2020/10/31

最新のIMMデータから

 最新のIMMデータから 


米大統領選を直前に控え、ポジションの変化を注目したのですが、期待外れで大きな変化は見られませんでした。


集計日が10月27日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨をピックアップしその変化を見てみましょう。


ネットポジションは、9月29日から5週連続で減少しており、米大統領選のリスクに対してもドルへの信認が続いており、最大のロングポジションのEURは逆に5週連続し減少が続いています。


最も、ユーロはポジション全体のロングで約51%、ショートで約25%を占めていることから、EURの変動が直接的な影響を与える可能性が高いことは間違いなさそうです。


一つの負け組のポンドは、英EU離脱協議が混沌としBOEの資産買い入れ増がほぼ間違いない状況もあり、前週比で-4,660コントラクトの減少となっています。


他方、円、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルは逆に小幅ながら前週比でロングが拡大し買い越しとなっていますが、直近のポジションは小幅な変化にとどまり一進一退した流れの継続となっています。



円のネットポジションは前週14,183→17,893(+3,710)と5週間ぶりにネットで買い越し増となっていますが、小幅な変化にとどまり特にコメントはありません。しいて言えば、リスク回避の円買い期待に反して、USDJPYは104.00を割り込めず、ポジションの変化もロングが微増にとどまり極めて限定的です。


混迷する米大統領選、コロナ感染再拡大、米追加経済対策のおくれなど、不透明要因が多すぎポジションを作りにくい状況が続いており、一度動き始めたら円高、円安のいずれの方向にでも大きく動く可能性を秘めています。



ユーロのネットポジションは前週165,943→155,555(-10,388)と5週連続の減少となっており、8月25日のピーク時211,752から約26.5%減少しています。この26.5%近いポジション減はいつまで、どこまで続くのでしょうか? 8月ごろの景況感の大幅改善にユーロ高期待が盛り上がったのです、最近は欧州主要国、主要都市のコロナ規制による経済活動の低迷と、ECBの追加緩和の思惑に、弱さが目立っています。



他の通貨を含め詳しくは別表にデータが入っていますのでご確認ください。


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