IMMデータは、毎週火曜日時点のポジションを集計し、今回は2月16日となります。
7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ネットショートポジションは、昨年12月1日から計12週の中で10週間は減少し、通貨高=ドル売りの流れが続いています。この流れは一時的な動きなのか、それとも大きな市場の変化なのを問われる時期にきているように思えてなりません。
直近では1月26日の週から5週連続で前月比でネットショートポジションは減少、通貨間のクロスの動きもあるので、全てが直接的にドル安を意味しない可能性はありますが、市場ではドル弱気ムードの継続を示しています。
円は、2012年10月23日から計167週間に渡り、長く続いた円ショートポジションがロングへと変化してから7週間ロングを維持。市場の流れが大きく変化していることを示しています。ただ、1月26日週の+50,026コントラクトからは拡大することができず、市場は円高への警戒感を続けながらも、様子見となっていることが判断できます。
ユーロは、昨年12月1日のショート-182,845コントラクトをピークに、先週は-48,205
まで四分の一近くへと減少。3月のECB追加緩和の可能性にも関わらず、水準としては2014年6月3日週に次いで、こちらも大きな変化が続いています。
ポンドは、-36,255コントラクトとショートポジションを続け、大きな変化も見られず、弱気なセンチメントを継続。ただ、週末のEU首脳会議で英国が提案している改革案で合意されたことで、ポンドのショートが減少する可能性もありますが、どこまで期待できるかは疑問です。
カナダドルは、-45,085コントラクトと、原油価格との高い連動性が続く。2015年5月に2週間だけロングへと変化した時期もありますが、基本はショートの流れが続き、2014年9月30日の週からショートポジションを続けています。
豪ドルは、+2,807コントラクトと、昨年の5月26日以来、39週で久々にショートからロングへと変化。ただし、大きな流れはカナダドルと同じく、2015年5月に一時4週間ロングへと変化した時期がありましたら、2014年9月30日の週からは、ショートの流れが続き、今回のロングへの変化が本当なのか? それとも、一時的なものなのかを見極める必要がります。
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Long Short Net 増減
円 84,518 36,617 47,901 4,669
ユーロ 113,970 162,175 -48,205 15,109
ポンド 36,512 72,767 -36,255 45
スイス 20,141 24,507 -4,366 2,902
カナダ 29,077 74,162 -45,085 6,850
豪ドル 66,740 63,933 2,807 8,433
NZドル 14,465 22,782 -8,317 822
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