2020/12/05

直近のIMMデータから見えること(12月1日発表分)

 

直近のIMMデータから見えること(12月1日発表分)


集計日が12月1日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨の合計の変化を過去3週間で比較すると、141,191(11/17)→162,53(11/24)→171,164(12/1)と、順調に通貨のロングが増加し、ドル先安を意識したポジションメークになっています。


トータルポジションでは、円、ユーロ、スイス、NZドルのロングに対して、ポンド、カナダドル、豪ドルのショートの流れは変わらず、この傾向は5週連続となっています。一方、前週比でみると、円とポンドのロングの増加が目立っており、逆にカナダドル、豪ドルのショートは拡大、ポンドはショートが減少し約5週間ぶりの低水準となっています。


つまり、このポジションから言えることは、ドル先安を意識したポジションメークで変わらず、その対価としてユーロが主役的存在となっており、安全資産としての円とスイスの価値はあるものの、脇役の座にとどまっていると言えるでしょう。


一方、ポンドはブレグジット直前の不透明感からショートポジションを維持しながらも、過去2週間は減少しており、仮に秩序だった合意にでもなれば、ポンドが上昇するリスクが高いと言えるでしょう。


豪ドルは5週連続してショートポジションが続いており、今回のデータでは前週比で-10,800コントラクトとショートが拡大していることが気になります。コロナ感染は抑制されていますが、豪中問題を意識しているのでしょうか? 一方、NZドルは緩やかながらロングポジションが増加しており、最近のNZDの上昇を裏付けています。


円のネットポジションは、前週の40,242→47,503コントラクトとさらにロングが拡大し、今年3月17日にネットポジションがショートからロングへ変化して以降では最大となり、2016年10月ごろにさかのぼるの水準となっています。円高を意識したポジションが増加しており、105円台から103円台への下げとなっていたと思われますが、2016年当時のUSDJPYは104円台と現在とほぼ同水準にあることも特徴と言えるでしょう。


詳しくは別表をご覧ください。


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