今週の主な材料(2月8日~12日)
今週の特徴は中国が旧正月(春節)で不在となること、主要国ではユーロ圏のGDPを除き、重要な経済指標や金融政策が少ないこと。そして、イエレンFRB議長とスティーブンス豪中銀総裁の議会証言が待ち構えていることと、言えるでしょう。
先週は、米国発の弱い経済指標が相次ぎ、ダドリーNY連銀総裁に続き、カプラン・ダラス連銀総裁も利上げ慎重姿勢へ変化し、原油価格も底堅く推移していました。
ECB+日銀と追加緩和期待が継続する中で、米国の追加利上げ期待は遠のき、年内の追加利上げが難しいとの観測までも広まっていました。ドルは全面安の展開から、先週の金曜日は強弱混在する複雑な米雇用統計に、週末のポジション調整にドルの買い戻しが始まり、円高傾向で終了しています。
さて、今週最も重要なのは、10日(水)・11日(木)イエレンFRB議長の上下院の議会証言で、特に10日の会員金融サービス委員会の議会証言は初日で重要です。議長は世界経済の減速と、米国の成長やインフレ率に及ぼす影響をどのように判断しているのでしょうか?
今後の継続的な追加利上げを示唆しながらも、慎重な姿勢を示すことが予想されます。それ以外にサプライズがあれば、金融市場を含めて為替市場の変動は避けられそうにありません。
12日(金)のスティーブンス豪中銀総裁の議会証言は、影響は小粒で豪ドル相場に限定的と思われますが、今後の金融政策の方向性を示すものと思われ、直後の反応は注目に値します。また、先週大きな影響を与えた、ダドリーNY連銀総裁講演も控えています。
それ以外では、いつもながら米国発の経済指標と、独・ユーロ圏の第4四半期GDPの速報値が注目されます。最近の製造業関連の米経済指標は弱く、12日(金)の小売売上高、ミシガン大学消費者信頼感指数、企業在庫と、事前予想ではやや強含み予想となっています。また、ドル高の影響を受けた、輸入物価指数も前回と同水準の予想となっていますが気になります。
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2/8(月) CNH 旧正月 中国(春節)、香港市場、ウェリントン(サンタンギ・デー)、シンガポール市場休場
08:50 JPY 経常収・支貿易収支
16:00 GER 鉱工業生産
18:30 EUR センティックス投資家信頼感
22:15 CAD 住宅着工件数
22:30 CAD 建設許可件数
0:00 USD 労働市場情勢指数(LMCI
1:45 CAD レーン・カナダ中銀副総裁講演
2/9(火) CNH 中国祝日 旧正月(春節) 香港祝日 旧正月
16:00 GER 経常収支・貿易収支
18:30 GBP 貿易収支
20:00 ESP リンデ・スペイン中銀総裁講演
00:00 USD 1卸売在庫
00:00 USD JOLT労働調査
USD オバマ米大統領予算教書を提出
2/10(水) CNH 中国祝日 旧正月(春節) 香港祝日 旧正月
08:30 AUD ウェストパック消費者信頼感指数
18:30 GBP 鉱工業生産・製造業生産
00:00 GBP 英国立経済研究所(NIESR)GDP
00:00 USD イエレンFRB議長下院金融サービス委員会で証言
02:00 USD 財政収支
2/11(木) 日本祝日 (建国記念日) 中国祝日 旧正月(春節)
22:30 CAD 新築住宅価格指数
17:15 CHF 消費者物価指数
22:30 USD 新規失業保険申請件数
00:00 USD イエレンFRB議長上院銀行委員会で証言
2/12(金) 中国祝日 旧正月(春節)
07:30 AUD スティーブンス豪中銀総裁 議会証言
16:00 GER 消費者物価指数・確報値
16:00 GER 第4四半期GDP・速報値
18:30 GBP 建設支出
19:00 EUR 鉱工業生産
19:00 EUR 第4四半期GD
22:30 USD 輸入物価指数
22:30 USD 小売売上高
00:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数
00:00 USD 企業在庫
00:00 USD ダドリーNY連銀総裁講演
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