2016/09/08

2016年9月8日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年9月8日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

ドルは主要通貨で弱含みで推移。

USDJPYは、黒田日銀総裁に続き、今日の中曽日銀副総裁の発言といい、追加緩和期待を変えることはなくても、積極的に円をショートにできにくい状況になっている。結果、動きは緩慢で、ディーラーの円相場見通しも混在し、USDJPYのボラティリティーは低下気味。

USDJPは101.80円台を超え一時101.90円台まで上昇するも、株安+中曽日銀副総裁の発言に101.40台まで下落。引き続きレンジ内での動きへ。

NZDUSDは、ここ数日はの上昇が続いているが、今日も緩慢ながら上昇へ。AUDUSDの買いが目立ち、0.7700を超えてから続伸へ。USDCADも原油高にドル売りの流れが続いている。

EURUSDは、1.1260を超えて1.1270台へ。今日のECB理事会とドラギECB総裁の記者会見待ちとなっているが、政策金利と総裁発言に大きな変化は期待できず。今後の追加緩和を示唆する発言の有無で、相場が動く可能性が高い。

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JPY 第2四半期 GDP・第2次速報=前期比0.2%(予想0.0% 前回0.0%)、前期比年率0.7%(予想0.0% 前回0.2%)、GDPデフレーター=前年比0.7%(予想0.8% 前回0.8%)→ 予想を上回る

JPY 7月 国際収支: 経常収支=1兆9382億円(予想2兆900億円、前回9744億円)、貿易収支=6139億円(予想5597億円 前回7636億円)→ 経常黒字額は予想を下回る、貿易収支は予想を上回るも前回より低下へ

CNY 8月貿易収支=520.5億ドル(予想588.5億ドル 前回523.08億ドル)、輸出高=前年比-2.8%(予想-4.0% 前回-4.4%)、輸入高=前年比1.5%(予想-5.7% 前回-12.5%)→ 輸出入共に改善へ

AUD 7月 貿易収支=-24.1億豪ドル(予想-27.5億豪ドル 前回-31.95→-32.5億豪ドル)、輸出高=3.0%(予想 前回-1.0%)、輸入高=0.0%(予想 前回2.0%)→ 輸出の伸びが大きく、赤字額は予想と前回を下回る

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中曽日銀副総裁の講演=総括的な検証について、必要ならどのような修正が必要か判断したい。マイナス金利について、金融機関収益への影響を考えれば、深掘りはできない。総括的な検証は「2%の早期実現 のために何をすべきか、という議論であり、緩和の縮小という方向の議論でない。

中曽日銀副総裁の講演=量的・質的金融緩和(QQE)で経済・物価状況大きく改善、デフレではない状況になったが、マイナス金利付きQQEが市場流動性や金融機関収益に影響及ぼしている。保険・年金の運用利回り低下などが経済活動に悪影響を及ぼす可能性に留意。

ジョセフ・スティグリッツ氏(7日)=弱体化した欧州の銀行システムが資本流出に見舞われる恐れがある。通貨ユーロは欧州統合を深化させたいという政治的な欲求を動機とするが、こうした政治的背景は単一通貨制度の創出にとって十分な力を備えておらず、ユーロは誕生当初から欠陥を持っていた。

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