2020/01/30

2020年1月30日(木)昨日29日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2020年1月30日(木)昨日29日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

注目のFOMCは予想通り政策金利を据え置き、声明はほぼ前回を世襲し市場の反応は限定的ながら、米株は軟化し新型ウイルスの拡大影響も強く米債利回りは軟化。

為替市場は、アジア・欧州市場で新型肺炎の感染拡大は止まらずドル高傾向が続く。米国市場に入り、米貿易収支(速報)は予想外に赤字額が拡大、NAR中古住宅販売成約指数は、前月比-4.9%と予想外に低下したこともあり、FOMCを前にしてドル売りへと変化。

FOMCは予想通り政策金利を据え置き、前回の声明の文言を繰り返し、新たなガイダンスの公表はなかったが、超過準備のテクニカルな調整をし、現行のスタンスを4月まで継続する方針を示す。結果、米株は軟調に推移+米債利回りも軟化=ドル買いからドル売りへと変化するも、ドル売りも限定的。

USDJPYは、一日を通じて108.98~27のレンジで109円台を何とか維持するも、上昇力は鈍くクロスでJPYは小幅上昇へ。新型肺炎の感染拡大の影響に伴うリスクも不透明で積極的なJPY売りも見られず。ただし、この動きが弱まるとJPY売りが強まる可能性も危惧。

USDCADは、トランプ大統領が新NAFTA(USMCA)に署名。カナダ中銀のハト派発言から始まる売りの流れが続き、アジア・欧州市場と上昇は止まらず。米国市場では1.3200の大台まで上昇し、FOMC後にも1.3210の高値まで上昇するも、終盤にかけては伸び悩む。1.31~1.32のレンジで収まるのか? それとも 1.32~1.33新たなレンジ入りとなるのか? 試練場。

原油価格(WTI)は石油在庫に一時52.81まで低下し53ドル台で推移。米債利回りは低下し10年債は一時1.58%割れに。米株売りスタートしダウはアップル好決算もあり一時220ドル近くの上昇するも、FOMC後は100ドル弱へと上昇幅を急速に縮める。

FOMCは、政策金利1.5~1.75%に据え置くことを全会一致で決定。レポは少なくとも4月まで継続、超過準備への付利を0.05%引き上げ1.6%、翌日物リバースレポ金利は1.5%。パウエルFRB議長は現行の政策スタンスは適切とあるも新型肺炎の影響を危惧。

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22:30    USD 12月 卸売在庫・速報値=前月比-0.1%(予想 前回-0.1%)、小売在庫=0.0%(予想 前回-0.7→-0.3%)

22:30    USD 12月 アドバンス貿易収支=-683.32億ドル(予想-655億ドル 前回-632億ドル)→ 8.5%で輸入の増加が輸出の小幅な増加を上回り、予想外に赤字額が拡大

0:00    USD 12月 NAR中古住宅販売成約指数=前月比-4.9%(予想0.5% 前回1.2%)、前年比6.8%(予想10.3% 前回5.6%)→ 販売成約は中古住宅市場の先行指標となっているが、在庫不足で予想外のマイナスへ

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FOMC
①政策金利1.5~1.75%に据え置くことを全会一致で決定。反対はなく、当面は現行政策が維持される公算が大きいことを示唆。
②レポは少なくとも4月まで継続、超過準備への付利を0.05%引き上げ1.6%、翌日物リバースレポ金利は1.5%

FOMC声明(前回12月声明の文言をほぼ踏襲、新型肺炎の言及なし、月額600億ドルの財務省証券の買い入れについては新たなガイダンスは公表なし)
① 超過準備に適用する付利金利(IOER)を1.60%に引き上げ
②雇用の伸びは堅調で、失業率は低水準にとどまった。
③現行の金融政策が経済活動の持続的な拡大を支えるために適切だと判断。
④市場に基づくインフレ見通しは低水準にとどまっており、調査に基づく長期のインフレ期待にはほとんど変化がない。
⑤家計支出は緩やかなペースで伸びているものの、企業の設備投資と輸出は弱いままだ。前年同月比で見た総合的な物価上昇率と、食品・エネルギーを除く物価上昇率は2%を割り込んでいる。

パウエルFRB議長(現行の政策スタンスは適切)
①数ヵ月でインフレは2%に接近見込む
②新型ウイルスは深刻な問題で、中国や世界経済活動の阻害要因で、FRBは注意深く監視している。
③新型コロナウイルスの影響も含め、先行き不透明感は残っている。全体として、金融・財政環境に支えられて緩やかな経済成長が続くと予想している
④最終的にT−BILLの購入は縮小する

独経済省(成長見通し)
①2020年1.0→1.1%へ上方修正するも、今年は平日の数が多いことで成長率が押し上げられると説明。調整後の成長率見通しは0.7%。
②2021年1.5→1.3%へ下方修正。

欧州議会
①英国のEU離脱協定案を賛成621、反対49、棄権13で正式に承認した。今週31日に英国はEUを離脱する見通し

新NAFTA(USMCA)
①トランプ大統領は29日にUSMCAに署名。

原油価格下落
①米エネルギー省(EIA)週間石油在庫(2020/1/24 時点)は、原油在庫が+354.8万バレル (前週 -40.5万バレル)、原油受け渡し地点オクラホマ州クッシングの在庫も+75.8万バレル (前週 -96.1万バレル)と、ともに積み増しに転じた。

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