2020/12/27

今週の為替相場を考える(12/28~1/1)

 今週の為替相場を考える(12/28~1/1)


周知のことではあるが、今週は週初めが28日(月)でクリスマス明けからスタートし、31日(木)で今年の幕を閉じ、1月1日(金)で新年を迎えるが金曜日で世界的に市場はクローズ。2日(土)、3日(日)で正月3が日を終え、4日(月)から世界的に2021年の相場がスタートする。


例年の海外市場は、クリスマスでその年の幕を閉じ、クリスマス明けから新年がスタートするようなもので、2020年の正月に米株の下げを材料に相場を動かし、為替市場を含めた金融市場は大混乱に陥っていた。この相場をリードした輩も、今年のカレンダー周りを見れば手を出しにくいことは間違いない。


それと、もっと長い目で見れば、米国の次期大統領にバイデン氏が就任することで、為替相場を含めてどのような変化を及ぼすのか? いまだ不明で現時点でも意見が分かれている。さらに、変異種を含めた新型コロンウイルスの感染拡大の状況や、コロナワクチンの有効性などを材料として相場を動かそうとすれ可能性も残る。株式相場を見ても現時点は感染拡大に反して、「ワクチン接収拡大=収束期待」が勝っており、当局としては年末年始に感染の抑え込みを強化し年始に向けて悲観的なムードを抑え込んでいることも事実。


先週までの過去3週間の週終値ベースの相関関係を見ても、極端に偏った動きはなく、米株、米債利回、商品価格と、為替相場はほぼ連動して動いている。つまり、積極的に新規ポジションをとるのではなく、様子見を決め込んでいたように思えてならない。もちろん、英EUは離脱後のEPA交渉を巡る思惑を材料にGBP相場のボラティリティが高まり、本邦勢もGBPUSD、GBPJPYなどのGBP相場の変動を利用した取引が活発に行われていた。


今週は、28日(月)に米国ではトランプ大統領と議会との対決が予定されている。一つは、国防権限法の予算案7400億ドルの採決と、一つは、2021年度予算案と一体化している新型コロナウイルス追加経済対策法案の採決で、それらの動きも今週のドル相場にとって重要な一つの材料となる。(詳しくは今週の主な材料を参照してください)。


今週の為替相場は、実需筋や資本筋が不在となり個人投資家の関心度は低下しており、以上の理由からこのタイミングで積極的に方向性を作ることは期待薄。年初に向けて例年のようなトレンドを目指す大手投資家も少ないと考えると、前週よりも先々週のレンジに近く先週と大きな変化もない範囲にとどまる考えたい。


USDJPYは、103.00~104.00のレンジ、


EURUSDは、1.2150~1.2250のレンジ、


AUDUSDは、0.7550~0.7650のレンジ、


USDCADは、1.2750~1.2950のレンジ、


GBPUSDやGBPクロスの相場は先週、英EUは離脱後の貿易協定が締結されたことで、「buy the rumor & sell the fact」通りの展開となった。今週も薄商いの中で本来ならば動かないことを期待しているが、仮に投機的な動きを考えそれを実行すると考えれば、どう動くのだろうか?


正攻法を考えればGBP買いへと動くと思われ、中期的な経済への混乱、長期的な発展と、「短期の買い→中期の売り→長期の買い」と分けて考える必要も出てくる。目先は前週の高値1.3600台が節目で、まずこれをブレークできるかが大きなポイント? 失敗すればトリプルトップで下落し1.300の大台割れへ、成功すれば方向性を考えれば1.4000が大きなターゲットになっている。