査開始以来の低水準。3年先は2.78%→2.45%へと大幅に低下。

GPIF自家運用の解禁を見送る方向=株式の直接運用については体制整備が不十分との指摘に加え、政府による企業支配につながるとの懸念。

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2016/02/08

2016年2月8日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年2月8日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

アジア市場とは様変わりで、円は全面高!

独DAXは-2.7%台、英FTSEは-1.9%台の下落し、米株先物や日本株先物も大きく値を下げ、WTIは一時30ドルを割り込み下落。米10年債利回りは一時1.78%台へ低下。そして、USDJPYは116.10台へ下落し、116円を試す動きへと円高が加速、クロスでも激しい円高へ。

アジア市場の株安=円安+原油高の動きはいったいなんだったのであろうか? 東京市場のローカルマーケットの所以であるといえばそれまでであるが、中国市場が春節で休場の中、力技による株買いと円売りを演出しようとしても、結局は続かず。

欧州市場では、ユーロ圏のセンティックス投資家信頼感は予想外に弱く、特に期待指数は2014年11月来の低水準となり、弱い欧州株もありEUR売りの流れへと変化が見られた。

USDJPYは、クロスでの円買いが激しく、USDJPYも117円を割り込みストップロスの売りが続き、116.60円を割り込んでからは1月20日の安値115.98円を意識しながら、116.10円台まで下落してようやく下げ止まる。

EURUSDは、欧州序盤には1.1180台と1.12000を狙う動きへと上昇するも、欧州株は弱くユーロ圏のセンティックス投資家信頼感が予想外に弱く、売りへと変化。一時1.1100の大台を割り込み1.1080台まで下落してようやく下げ止まる。

AUDUSD+NZUSDも、EURUSDと同じく欧州序盤の買いにピークをつけ、株安+原油安にリスク回避の動きに続落へ。

USDCADは、原油価格に連動し、欧州市場に入るとWTIは一時30ドルを割り込み下落し、USDCADも一時1.3980と1.400の大台直前で上げ止まる。


2016年2月8日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年2月8日(月曜)アジア・欧州市場序盤の動き

日本の12月貿易収支は黒字へと変化、2015年日本の経常黒字は5年ぶりと東日本大震災前の2010年の水準を回復。

春節で中国市場が不在の中で、日経平均株価は序盤の下落から値を戻し、さすがに東京市場とでもいえるようなパワープレーに、17000円の大台に乗せて終了、WTIは31ドル近くまで上昇。

為替市場は、株高=円安の方程式に、USDJPYは一時117.50円台まで上昇、円はクロスでも全面安の展開となったが、特に材料は見当たらず、要因も変わらずで、東京市場はローカルなパワープレーに思えてならない。

株高と若干の原油価格の上昇に、リスク敏感通貨の豪ドルとNZドルは上昇し、CADドルも続伸。結果的には、先週金曜日の米雇用統計後の動きの反動が続いているが、問題は欧米市場がこの流れを維持できるかで、欧州株は小幅上昇の流れから取引がスタート。

USDJPYは、引き続き株価と原油価格に連動して流動的であることに変わりない。今日は一時117.50円を達成していることで、117円~117.50円のレンジに入り安くなっている。今回も2度目となるが116円を底値に反発し、引き続き重要なポイントであることに間違いない。

EURUSDは、先週末NY引け値から一時70ポイント近く値を下げているも、材料は特に見当たらずポジション調整の域を脱しきれず。1.11の大台のボトムを維持した動きを期待したい。

AUDUSDは、先週末の大幅下げの反動なのか続伸が止まらず。0.7200と先週の高値を再トライする動きながら、0.7150の壁もあり要注意。

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クレジットカード大手のビザ・ヨーロッパ=1月の英消費支出は前年同月比2.7%増で8か月ぶりの大幅伸び率。

2015年日本の経常黒字は5年ぶりの水準を回復=2015年の経常収支は16兆6413億円の黒字で、東日本大震災前の2010年(19兆3828億円の黒字)以来、5年ぶりの水準に戻った。

バイエルンLB(昨年のロイター調査に回答した60社のうち、ユーロ圏経済に関する予測精度が最も高かった)=ユーロ圏経済の最近の持ち直しの動きは年内継続するが、低いインフレ率を押し上げるために、ECBはは再度の政策緩和が必要になる。

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2016/02/07

今週の為替相場を考える(2月8日~12日)

今週の為替相場を考える(2月8日~12日)

日銀がマイナス金利を決定した直後の円売りはいったい何だったのでしょうか? 
円安と株高の期待は裏切られ、テクニカルでも自信を持って円安を期待しにくい状況となっていることを感じざるを得ません。

ドル安へと変化した要因には、米国の追加利上げ観測の後退が挙げられています。海外経済の低迷と弱い米製造業の指標に配慮し、12月の年4回の利上げペース見込みは薄れ、半分の2回や追加利上げなしとの極端な見通しも流れています。

結果、米国と他国の金融政策の違いから積み上がったドルロングポジションの調整で、主要国通貨や資源国通貨でもドル売りの流れが強まっていますが、この流れが今後もつづくのでしょうか? 
10日(水)・11日(木)のイエレンFRB議長の議会証言は、そのような思惑や不安を解消することができるのでしょうか? 為替相場のみならず金融市場全般で非常に重要なイベントで、今後の流れを占うことができと言えるでしょう!

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ドル相場

現状はドル売りの流れは、米経済の悪化を予想するのではなく、強気見通しの後退によるポジション調整といえるでしょう。先週、ダドリーNY連銀総裁は、世界的な景気鈍化とドル高は米国に影響を与えると言い、カプラン・ダラス連銀も利上げに関して慎重姿勢へと変化し、米金利も低下しています。

10日(水)・11日(木)イエレンFRB議長の議会証言は、これらを肯定するのか、それとも否定するのかでドル相場の流れは大きく変化することでしょう。タカ派で、慎重ながらもドル高を容認し、米景気を楽観視し今後の継続的な追加利上げを示唆するようでしたらドル買いへ。この逆のハト派となればドル売りへと動くことでしょう。

またこれらの判断が難しい場合でも、輸入物価、小売売上高、ミシガン大学消費者信頼感指数、企業在庫と多くの米国発の経済指標が重なる、12日(金)が波乱要因として浮かびあがってきます。


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【EURUSD 予想1.09500~1.1300】
EURUSDは、過去14週間にわたり上値を抑えていた1.100の大台を超え上昇、テクニカルでは新たな水準を模索する動きが予想されます。ただ、最近の上昇は、ユーロ圏発の材料と言うより、米国発のハト派材料に市場が反応した結果によるもので、3月のECB理事会では金融政策の見直しを表明しており、超強気になることも警戒する必要があります。今週は、独CPIや独・ユーロ圏の第4四半期GDPの速報値がユーロ圏発の材料として 注目されます。

【GBPUSD 予想1.43500~1.4600】
GBPUSDは、1.4400の大台を超えてからはポンド強気な相場展開が続きながらも、BOE金融政策委員会では、今までの利上げ支持者がゼロとなり、年内の利上げ期待は遠のいています。また、年央のEU離脱を問う国民投票の実施の可能性も残り、強気の材料とは言い難いものがあります。19日のEU首脳会議では、EUは英国が求めていたEU改革案の草案について討議が予定されています。その成行きを見守る動きも当然強いと思われ、しばらくはレンジ相場を形成する可能性が高いと判断します。

【AUDUSD 予想0.7000~0.7300】
AUDUSDは、0.68台をボトムに0.72台乗せと上昇傾向は続いていますが、中国経済は春節明けが心配で、原油価格も下げ止まってはいますが、ボトムアウトの確証は持てずにいます。特に直近では上下への変動幅が大きく、新たな材料がでるまでは押し目買いに徹する動きとなっています。今週は、スティーブンス豪中銀総裁の議会証言が12日(金)に控えており、今後の方向性を示してくれるのか注目しています。

【USDJPY 予想115.80~118.50、115.80を割り込むと続落の可能性が高まる】
USDJPYは、日銀のマイナス金利採用による円安期待は結果的に裏切られ、円高がどこまで続くのでしょうか? 先の安値115.80~116円が再び大きな分岐点となっています。今週はこの水準で下げ止まるのか、それとも、これを割り込み続落傾向が続くのでしょうか?

現状では116円前後の壁は生き続けており、10年債利回りは0.02%とかろうじてプラスを維持していますが、9年債まではマイナス利回りとなっており、その影響は浸透し始めてくることが予想できます。さらに、7月の衆参同時選挙の実施期待が強く、安倍総理が期待している黒田日銀総裁へは、株高+円安を期待する声が強く、今後も総裁の手腕が問われることになりそうです。

円相場や日本株と関連性の強い原油価格も見通しは不透明で、原油価格の上昇=リスク選好=円安のパターになるのでしょうか? 逆に、原油価格の下落=リスク回避=円高に動くのか、現状では両サイドの可能性に、為替相場の見通しを不透明と言わざるを得ません

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今週の主な材料(2月8日~12日)

今週の主な材料(2月8日~12日)

今週の特徴は中国が旧正月(春節)で不在となること、主要国ではユーロ圏のGDPを除き、重要な経済指標や金融政策が少ないこと。そして、イエレンFRB議長とスティーブンス豪中銀総裁の議会証言が待ち構えていることと、言えるでしょう。

先週は、米国発の弱い経済指標が相次ぎ、ダドリーNY連銀総裁に続き、カプラン・ダラス連銀総裁も利上げ慎重姿勢へ変化し、原油価格も底堅く推移していました。

ECB+日銀と追加緩和期待が継続する中で、米国の追加利上げ期待は遠のき、年内の追加利上げが難しいとの観測までも広まっていました。ドルは全面安の展開から、先週の金曜日は強弱混在する複雑な米雇用統計に、週末のポジション調整にドルの買い戻しが始まり、円高傾向で終了しています。

さて、今週最も重要なのは、10日(水)・11日(木)イエレンFRB議長の上下院の議会証言で、特に10日の会員金融サービス委員会の議会証言は初日で重要です。議長は世界経済の減速と、米国の成長やインフレ率に及ぼす影響をどのように判断しているのでしょうか? 

今後の継続的な追加利上げを示唆しながらも、慎重な姿勢を示すことが予想されます。それ以外にサプライズがあれば、金融市場を含めて為替市場の変動は避けられそうにありません。

12日(金)のスティーブンス豪中銀総裁の議会証言は、影響は小粒で豪ドル相場に限定的と思われますが、今後の金融政策の方向性を示すものと思われ、直後の反応は注目に値します。また、先週大きな影響を与えた、ダドリーNY連銀総裁講演も控えています。

それ以外では、いつもながら米国発の経済指標と、独・ユーロ圏の第4四半期GDPの速報値が注目されます。最近の製造業関連の米経済指標は弱く、12日(金)の小売売上高、ミシガン大学消費者信頼感指数、企業在庫と、事前予想ではやや強含み予想となっています。また、ドル高の影響を受けた、輸入物価指数も前回と同水準の予想となっていますが気になります。

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2/8(月)  CNH 旧正月 中国(春節)、香港市場、ウェリントン(サンタンギ・デー)、シンガポール市場休場       
08:50    JPY 経常収・支貿易収支
16:00    GER 鉱工業生産
18:30    EUR センティックス投資家信頼感
22:15    CAD 住宅着工件数
22:30    CAD 建設許可件数
0:00    USD 労働市場情勢指数(LMCI
1:45    CAD レーン・カナダ中銀副総裁講演

2/9(火) CNH 中国祝日 旧正月(春節) 香港祝日 旧正月       
16:00    GER 経常収支・貿易収支
18:30    GBP 貿易収支
20:00    ESP リンデ・スペイン中銀総裁講演
00:00    USD 1卸売在庫
00:00    USD JOLT労働調査
    USD オバマ米大統領予算教書を提出

2/10(水)  CNH 中国祝日 旧正月(春節) 香港祝日 旧正月       
08:30    AUD ウェストパック消費者信頼感指数
18:30    GBP 鉱工業生産・製造業生産
00:00    GBP 英国立経済研究所(NIESR)GDP
00:00    USD イエレンFRB議長下院金融サービス委員会で証言
02:00    USD 財政収支
   
2/11(木)  日本祝日 (建国記念日)  中国祝日 旧正月(春節)       
22:30    CAD 新築住宅価格指数
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2016/02/06

2016年2日6日(土曜) 最新のIMMポジション(2月2日集計分)から



201626日(土曜) 最新のIMMポジション(22日集計分)から


IMMデータは、毎週火曜日時点のポジションを集計し、今回は22日となります。

新年早々から続く相場変動は2月に入ってもなかなか収まる気配は見られません。FOMCで追加利上げ観測が弱まるに従い、7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ネットポジションは減少を続けています。

22日の集計では、-186,565コントラクトまで減少し、昨年1027日の週の水準まで低下しています。しかし、今回のデータには、4日のBOE金融政策委員会、5日に米雇用統計の影響は織り込まれてはおらず、それを考慮して考える必要があります。


円は、1月に入り5週連続でロングポジションを維持していますが、2日のデータでは4週間ぶりにロングが減少し円安を意識したポジションが作られていました。29日に日銀がマイナス金利を決定したことによる、円売りの結果と思われますが、合計ポジションはロングを維持しており、2日の時点では市場センチメントが必ずしも円売り一色になっていなかったことも判断できます。

ユーロは、ショートが前月から40,142コントラクトと大幅に減少しています。最初は下落を続ける新興国通貨のヘッジとして、次には、米国の追加利上げ観測の弱まりもあり、112日から4週連続で減少を続けており、EURUSD1.12台へ上昇するユーロ高への流れが始まっていました。

ポンドは、昨年11月からネットでショートポジションを継続していますが、2日の数字を見ると126日をピークにし4週間ぶりに小幅ながらマイナス幅が減少しています。しかしながら、4日のBOE金融政策委員会で利上げ支持者がゼロになった影響や、四半期インフレレポートで成長とインフレ見通しが引き下げられた影響や、米雇用統計の影響を割り引いて考える必要があります。

豪ドルは、前日からショートが減少して2週連続の減少し、カナダドルは、原油価格に連動しながら、3週間ぶりにマイナス幅が縮小し、縮小幅は14,399コントラクトと大きくなっています。また、NZドルは数字的には少ないのですが、3週連続でショートが拡大し、豪ドルとNZドルは相反する傾向を強めています。

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      Long  Short  Net   増減
円、    82,108   44,863         37,245        -12,781 
ユーロ、  96,012        183,085      -87,073      40,142
ポンド、  32,737         77,755        -45,018      2,519
スイス、  25,970         30,665        -4,695        -192
カナダドル、30,069      82,489        -52,420      14,399
豪ドル、  51,397        77,565        -26,168      6,630
NZドル、  13,492     21,928        -8,436        -3,036

7通貨ネット 増減   通貨合計のドル換算ポジション
-186,565  47,681       18,749,020,453

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