2017/07/13

2017年7月12日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き NO.2

イエレンFRB議長の議会証言を前にして配布された証言テキストは、『向こう数年間は緩やかな追加利上げが必要」、「経済に対するインフレの反応が重要な不確実性」とあり、米金利低下しドル売りへと動く。

議会証言では、 FOMCは年内バランスシート縮小を開始すると予想、 金利は中立水準に至るまでにそれほど引き上げられる必要はない、米国の財政政策はもうひとつの不確実性要因と発言。米株の上昇と米金利の低下は続く。

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欧州市場に入り、ブロードベントBOE副総裁が『利上げに票を投じる考えにはまだならないが、利上げへの圧力が増していると認識』と発言。市場はネガティブ部分だけをフォーカスしポンド売りへ。

注目の英雇用統計は、失業率は1975年以来の低水準。含むボーナス平均賃金は2014年9-11月以来の低い伸びと強弱が混在。一部では低い失業率に賃金伸び率が近く上向き、インフレ率を引き上げるとの懸念も残りポンド高へと動く。

カナダ中銀は予想外(一部は予想)に政策金利0.5→0.75%に引き上げ、2017年と18年の成長見通しを引き上げ追加利上げの可能性も残りカナダドルは全面高へ。

◎ブロードベントBOE副総裁は、利上げに票を投じる考えにはまだならないが、利上げへの圧力が増していると認識。
◎英雇用統計は、ILO失業率4.5%(予想4.6%)、平均賃金1.8%(予想1.9%)、平均賃金(除くボーナス2.0%(予想1.95)、雇用者数変化5,900人(予想10,000人)で直後からポンド買いが強まる。
◎ユーロ圏鉱工業生産は、前月比1.3%(予想1.1%)、前年比4.0%(予想3.6%)
◎カナダ中銀は予想外(一部は予想)に政策金利0.5→0.75%に引き上げ、カナダドルは全面高へ。
◎イエレンFRB議長の議会証言=米経済が向こう数年にわたりFF金利の段階的に引き上げを継続する必要性を示す。バランスシート縮小は年内の比較的早い時期に開始。インフレ鈍化は一時的要因→ 米株は上昇し、米金利は低下へ。
◎カナダ中銀声明=政策金利を0.25%引き上げ0.75%に決定。現在の見通しは利上げを正当化。2017年末に需給ギャップは解消へ。経済は潜在成長より早いスピードで拡大。カナダ中銀の成長見通しを上方修正し、カナダドルは全面高。