2020/09/05

2020年9月5日(土)昨日4日、海外市場の動き

 2020年9月5日(土)昨日4日、海外市場の動き


米国は3連休前の金曜日。強い米雇用統計にも米株は一時大幅安で、米債利回りは大幅上昇。原油価格の急落が目立つ中で、ドルは米株と連動しながらドル買い→ドル売りへと変化し、結局は元の水準近くに収まる。


米株は強い米雇用統計にも、ハイテク株は弱く一時大幅安。後半にかけ下げ幅を急速に縮めダウ−159.42−0.56%、Nasdaq−1.27%、S&P−0.82%。原油価格は需要低迷とリグ数増加に40ドルを割り込み39.54ドルと−4.42%の大幅安。金・銀価格は小反発、穀物も強く、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.13%上昇。米10年債利回りは続伸し0.723%(+0.084)


動きが目立ったのはUSDCADで、原油安もあり前日から上昇傾向が続き高止まりし1.3078をボトムに、カナダ雇用統計では新規雇用者は4か月連続で増加するもペースは鈍化し前回と予想を下回り、IveyPMIも弱く上昇傾向が続いていいたが、米国市場の1.3140を高値に、ドル全面安の流れの中で、原油価格の急落にも関わらず1.3044まで下落と、一昨日の終値水準近くまで戻しCADの強さが目立っている。


GBPUSDは、米雇用統計を受けたドル買いに一時1.3176まで下落するも、ドル全面高の流れを受け1.3293まで回復している。タイムズ紙は英首相官邸が合意の可能性を30~40%とみており、複数の交渉官や外交官が離脱交渉は危機に直面とあり、合意なき離脱のリスクを懸念しているとある。最近は難航している通商協議にこのような観測は強くなっているが、極端な反応も見られず、終値ベースで1.3200を割り込むかを注目?


USDJPYは、安倍首相辞任の急変動は既に過去のもので、過去3日間は大枠でいえば、株価や米金利の変動にも関わらず106~106.50の50ポイントレンジ。クロス円で円安が調整局面にあるのか、再び上昇し円売りとなるの確定できず。結局は短期売買が主になるも、ボラがこれほど少ないと取引が敬遠されやすい。フィーリングは円高なのだが? 米3連休後の相場変動を期待したい。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


21:30 CAD 8月 雇用統計: 失業率=10.2%(予想10.2% 前回10.9%)、新規雇用者数=24.58万人(予想25万人 前回41.85万人)→ 新規雇用者は4か月連続で増加するもペースは鈍化し前回と予想を下回る。


21:30 USD 8月 雇用統計: 失業率=8.4%(予想9.8% 前回10.2%)、非農業部門雇用者数=前月比137.1万人(予想135万人 前回176.3 →173.4 万人)→ 国勢調査の臨時雇用23.8万人を含む、平均時給=前月比0.4%(予想0.0% 前回0.2→0.1%)、平均時給前年比4.7%(予想4.5% 前回4.8→4.7%)、週平均労働時間=34.6(予想34.5 前回34.5時間)、労働参加率=61.7%(予想61.8 前回61.4%)→ 労働市場の改善は続いているものの、雇用の増加ペースは数カ月前より緩やかになっていることを示唆、今回の雇用統計を受け、景気対策の緊急性が後退する可能性もある。


23:00 CAD 8月 Ivey購買部協会指数=67.8(予想 前回68.5)


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


USD 米連銀総裁2人が3日、エバンス・シカゴ連銀総裁、ボスティック・アトランタ連銀総裁、今月のFOMCで金利ガイダンスを更新する可能性は低いとの見解。ガイダンスの更新にはまず経済の先行きがより明確になる必要があるとの立場を示唆した。


USD シティーグループアナリスト(3日付)=投資家は3日のリスク資産の急落に対するFRBの対応を注視することになる。FRBは市場を安心させるため数日内に買い入れ枠の小幅な拡大を決定する可能性がある。→ FRBによる社債の1日当たりの平均買い入れ枠は、信用スプレッドの引き締まりや債券市場の回復に、5月導入時の3億ドルから今週は26000万ドルまで縮小していた。


USD クドロー米国家経済会議(NEC)委員長=強い米雇用統計を受け、追加対策が絶対に必要と言われればノー。現時点で何らかの前提条件を付すつもりはない。米経済は自立的な回復軌道にあり上向きのサプライズが続くだろう。追加救済法の規模や範囲で大幅な意見相違がみられる。追加経済対策の協議は継続している。スマートで的を絞った、小規模の対策が好ましい。


USD ペロシ米下院議長、ムニューシン財務長官が政府機関閉鎖回避で合意。新型コロナウイルスの打撃に対応する包括的経済対策案を巡る議会民主党と政権との交渉行き詰まりが、暫定歳出法案を阻むことがないよう努力する。


GBP タイムズ紙=英首相官邸は、EUと通商協定で合意できる可能性が30~40%しかないと考えている。国家補助金をめぐる交渉が行き詰まっている。


GBP 英国とEUの交渉官や外交官=英国が国家補助金で完全な自治権を要求しているため離脱交渉が危機に局面と指摘。合意なき離脱のリスクを懸念。

GBP サンダースBOE専務理事(チーフエコノミスト)発言=8月の会合でマイナス金利を議論したがそれが景気刺激策として有効かどうかの検証はまだ継続中。追加緩和が適切になる可能性が極めて高い。予想より成長が弱く、供給過剰が長期化するリスクがあるという感覚を抱いている。新型コロナの影響で中立金利水準が低下するだろう。成長に対するリスクは下向き。失業がかなり増加する可能性ある。債券購入プログラムを拡大する余地があるのは確かだ。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※