2020/10/07

2020年10月7日(水)昨日6日、海外市場の動き

 2020年10月7日(水)昨日6日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)


またも、主役はトランプ氏。


もちろん今後の病状の結果は不明ながら、コロナ陽性発覚後のトランプ氏のパフォーマンスはさすがで絶賛。米株は順調に上昇していたが、トランプ氏から「早期の追加経済対策」が否定され流れは急変。米株は急落、米債利回りは低下、ドルと円は上昇へ。


トランプ氏は、ペロシ・ムニューシン両氏の協議継続で合意期待が広まる中、民主党の景気対策案を拒否し、追加経済対策の協議を大統領選後まで停止へ。


この報道を受け、米株は急落しダウは600ドル近く下落し前日比-1.34%下落、米債利回りは低下し10年債は0.79%近くの高値から0.75%割れまで急落し0.747%(-0.043)、そして、ドルと円は上昇へ。原油価格は強さを維持し40.18(+2.45%)強いが、金・銀価格が急落し、ブルームバーグ・コモディティインデックスは+0.49%と強さを維持。


パウエルFRB議長の発言は依然として慎重。①追加支援がなければ経済的結果は悲惨、②議会に追加支援を要請、③マイナス金利は検討していない、④5・6月から景気改善のペースは鈍化、⑤見通しは不確実性が高い、⑥景気対策は不足より過剰のほうがリスクは少ない。


USDJPYは、主体性はなく市場参加者の期待通り他力本願の動きで、レンジは米国市場の終盤につけた105.47をボトムに、大枠105.50~70のレンジ。ただ、クロスではトランプ氏追加経済対策の否定に、米株が急落+ドル全面高に、クロスで円高圧力が強い日となった。また、EURJPYは123~125円のレンジが大きなポイントとなっている。


GBPUSDは、アジア・欧州市場につけた1.3000を高値に実需と利食いの売り圧力が強く、1.2910台まで下落。英国のEU離脱協議は進展もあり、10月15日(欧州理事会)期限が先延ばしされ協議を継続。英・EU共に合意に向けた動きを強めるが、1.2986を高値に1.3000を試す動きは見られず。終盤にかけてはトランプ氏の発言による株価急落+米金利上昇に1.2880台まで下落して推移。ただし、この調整が終わり底値を確認できれば、交渉の期待感も残り上昇圧力は強いのでは? また、注目のレーンECB専務理事兼主任エコノミスは「新型コロナウイルス感染拡大による苦境を脱した後も、ECBは政策を十分に緩和的に維持する必要がある」とのこと。


EURUSDは、トランプ氏発言まで1.1765~08のレンジで1.80の大台を試しながら高値圏で推移していたが、米株急落+米金利上昇に1.1735まで急落しレンジの安値圏で推移している。昨日に続き今日の独製造業新規受注も前月比4.5%(予想2.6 前回3.3%)と強く、欧州経済の回復が期待でき、不安定な米大統領選を考えれば、積極的にEUR売りをする気にもなれず、逆にリスクを考えれば引き続きEURに焦点が当てられているのでは?


AUDUSDは、アジア市場では豪中銀理事会で、政策金利(キャッシュレート)と3年物国債利回り0.25%の据え置きを決定。一部ではハト派意見もあったことで直後は瞬間1.3000の大台まで上昇するも続かず。「追加の金融緩和がどのように雇用を支えることができるかを引き続き検討していく」との声明文に、次回の追加緩和期待が逆に強まりAUDUSDは続落していた。NY市場に入り終盤にかけてはトランプ発言に下げ幅を拡大し1.2880台で推移と、9月30日以来の安値圏へ。


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