2018/12/01

2018年12月1日(土曜)11月30日、海外市場の動き(クロージング近く)

2018年12月1日(土曜)11月30日、海外市場の動き(クロージング近く)

1日の米中首脳会談を前にして、為替相場は、弱い仏・ユーロCPIにEURの下落が目立ち、弱いカナダGDPと原油価格の下落にCADも伸びず、アジア市場の弱い中国PMIにAUDの上昇力も鈍い。一方米シカゴPMIは予想外に強くドル買いを陰でサポートし、実需の動きなのかロンドンフィキシングで通貨により変化する動きも。

米中首脳会談の何らかの合意期待なのかリスク回避時に買われるCHFも弱くUSDCHFは一時1.00台へと上昇、JPYも終盤にかけてやや買い戻しが見られるも弱く、USDJPYは一時113.71まで上昇。

米株は終盤にかけ続伸しダウは+199.62ドル(0.79%)近く上昇、米10年債利回りは3.0%割れまで下落し2年債も弱い。原油価格(WTI)は一時50ドルを割り込み50.70台と弱い。

世界中が注目する1日の日米首脳会談に向け発言は多数。①トランプ大統領は、「何か出てくる可能性」と言い、日米首脳会談の場で「米中首脳会談を控え良い兆しがある」と言い、②中国当局者は「協議進展したが、依然として食い違いはある」と言い、③ライトハイザーUSTR代表は「米中首脳会談が成功しなければ驚き」、「米中首脳会談は極めて重要な案件」と言い、ただし、「合意の有無は両首脳に完全に依存」と言う。 これらの話からも、1日の結果を待たなければならないが、中国経済の低迷を見ても、個人的には何等かの合意を期待している。

EURUSDは、週末と米中首脳会談を前にして、アジア市場では1.1380台~1.1400の狭いレンジで動けず。欧州市場に入り仏GDP前月比が-0.2%、前年比も1.9%と予想の2.0%から低下、ユーロ圏CPIは前年比が2.0%と予想通りながらコア前年比が1.0%と弱く債券利回りは低下しEUR売り圧力が強まる。前日の安値1.1349の手前1.1357まで下落。米国市場に入ると1.1349を割り込み、強い米シカゴPMIもあり続落し、1.1305と1.30の大台手前で何とか下げ止まり、パウエルショック時のスタートレベル1.1280を上回る水準を維持しているが反発力は見られず。

USDJPYは、週末と米中首脳会談を前にして、アジア市場では113.30台~50の狭いレンジで推移。欧州市場に入ると、米中首脳会談のなんらかの合意期待なのか、弱い欧米株の流れにも底堅く、強い米シカゴPMIに113.58まで上昇。米株が反発する中で113.71まで続伸。ただし、米債利回りの下げ幅が拡大する中でJPYの買い戻しも強まり113.49まで値を下げ50台で推移し引き続き底堅い動きを維持。

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◎中国の製造業PMIは50(予想50.2)と弱く、2016年7月以来初めて50を上回る上昇が止まる。
◎仏GDP 前期比が-0.2%(予想-0.2%)と予想通りながらマイナスへ。
◎ユーロ圏CPI、コア前年比1.0%(予想1.1%)と弱い。
◎カナダ GDP前月比が-0.1%と予想を下回り8か月ぶりのマイナスへ。
◎カナダ、鉱工業製品価格0.2%(予想-0.5%)、原材料価格指数-2.4(予想-5.0%)は予想を上回る。
◎米シカゴPMIは66.4(予想58.5)と強く昨年12月来の高水準、

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◎米・カナダ・メキシコはNAFTAに代わる「米・メキシコ・カナダ協定」(USMCA)に署名
◎日米首脳会談でトランプ大統領は「日本が対米黒字額の解消を急ぐよう期待」、「米中首脳会談を控え良い兆しがある」と言う。
◎ウィリアムズNY連銀総裁=物価の押し上げや弾力性の強化に向け新たな枠組みが必要。中立金利は低下するとみている、中期的なインフレ期待の抑制を協議。
◎独産業連盟(BDI)=2018年のGDP見通し2.0%前後→1.5%に下方修正。自動車メーカーが新たな環境基準の導入に直面など現在は一時的な要因への対応を迫られている。このほか、トランプ米大統領の保護主義的な政策、米中通商摩擦、英国のEU離脱などをリスクとして挙げた。

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