2016/02/09

2016年2月9日(火曜)昨日8日 海外市場の動き

2016年2月9日(火曜)昨日8日 海外市場の動き

円高へ大波乱! 

ドル円は116円を割り込み115.18円へ下落し、2014年11月の円高水準へ逆戻り。円はクロスでも全面高。市場は日銀のマイナス金利実施による円売りの限界を確認。

クーレECB専務理事は新興国通貨の下落リスクを警告、ユーロ圏センティックス投資家信頼感は2014年11月来の低水準。米労働市場情勢指数(LMCI)は予想外に大幅悪化、NY連銀の消費者調査はインフレ期待が大幅に低下、FRBの追加利上げの可能性がさらに後退し、リスク回避の流れが強まる。

原油価格は大幅下落、欧米株は大幅下落、米金利は大幅に低下。WTIは一時29.58ドルの下落から30ドル台を回復するも弱く、独DAXは3%超、ダウ平均株は15800台から16000ドル台を回復するも引き続き前日比マイナス圏で推移。米10年債利回りは前日1.83%→1.73%台へ低下。

USDJPYは、オプション市場では、円コールスプレッドが拡大、円コールの買いが急増し、1&3ヵ月は2011年8月以来最大へ。リスク回避の円買いの要因は否定できないが、日銀のマイナス金利による円安期待が裏切られた反動も強く影響。円高への方程式=株安+米金利低下+クロスの円買いが融合し、USDJPYは一時115.20円を割り込み、戻りも限定的。

EURUSDは、センティックス投資家信頼感が予想外に弱く弱い欧州株に、リスク回避のEUR買いは鈍く、1.1180台から1.1100を割り込み1.1080台へ下落。EURGBPの買い+USDJPYがリードするドル売りもあり、弱い米LMCIに買い戻しが強まり、ロンドンフィキシングでは急進し1.1180台へ。終盤にかけては1.12台へ続伸へ。

GBPUSDは、GBPJPYの売りの影響+原油価格の下落に1.4360割れまで一時下落。フィキシングでようやく反発し1.4440台へ上昇するも、EURGBPでのGBP売りの流れに買い戻しも限定的。

AUDUSDは、欧州市場序盤の0.7130近辺を高値に、弱い原油価格+株価のリスク回避の流れや、AUDJPYの売り+新興国通貨を懸念する動きに0.7050近くまで続落。ロンドンフィキシングから本格的に買い戻しが入り、0.7100台まで値を戻すも続かず。


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クーレECB専務理事=新興国通貨が今後一段安となるリスクが存在し、世界的な協調を必要とする問題。

NY連銀の消費者調査=1月調査の消費者1年先のインフレ期待値(中央値)は3ヵ月連続で減少し、2.54%(12月)→2.42%へ低下し、2013年の調査開始以来の低水準。3年先は2.78%→2.45%へと大幅に低下。

GPIF自家運用の解禁を見送る方向=株式の直接運用については体制整備が不十分との指摘に加え、政府による企業支配につながるとの懸念。

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