2019/08/06

2019年8月6日(火)昨日5日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年8月6日(火)昨日5日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

米国の対中制裁関税第4弾の発動以降続く、世界経済の減速懸念に、世界的な株安、債券利回りの低下、為替相場ではリスク回避の動きは変わらず。

ダウは一時900ドル超の下落となり、終値では-767.27(-2.9%)、Nasdaq-3.47%、S&P500も-2.98%と大幅下落。米10年債利回りは1.722%、2年債は1.58%と、長短金利差が歴史的に縮小する中で続落中。

ドル人民元が0.70の大台へと10年ぶりの人民元安へと動き、中国商務省は中国企業が米国の農産品の輸入を停止と発表。8月1日の米製造業PMIに続き非製造業PMIは予想外に弱く米成長の鈍化懸念も。

為替相場はリスク回避の動きは弱まるも、前日比ではその流れを継続し、JPY+CHF+EURは上昇し、AUDの下げ幅が目立ち、GBP+NZD売りは減速へ。

USDJPYは黒三兵(三羽烏)。アジア市場で一時105.79と105円台に突入し、2017年3月以降続く105~115円のレンジの下限に近付くと、さすがに日本株安を意識したのか政府・日銀は1日に続き緊急会合を開催し、市場に圧力をかけて何とか下げ止まるも、戻り高値は106.35が限度。欧米市場では米株安と米債利回りの続落にも、105円台での売りには躊躇いが見られ、105.90~23のレンジで推移し106.00台で取引が続く。これからの105円台をボトムに反発することができるのか? 流れは戻り売りとなっているが、105円台では打診的なドル買いも予想でき、米金利の動きと株価をみながらの動きが続きそう。

EURUSDは赤三兵。米国の対中制裁関税の第4弾を発動以来、8月1日の1.1000をボトムに三連騰し、昨日は1.1100をボトムにアジア、欧州、米国市場を通じて1.1213まで続伸と、JPY、CHFに続きリスク回避の通貨に選択され続伸。ただし、長期的には下落圧力の変化は見られず。

USDCADは1.300をボトムに一時1.3270近くまで反発するも、過去3日間は世界経済の低迷リスクに原油価格が下落する中でも終値ベースで1.3210台を超えられず。1.3300のテクニカルポイント200日MA=1.3298、75日MA=1.3291を意識した取引も選択肢。

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22:45    USD 7月 総合PMI・確報値=52.6(予想51.6 前回51.6)、サービス業・確報値=53.0(予想52.3 前回52.2)→ 予想を上回る

23:00    USD 7月 ISM非製造業景況指数(総合NMI)=53.7(予想55.5 前回55.1)→ 予想と前回を下回り3年ぶりの低水準で非製造業部門の成長が鈍化していることを示唆

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トランプ大統領
◎中国が約10年ぶりの元安を容認したことを、
これは『為替操作』だとし「重大な違反行為」と批判。
◎FRBよ、聞こえるか?これは重大な違反行為で、中国をいずれ著しく弱体化させることになる!」

ブレイナードFRB理事
◎米中通商問題を巡る緊張の高まりが経済、および金融政策にどのような影響を及ぼすのか、当局者の間で検証が続いている。
◎必要に応じて利下げで応じることにわれわれはコミットしている

中国中央テレビ(CCTV)
◎中国国家発展改革委員会(NDRC)が米農産品を購入する約束を果たしていると、中国が農産品の大量購入を約束したにもかかわらず実現していないとするトランプ米大統領の批判を一蹴。

中国商務省(日付が6日に変わった直後のウェブ上の声明で)
◎中国企業が米国の農産品の輸入を停止。
◎8月3日以降に購入手続きが行われた米国の農産品に対し輸入関税をかけることを排除せず。

スイス中銀
◎サイト・デポジット(市中銀行が中銀に預ける要求払い預金、当座預金)に関する統計から、スイス中銀が先週も外国為替市場への介入を継続した可能性が高い。
◎中銀の統計によると、8月2日までの週のサイト・デポジットは5827億フランと16億フラン増加した。前週も17億フラン増加
→ 9月のECB利下げ後に利下げする可能性が高い

中国金融規制当局(関係筋)
◎1ドル7元超える元安を容認

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