2019/08/15

2019年8月15日(木)アジア・欧州市場序盤の動き

2019年8月15日(木)アジア・欧州市場序盤の動き

金融市場はリスク回避の流れから脱却できず気迷い相場が続く。

日経平均株価、上海総合とボトムから下げ幅を縮めるも前日比で下落基調は変わらず。米債利回りもボトムから若干反発するも下落基調は変わらず。ビットコインは1万ドルの大台を割り込み弱い。

為替相場は相変わらず、株価と債券利回りと連動性が高く、米国の対中制裁関税の第4弾の実施で一部延期となるも、事態の変化を予想できにくい流れは変わらず。アルゼンチン、イタリア、ブレグジット、独・ユーロ圏経済、香港問題と取り巻くリスク環境は変わらず、気迷い相場で動きは緩慢。

ただし、AUDUSDはインフレ期待率が3.5%(前回3.2%)と上昇、新規雇用者数は予想外に拡大し、正規雇用者数も増加したことでAUDUSDとAUDJPYは前日比で0.5%近くの上昇で強さが目立っている。

さて、最近の傾向ではリスク選好=AUDJPYでのAUD買い、リスク回避=AUDJPYでのAUD売りのパターンが続いていた。今日は、豪州発の好材料でAUDが買われ、株安と債券利回りの低下も加速せず、USDJPYが動けなかったこともあり、AUDJPYは反発しているが、この動きを継続することは難しいのではないだろうか?

USDJPYは、105.90~95を中心に日経平均株価と歩調を合わせる動きは緩慢ながら、取り巻くリスク環境に急激な変化は感じられず。ただ、先の急激な円売りによるストップが執行されたこともあり、新たなロングポジションの積み上げに慎重にならざるを得ず。基本はリスク回避の流れは変わらず。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

10:00    AUD 8月 消費者インフレ期待率=3.5%(予想 前回3.2%)→ 前回を上回る

10:30    AUD 7月 雇用統計: 失業率=5.2%(予想5.2% 前回5.2%)、新規雇用者数=4.11万人(予想1.4万人 前回0.05万人)、正規雇用者数=3.45万人(予想 前回2.11→2.0万人)、パートタイム=0.67万人(予想 前回-2.06→-2.33万人)、 労働参加率66.1%(予想66.0% 前回66.0%)→ 新規雇用者数は予想外に拡大、正規雇用者も増加へ

13:30    JPY 6月 鉱工業生産・確報値=前月比-3.3%(予想-3.6% 前回-3.6%) 前年比-3.8%(予想-4.1% 前回-4.1%)、設備稼働率=前月比-2.6%(予想0.2% 前回1.7%)


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

デベル豪中銀副総裁
◎逆イールド現象について、現時点でそれがどの程度の兆しか分からない。
◎米経済は現在、トレンドを上回るペースで成長していることから、この水準からの鈍化の見込みはある
◎企業の決定先送りが長引けば長引くほど、需要は弱まり、決定を遅らせることをさらに追認することになろう。それは自己実現的な下降リスクを伴う。
◎貿易摩擦の影響について、「オーストラリアは過去何十年にもわたり、ルールに基づく国際貿易システムの主要な受益者だった。それに対する現在の脅威は、長期的に見て豪州の見通しにとって明らかに重大なリスクだ。
◎中国経済が著しく減速し、家計所得が鈍化すれば、豪州の観光・教育輸出が打撃を受ける事態となりかねないと警告


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※