2016年2日6日(土曜) 最新のIMMポジション(2月2日集計分)から
IMMデータは、毎週火曜日時点のポジションを集計し、今回は2月2日となります。
新年早々から続く相場変動は2月に入ってもなかなか収まる気配は見られません。FOMCで追加利上げ観測が弱まるに従い、7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ネットポジションは減少を続けています。
2月2日の集計では、-186,565コントラクトまで減少し、昨年10月27日の週の水準まで低下しています。しかし、今回のデータには、4日のBOE金融政策委員会、5日に米雇用統計の影響は織り込まれてはおらず、それを考慮して考える必要があります。
円は、1月に入り5週連続でロングポジションを維持していますが、2日のデータでは4週間ぶりにロングが減少し円安を意識したポジションが作られていました。29日に日銀がマイナス金利を決定したことによる、円売りの結果と思われますが、合計ポジションはロングを維持しており、2日の時点では市場センチメントが必ずしも円売り一色になっていなかったことも判断できます。
ユーロは、ショートが前月から40,142コントラクトと大幅に減少しています。最初は下落を続ける新興国通貨のヘッジとして、次には、米国の追加利上げ観測の弱まりもあり、1月12日から4週連続で減少を続けており、EURUSDが1.12台へ上昇するユーロ高への流れが始まっていました。
ポンドは、昨年11月からネットでショートポジションを継続していますが、2日の数字を見ると1月26日をピークにし4週間ぶりに小幅ながらマイナス幅が減少しています。しかしながら、4日のBOE金融政策委員会で利上げ支持者がゼロになった影響や、四半期インフレレポートで成長とインフレ見通しが引き下げられた影響や、米雇用統計の影響を割り引いて考える必要があります。
豪ドルは、前日からショートが減少して2週連続の減少し、カナダドルは、原油価格に連動しながら、3週間ぶりにマイナス幅が縮小し、縮小幅は14,399コントラクトと大きくなっています。また、NZドルは数字的には少ないのですが、3週連続でショートが拡大し、豪ドルとNZドルは相反する傾向を強めています。
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Long Short Net 増減
円、 82,108 44,863 37,245 -12,781
ユーロ、 96,012 183,085 -87,073 40,142
ポンド、 32,737 77,755 -45,018 2,519
スイス、 25,970 30,665 -4,695 -192
カナダドル、30,069 82,489 -52,420 14,399
豪ドル、 51,397 77,565 -26,168 6,630
NZドル、 13,492 21,928 -8,436 -3,036
7通貨ネット 増減 通貨合計のドル換算ポジション
-186,565 47,681 18,749,020,453
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