2018/09/28

2018年9月28日(金曜)27日、海外市場の動き

2018年9月28日(金曜)27日、海外市場の動き

ドルは主要通貨で全面高!ドル円はついに113円台で、新興国通貨は健闘中。米株はピークから値を下げるも前日比で上昇。米10年債利回りは3.057%近辺と高水準を維持。

ダウは+54.65(+0.21%)、NasdaqとS&P500も小幅上昇へ。米10年債利回りは3.073%とピークに下落し3.055%近辺で推移。

米第3四半期GDPは前年比4.2%と予想と変わらないが他国と比較して高水準を維持。コアPCEデフレータは2.1%と小幅上昇。米耐久財受注は前月比4.5%と予想外に非常に強い。逆に中古住宅販売制約指数は前月比-1.8%と予想外の落ち込みへ。

「日米首脳会談、FOMCの予想通りの利上げと将来の利上げ継続、米中制裁関税第3弾の発動」と、目先のイベントをとりあえず消化した動きは、米国買いとしか言いようのない動きで、新興国通貨を除きドルは全面高。

USDJPYは前日比で約0.6%の円安で久しぶりの変動率。アジア市場では目先のイベント終了に投機筋の円ショートの巻き戻しが続き円高傾向を意識した動きも見られた。欧州市場序盤には112.56をボトムに円売りへと変化。米国市場に入り、予想通りながら高水準の米GDP、強い米耐久財受注を経て113円台を復活。オプションカットを経て前日の高値113.138を上回り、7月19日の高値113.176を上回ると幅広い筋からの円売りが強まり、主要通貨でもドル買いの影響もあり113.47まで続伸。引き続き113.30台で推移と、113.50のポイントを意識しながらもドル買い傾向は止まらず。

EURUSDは前日比約-0.82%のユーロ安で下げ幅は大きい。FOMCも終わり政治的なイベントを経た流れはEUR売りへ。アジア市場の1.1757をピークにアジア市場では1.1691まで下落、欧州市場では、イタリア予算をめぐりトリア財務相の辞任のうわさや連立与党内の対立を危惧したEUR売りも見られ1.1670台まで続落。結局は「イタリア連立政権は2019年の財政赤字目標をGDP2.4%にすることで合意」と税制規律3.0%を維持する結果となるも、米国市場に入ってもEUR売りは止まらず。米国市場の終盤では1.1640台まで続落中。

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21:00    GER 9月 消費者物価指数・速報値=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.1%)、前年比2.3%(予想2.0% 前回2.0%)、HICP前月比=0.4%(予想0.1% 前回0.0%)、HICP前年比=2.2%(予想1.9% 前回1.9%)→ 予想を上回るもEURUSDは上昇せず

21:30    USD 第3四半期 GDP・確報値=4.2%(予想4.2% 前回4.2%)、個人消費=3.8%(予想3.8% 前回3.8%)、コアPCE・デフレータ=2.1%(予想2.0% 前回2.0%)、デフレータ=3.0%(予想3.0% 前回3.0%)→ 予想と変わらず

21:30    USD 8月 耐久財受注・速報値=前月比4.5%(予想2.0% 前回-1.7→-1.2%)、除く輸送機器=前月比0.1%(予想0.4% 前回0.1→0.2%)→ 予想を大幅に上回る

21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=21.4万件(予想21.0万件 前回20.1→20.2万件)、

23:00    USD 中古住宅販売成約指数=前月比-1.8%(予想-0.2% 前回-0.7→-0.8%)、前年比-2.5%(予想-1.0% 前回-0.7%)→ 予想外の落ち込みへ

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【北米】
トルドー・カナダ首相=カナダはタフな交渉相手。公正な条件で合意できる可能性は依然として高い

【欧州】
プラートECB専務理事=低金利の長期化により、将来的に金融安定に対する課題が台頭する可能性があり、資産バブルの発生リスクに備える必要がある。国民投票前と同じく需給バランスや為替レートの動向次第で方向が決まる。

EU加盟国27か国(除く英国)=英国と合意ができない事態に備えた緊急対策策の準備強化を話し合う。本格的な作業は英国と交渉が公式に失敗したと決まる11月まで様子を見る→ EU各国は英国との合意承認に向け11月17~18日に首脳会議を開く予定。

ホールデンBOE理事=無秩序で合意なきブレグジットとなった場合、中銀は利下げと利上げのいずれの可能性もあると。ポンド安や供給減に伴うインフレ高進など各種要因によって方針が決まる。

サルビーニ・イタリア副首相=イタリア連立政権は2019年の財政赤字目標をGDP2.4%にすることで合意。→ EURUSDの買いは見られず。トリア財務相は1.9%を主張、五つ星運動と同盟の与党連合は2.4%主張していた。トリア氏辞任のうわさや、イタリア政府は連立与党内や閣僚間での対立に、2019年予算案の会合を延期する可能性との報道も事前に流れていたが、直前には通信社が2.4~2.5%と報道していた。

トルコ上場で第2位のアクバンクは返済期限が近付く中、借り換え成功し債務危機の懸念が後退し、TRY買が強まり一時USDTRYは今月に入りはじめて6.0を割り込み下落へ。TRYJPYは円安もあり一時18.94まで上昇。

ラマポーザ南ア大統領(国連演説)=土地問題については混乱させない。ランドは過小評価されているとの、前日の報道や、FOMCの緩和的が文言の削除や2020年の利上げ打ち止め予測に、米金利が低下しUSDZARの上昇が続く。

【アジア・その他】
インドネシア中銀=政策金利を0.25%引き上げ5.75%決定、予想通り。

フィリピン中銀=政策金利を0.5%引き上げ4.5%に決定、予想通りでインフレ抑制の決意を強調。

NZ中銀金融政策=政策金利1.75%の据え置きを予想通り決定。オア総裁は政策金利を2019年いっぱいと20年にかけて現行の水準に維持するとの見通しを改めて示した上で、「次の政策金利の動きは上下いずれの可能性もある」と指摘。ただ、成長見通しには引き続き下振れリスクがあるとも説明した。


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