2016/02/12

2016年2月12日(金曜)昨日11日 海外市場の動き

2016年2月12日(金曜)昨日11日 海外市場の動き

株安+原油安+金利低下=金価格上昇、リスク回避の流れに、JPY+EUR高傾向は変わらず。GBPは一人負け。

イエレンFRB議長(上院銀行委員会で証言)は、前日の下院とほぼ変わらず。米金利は年内に緩やかに上昇との考えは変えず。だが、FRBがマイナス金利について検証していることも表明し、国内外の金融市場の状況次第で経済見通しが覆される可能性も指摘。米利上げは6月まで先送りの予測が強まる。

独DAXは-2.93%と大幅下落、ダウ平均は15,500ドルで下げ止まりやや回復するも前日比1.2%近く下落、WTIは27ドル台を回復するも、一時26.05ドルまで下落し続落傾向は止まらず。米10年債利回りは1.62%近くへと低下、2年債も0.63台へ低下。金価格だけは相変わらず一人独歩高。

為替相場は、円相場が起爆剤。激しい円高もやや落ち着くが円高水準に変わらず。EURUSDはEURJPYの売りにも1.1370台で上げ止まり、上昇傾向が続く。AUDUSD+NZDUSDは冷静で、AUDJPY+NZDJPYの急落による売りから、円売りへ変化したことで値を戻し、USDCADも原油価格の下落基調の中で、1.3910~1.4010台の約100pointレンジで上下変動に留まる。ただ、GBPUSDは1.4540→1.4380台へ急落後の半値戻しの1.4460近辺でで停滞。

ドル円相場は、前日NY市場から始まった激しい円買いは、休み明けの弱い香港株に加速、欧州市場序盤でさらに加速、一時111円まで急落。日銀のレートチェックのウワサなのか、未確認ながら急変、直後は111.30→113.10台へ2.8円の急騰、113.10→111.90円へ1.2円の急落と、短時間で大変動。

その後も、111.60~112.60円の一円幅で上下しながら、休み明けの東京市場で、日銀・政府がどのような反応を示すのか様子見。過去のパターンでは、円高を懸念する発言や、休み前の円相場のギャップを考えれば、円売りから入る可能性は高いと思われるが、113.20円の先の高値が大きなポイントとなっている。

EURUSDは、1.14台は鬼門。過去何度もこの水準で上げ止まり、利食い先行の動きもみられる。円高の流れにEURJPYの売りが加速したが、EURUSDは1.13台を維持しながら、堅調に推移。

AUDUSDは、0.70台は底堅い。香港、欧米株価の下落や原油価格の低迷にも、予想外に安定した値動きで、AUDJPYの急落(USDJPYの急落の結果)に0.7110→0.6980台へ急落するも0.70の壁は固く、AUDJPYの回復に伴い0.71台を回復。

GBPUSDは、一人負け。GBPJPYの急落が引き金であることは間違いないが、EURGBP、GBPAUDなどのクロスでもGBP売りが目立ち、全面安。GBPUSDは1.4540→1.4380台をボトムに下げ止まっているも、戻りも約半値止まりで1.4425~80のレンジで推移。19日のEU首脳会議で英国が提案したEU改革案の返事を意識しているのか? それとも原油価格の続落の影響なのか?


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イエレンFRB議長(上院銀行委員会で証言)=米金利は年内に緩やかに上昇との考えは変えず。だが、FRBがマイナス金利について検証していることも表明。

イエレンFRB議長(上院銀行委員会で証言)=力強い雇用創出、賃金上昇、底堅い消費支出が米経済の浮揚要因の基調路線は維持。ただ、国内外の金融市場の状況次第で経済見通しが覆される可能性もあると指摘。

イエレンFRB議長(上院銀行委員会で証言)=道筋はあらかじめ決められていないが、労働市場が力強さを増すなど米経済に明るさが増している。

イエレンFRB議長(上院銀行委員会で証言)=海外情勢による米経済への影響の度合いについて早まった結論を出すことに警戒感を持つ。

イエレンFRB議長(上院銀行委員会で証言)=金融市場で見られる懸念や、原油価格の下落が米インフレ率の重しになっている。リスクバランスや経済の道筋、適切な政策スタンスにも影響を及ぼすだろう。