2016/02/02

2016年2月2日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年2月2日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

日経平均株価は小幅下落、逆に中国株は大幅上昇へ。そして、WTIは一時31ドルを割り込むなど、続落傾向は止まらず。

為替市場の流れは、ドル高+円高に動き、ユーロも比較的堅調に推移。反面、豪ドル+NZドル+カナダドル+ポンドの弱さが目立った。

早朝に発表された、豪中銀の金融政策は2.0%の据え置きを決定、直後のAUD買いに反し、中銀の声明は強気とは程遠く、新興国経済や中国経済の鈍化を懸念し、売りへと変化。

最近は相場変動は日替わり傾向が強いが、今日は、中国株の上昇と原油安と相反する動きの中で、資源国通貨安とリスク敏感な通貨は弱く、市場全体で困惑した動きとなっている。

エコノミストの間でも、中国経済、原油価格、株式、米国経済、欧州経済、日本経済の先行き見通しも決して一枚岩ではない。そのため、上下に変動する動きがしばらく続く可能性が高いと思われる。

EURUSDは、一時1.0920台を達成するも、伸び悩んでいる。短期的なチャートは買いを示唆しているも、中期的な流れはベアで変わらず。1.1100の上値壁は厚く、1.0800~1.1100のレンジに収れんしながらも下値リスクは変わらず。

USDJPYは、引き続き、円は、量的・質的・マイナス金利の三拍子がそろい、衆参同時選挙の可能性を考えると、株高=円安の流れは変わりそうにない。日銀のマイナス金利発表後の急変も落ち着きを取り戻し、日本株の変動もやや落ち着きはじめている。実需の売りやロングのヘッジに上値は重いが、120円近辺をボトムにした買いは厚そうに見えてならない。引き続き円安トレンドの継続を意識したい。

AUDUSDは、先のNZ中銀の金融政策の発表を期待していたが、豪ドル買いは予想外に弱く、短期間で終了してしまった。豪中銀の声明からも、ECBやFRBのメンバーと同じく、先進国経済はやや落ち着きを取り戻すも、新興国市場と中国経済を懸念し、緩和継続を示唆。

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豪中銀声明=金融政策は2.0%の金利据え置きを発表し、緩和的な金融政策が適切。最近のデータは、世界経済が予想をやや下回るペースながらも、成長の継続を示唆。一部の先進国経済はここ1年で成長が加速したが、多くの新興国経済にとって状況はより困難になり、中国の成長率は鈍化を続けている。

豪中銀声明=商品価格、特に原油価格は一段と下落した。これは需要の伸び鈍化だけでなく、ここ数年にわたる供給の大幅増を反映している。4年以上前に始まったオーストラリアの交易条件の悪化を続けている。

豪中銀声明=インフレは引き続き極めて低水準で、2015年のCPIの伸びは1.7%と低く、一部には石油関連や公益部門の物価下落によるものだが、基調的インフレの指標でも約2%と低い水準。労働コストの伸びは引き続きかなり抑制されており、海外のインフレも落ち着いていることから、インフレ率は今後1~2年は低水準が続く公算が大きい。

ショイブレ独財務相=難民・移民の流入を減らすようメルケル首相に求める圧力が高まっており、有権者の間で難民問題に国が対応し切れるかどうか疑念が広がっている→ 3月13日の地方選を控え、新勢力が地方議会で増加する可能性もあり、与党内での懸念が高まっている。

中国人民銀行王勇教授=国内銀行の新規融資額1月前半だけで2,584億ドルと異常な高水準に達した。

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