2020/06/20

直近のIMMデータから(6月20日)

直近のIMMデータから(6月20日)

集計日が6月16日(火)のCFTCのIMM通貨先物のポジションから、円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドルの7通貨の変化を見てみましょう。先週末6月19日(金)とは3日間のずれはありますが、全体の傾向を読み取ることができます。

7通貨のネットポジション(コントラクト)は、6月2日-88(前週比-6,864)、6月9日+18,184(前週比+18,272)、6月16日+90,900(前週比+72,716)と、通貨のロングが増加傾向にあり、相対的にドルを弱気にとらえていますが、その多くはユーロのロングに依存しているといっても過言ではありません。

ユーロのロングは117,132(コントラクト)と、2018年5月8日の+120,505に次ぐ大きなロングポジションになっています。新型コロンウイルス感染による米経済への影響、米中摩擦、米国での抗議デモの拡大に伴うヘッジ通貨として、7500億ユーロの新型コロナウイルス復興基金案(いまだ合意できず)などを材料として、ユーロが選択されてのことでしょう。

EURUSDは6月10日の1.1423をピークに1.1200を割り込み先週末まで続落していることを考えれば、16日~19日の間に相当量のロング解消となったことは推測できますが、ロングポジションの増加の中でのEUR下落でもあり、市場参加者としてはEUR先安感が生まれることは避けられそうにありません。

ポンド、豪ドル、NZドルはネットショートポジションに変化はありませんが、EUと英国の通商交渉が合意できないポンド、中国との関係悪化が懸念される豪ドル、豪ドルと連動性の高いNZドルと、これらのショートポジションは、GBPUSD、AUDUSD、NZDUSDでドル高傾向の中でも徐々に減少傾向にあります。

カナダドルは、-25,486(コントラクト)を数字的には少ないのですが7通貨の中でもネットショートが多い通貨です。USDCADは15日の1.3315をボトムに反発するも1.3680台を高値に上値も限定的。先安期待のため引き続きショートポジションですが、これが吉と出るのか凶と出るのか? 

円は、+22,110(コントラクト)と大きな変化は見られず。USDJPYはやや円高傾向にスライドしていますが、積極的にポジションをとる市場参加者は少ないことでしょう。サプライズは円高なのですがあまり期待せず!

詳しいデータは別表を!

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