2017/07/12

2017年7月12日(水曜)アジア・欧州市場の動き

2017年7月12日(水曜)アジア・欧州市場の動き

昨日の期待を裏切るブロードベントBOE副総裁発言とトランプ・ジュニアのメール公開に変動した為替相場は、今日のイエレンFRB議長の議会証言や英雇用統計とカナダ中銀の金融政策がでどのように変化するのでしょうか?

イエレンFRB議長の下院金融サービス委員会で行う議会証言は、先週末の半期に一度の金融政策報告書から察すれば、近い将来の資産縮小と年内の再利上げを再確認することが予想され、市場は既に相場に織り込んできると思われ、想定外ともなればインパクトが大きくなることが予想されます。

EURUSDは、1.14をクリアし昨年5月上旬の水準となる水準を達成し強さがにじみ出ています。短期的な利食い売りの可能性は絶えず残っていますが、7月20日のECB理事会で予想外のハト派とならない限り上昇トレンドを変えるような変化は今のところ見当たりません。

GBPUSDは(含むGBPJPY)は予想外に下げ幅が拡大し、GBPJPYはテクニカルにもやや弱気ムードが広まっています。その中で発表となる今日の英雇用統計はポンド相場にとっては重要で、ポンド売りが加速するか、下げ止まることができるか? 非常に重要な指標です。
 
ILOベース失業率の予想4.6%で変わらず、雇用者数変化は1万人の予想で前回0.73万人から増加が予想されていますが、平均賃金の伸び率も非常に重要となっており、市場予想では平均所得(含むボーナス3か月前年比)予想1.8% 前回2.1%と弱く、除くボーナスでは予想1.9%と前回1.7%から拡大の予想となっています。

カナダ中銀の金融政策ですが、市場の予想は0.5%の据え置きとなっていますが、一部では0.25%の引き上げを期待する向きもあり、据え置きとなればやや売り圧力が強まる可能性があります。もっとも、声明文が重要で将来の利上げ期待度をどこまで高めることができるのでしょうか? その文言と、ボロズ中銀総裁やウィルキンス副総裁発言は目が離せず、現状ではカナダドルの強気センチメントに変わりありません。

最後になりましたが、USDJPYは、昨日の米株と米金利の下げや安全資産としての円買いはやややりすぎでは? 円ショートの切りが戻り局円ではでる可能性もあり暫くはスローペースでの動きになりそうですが、金融政策の違いを材料として円売りの流れに大きな変化を予測する材料は「突発的なリスク回避行動=円高」以外に見当たりません。

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