2015/11/06

2015年11月5日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2015年11月5日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

ダウ平均株価は小幅上昇、米10年債利回りは小幅上昇、WTIは45ドル台へと低下。米新規失業保険申請件数は予想は予想より悪いが、雇用の改善傾向は続く。

注目のBOEは金融政策の据え置きを予想通り8対1で決定。2016-2017年の成長とインフレ率の見通しを1.0%割り込む水準へと下方修正し、利上げ観測が遠のくとの思惑にポンドは主要通貨で急落。カーニーBOE総裁は、年末年始に利上げについてかなり明確になるといい、12月まで判断を待つ姿勢へ。

GBPUSDは1.5380台→1.5220台へ続落、GBPJPYも、187.60台→185.20円台へ続落。逆に他の主要通貨でドル売りの流れへと変化へ。

EURUSDは、弱い独製造業受注+弱いユーロ圏小売売上高に1.0830台まで下落するも、1.0800の壁は厚く1.0890台まで反発へ。BOEのインフレと成長見通しの引き下げを引き金に、EURGBPは急進、1.0880台で安定推移へ。ドラギECB総裁は「次回の理事会で、資産買い入れの拡大が必要かを判断」と、12月QE拡大期待は続く。

USDJPYは、押し目は非常に限定的で、欧州市場に入ると121.80円台へ、GBPUSDの急落を横目に、122.00円近辺で上げ渋り、GBPJPYの急落もあり、121.60台まで一時値を戻すが、押し目買いの流れは変わらず。

※※※※※※※※※※※※※※※

BOE金融政策委員会は、政策金利0.5%と資産買い入れ枠3750億ポンドの据え置きを決定。

議事要旨では、8対1で据え置きを決定し、マカファーティー委員1人が0.75%への利上げを主張。

インフレ報告では、エネルギー・食品などの輸入品の価格低下に、2016-2017年の成長とインフレ率の見通しを下方修正し、ポンドは急落。2016年下半期のインフレ率は1.0%を割り込むと予想。成長見通しは、2015年2.7%、2016年2.5%、2017年2.7%の見通し。新興国経済のより急激な減速など、下振れリスクがなお存在する。

カーニーBOE総裁は、金利をめぐる決定は毎月行う、金利の決定は年末年始にかなり明確になる。市場の金利見通しは、金融政策委員の望む方向に反映せず。1年以内に利上げすると2/3が予想していることは理にかなう。

ドラギECB総裁=次回の理事会で、資産買い入れの拡大が必要かを判断する。


※※※※※※※※※※※※※※※

GER 9月 製造業受注=前月比-1.7%(予想1.0% 前回-1.8%)、前年比-1.0%(予想1.7% 前回1.9→1.7%)→ 予想外のマイナスにユーロ売りが強まる。

EUR 9月 小売売上高=前月比-0.1%(予想0.2% 前回0.0%)、前年比2.9%(予想3.1% 前回2.3→2.2%)→ 予想を下回り、半年ぶりのマイナスへ

USD 第3四半期 非農業部門労働生産性・速報値=前期比年率1.6%(予想-0.2% 前回3.3→3.5%%、単位労働コスト・速報値=前期比1.4%(予想2.2% 前回-1.4→-1.8%)→ 労働生産性は強く、単位労働コストは弱い

USD 新規失業保険申請件数=27.6万件(予想26.2万件 前回26.5→26.0万件)、失業保険継続受給者数=216.3万人(予想214.4万人 前回214.4万人)→ 予想より弱い

CAD 10月 Ivey購買部協会指数=53.1(予想54.0 前回53.7)→ 予想を下回る


※※※※※※※※※※※※※※※