2016/02/11

2016年2月11日(木曜)アジア・欧州市場の動き

2016年2月11日(木曜)アジア・欧州市場の動き

東京市場が建国記念日で休場、中国市場は春節で休場の中、旧正月休み明けの香港市場の株価は-3.85%と大幅下落、日本株先物も大幅安。米金利も低下し、原油価格も26ドル台へと下落し、リスク回避の動きが加速。

為替相場もリスク回避の動きが加速し、JPY+EURは急伸、逆に、GBP+AUD+NZDは急落、原油安に、CADの売りも続いている。

午後9時過ぎには、111.30→113.10台へ瞬間暴騰→111.90円へ急落する変動が起きた。日銀の円売り介入のウワサが引き金となっている。

短期間にUSDJPYは115円を割り、111円台を割り込む勢いは、100円のサイコロジカルなポイントを死守したいと考えている通貨当局にとって重要な問題と写っていることであろう。

口先介入→実弾介入の可能性は否定できず、これからも警戒感による相場変動が続きやすい。ただ、世界的な流れは不介入となっており、介入による通貨安政策を嫌う動きも続いていることも事実。

今回の円高が日本経済や海外経済の妨げになる明確な証拠があれば、話は別だが! 

今回の東京市場不在の中でのごたごたの大相場は、日銀の介入がなければ、111.00~113.50円のレンジを示唆。最も追加のマイナス金利実施の可能性は目の前に残っている。

さて、EURUSDは、弱い欧州株+原油価格の下落、リスク回避にヘッジのEUR買いが強く。EURGBPの急進も買いの材料+EURJPYが下落し売りの材料と混在するも、EUR買いの流れは変わらずで、一時1.1370まで上昇。

逆に、GBPUSDは欧州勢の参入と共に急落、EURGBP+GBPJPYのでGBP売りが加速したことが引き金で、1.4500を割り込んでからは損切の売りが続いている。

AUDUSD+NZDUSDは、アジア市場序盤に上昇、AUDJPY+NZDJPYの売りがAUD+NZDの直接的な売りとなり、リスク回避の流れに大きく値を下げ、AUDJPY+NZDJPY円が買い戻されると値を戻す。


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ノボトニー・オーストリア中銀総裁=ユーロ圏のインフレ率は今年上半期にもマイナス圏に落ち込む可能性があるが、下半期は上昇に向かう。

スウェーデン中銀=政策金利を0.15%引き下げ、-0.50%に決定。

ヘッジファンドマネジャー、カイル・バス氏=中国の銀行システムが被る損失額は米国の銀行が直面した前回の危機時の4倍余りとなる可能性がある。

ヘッジファンドマネジャー、カイル・バス氏=中国の銀行システムが不良債権で資産の10%を失えば、中国の銀行のエクイティ価値が約3兆5000億ドル(約395兆円)消失する。銀行の資本増強のため10兆ドル強相当の人民元を増刷する必要が生じ、人民元の対ドル相場を30%余り切り下げる圧力となるかもしれない。

ヘッジファンドマネジャー、カイル・バス氏=中国の与信は短期的な限界に達し、世界にとって深刻な影響をもたらす損失サイクルを中国の銀行システムは経験するだろう。

ヘッジファンドマネジャー、カイル・バス氏=昨年の中国経済成長率が実際には政府発表の6.9%を大きく下回り、3.6%程度だったと分析。中国が持つ外貨準備3兆2000億ドルのうち、約2兆2000億ドルに流動性があるとの推計。