2016/02/03

2016年2月3日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年2月3日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き


最近の傾向として、原油価格の変動が引き金となり→株価の変動→新興国+資源国通貨の変動との連鎖が目立っている。

昨日に続き今日のアジア市場も、原油価格は下落して始まり、前日比で上昇に転じるも勢いは感じられず。日経平均株価は-3.15%、上海総合は-0.38%と小幅ながら、香港株は-2.32%と大幅下落、欧州株も弱含みで推移している。

為替相場は、原油価格と連動性は高く、原油安=円高へと動き、原油価格の反発に、円売り+AUD買い+NZD買い、そして、CADも連動して変動している。

問題は、日銀のマイナス金利から始まった円安相場は終わったのか? との問いが多くみられるが、1月29日に円売りスタートした水準にはまだまだほど遠く円安水準が続いているとも言える。

今は中国は春節(2月8日~13日)を直前にして中国政府は1月24日から3月3日までに29億1000万人が移動すると予想している。少なくとも来週一杯は中国の経済活動は停滞することは避けられそうにない。

この春節が終わった後の中国経済の情勢を注意して見たい。中国国家発展改革委員会は、今年の中国GDPは6.5%~7.0%に設定していると言われているが、はたして、中国経済は底打ちできるのであろうか?

USDJPYは、19日の118.50円から上昇が始まり、121.70円の高値を示現している。120円が半値水準となっており注目していが、本日はこの半値戻しを割り込み119.50円まで続落して、ようやく下げ止まっている。

全体的には円安期待が裏切られた形となっているが、水準を考えれば過去の116~118.50円から、119.50~121.50円にスライドしており、まだまだ、円高がスタートしたと判断するような状況になっていない。

日銀によるマイナス金利の影響は、他国のマイナス金利後の相場の例を見ても通貨は弱く、じわじわと効いてくるように思われてならない。

NZDUSDは、早朝発表された第4半期雇用統計は強く、結果的にアジア市場を通じても、上昇が目立っている。短期的にはやや買われすぎ感が強く、調整の売りが入る可能性もあり、底値で買いを待つ動きを期待したい。

EURUSDは、レンジを抜け出せず。引き続き1.0900台での推移で底堅いとも言えそうである。1.0800~1.1000のレンジ上限を、今回は試せるのか? 特に材料は見られないが、明日4日のBOE金融政策と四半期インフレレポートの結果で、EURGBP動き、結果的にEURUSDが動くことを期待したい。

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黒田日銀総裁=政府目標の名目GDP600兆円の実現には、GDP2%のが前提。2%の物価安定目標が実現できれば、GDPもついてくるが、GDPが2%になるかは、日銀の権限・義務の範囲ではない。

黒田日銀総裁=金融緩和の手段が限界に近いとの見方は違和感。必要なら新たな手段作る。

中国国家発展改革委員会=今年の中国GDPは6.5%~7.0%に設定。

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