2017/07/21

2017年7月21日(金曜)昨日20日、海外市場の動き

2017年7月21日(金曜)昨日20日、海外市場の動き

軟調な米経済指標とトランプ政権の政策実行能力を懸念は変わらず。米金利の低下と伸び悩む米株にドル売りが続き。さらに、金融政策の違いに相場は変動。

為替相場はアジア・欧州序盤はイベント前のドル買いから、欧州・米国市場はECB理事会とドラギ総裁発言で変動しEURは大幅上昇。EURGBP+1.4%、EURUDS+1.00%、EURAUD+0.96%、EURJPY+0.98%

弱い米経済指標と米債入札を受けた米金利の低下に、主要通貨でGBPを除きドル売りが加速。終盤にかけて米債利回りと米株は一時の下げから持ち直しようやくドル売りも弱まる。

米10年債利回りは米10年債入札が弱く、前日2.27→2.26へ低下(一時2.236%まで低下後に反発)、2年債は1.356→1.352%へ低下。ダウは21,611.78 -28.97(-0.13%)一時63ドル近く下落から反発。S&P-0.38(-0.02%)、Nasdaq+4.96(+0.08%)。


EURUSDは、ドル売りをリードし高値を更新。ECB理事会は政策金利を据え置き、「QEはインフレ過程が持続的するまで継続」、「金利はQEの終了後もかなりの期間現行水準に留まる」とのハト派内容にEURUSDは1.1470を下落。ドラギ総裁発言では「ECBは秋に決定を下す」と、秋に政策変更を議論することを示唆し、EURUDはドル売りをリードし1.1570台へ上昇。弱い米経済指標もあり、米株安+米金利の低下に1.1600の大台をクリアし1.1657まで続伸。米株+米金利が反発すると1.1618まで値を下げるも、クロスでもEURの強さはNO.1。

AUDUSDは、注目の豪雇用統計で失業率・就業者数は弱いが正規雇用が拡大し労働参加率も上昇し一時AUDUSDは0.7987まで上昇。0.800のポイントを前にした利食いの売りに0.7900を割り込み、欧州市場序盤では0.7897まで続落。結局は0.7900をボトムにAUDロングの調整一巡後は、EURUSDがリードするドル売りへと変化し、弱い米金利+米株に0.7970までの上昇から、米株+米金利が反発すると0.7950台まで値を下げる。

USDJPYは、注目の日銀金融政策委員会で金融政策は予想通り維持するも、物価目標の達成時期の先送り円売りの流れがスタート。前日の高値112.23を上回り一時112.42まで上昇するも、円売りは続かず。EURUSDの上昇や主要通貨でドル売りの流れが強まる中で米フィラデルフィア連銀製造業景気指数は弱く、112.00台まで下落。米株+米金利の低下に前日の安値111.56を割り込み一時111.49まで下落するも、EURJPYを筆頭にしたクロスでの円売りと、米株+米金利の反発に112.00を回復するも、戻りも鈍い。


◎英小売売上高=前月比0.6%(予想0.4% 前回-1.2%)、前年比2.9%(予想2.5%)
◎米新規失業保険申請件数は23.3万人(予想24.0 前回27.6)と減少し予想外の改善へ
◎米フィラデルフィア連銀製造業景気指数は、19.5(予想24.0 前回27.6)と、予想を下回る。
◎ECB理事会=政策金利0.0%、限界貸出金利0.25%、中銀預金金利-0.40%、債券買い入れ月額600億ユーロの12月末までの据え置きを決定。
◎ドラギECB総裁は、「ECBは秋に決定を下す。QE変更時期を設定しないことで全員一致。景気の一層の上振れに向けた勢いは増している」とポジティブな発言にEURUSDは急伸
◎CB景気先行指数=0.6%(予想0.4% 前回0.3→0.2%)→ 予想を上回る
◎ユーロ圏消費者信頼感指数・速報値=-1.7(予想-1.1 )→ 予想外にマイナス幅は拡大
◎米CB景気先行指数=前月比0.6%(予想0.4%)→ 予想を上回る

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米10年物インフレ連動債入札(130億ドル)=応札倍率が1.98倍と、2008年7月以来の低水準を記録し、最高落札利回りは0.489%と昨年1月以来の高水準。最高落札利回り0.489%・最高利回り落札比率80.49%

2回目の英国とEUとの離脱協議(記者会見)=具体的な進展は見られず。英国在住のEU市民の扱いで意見が一致できず、分担金は英国主張を次回に確認へ。