2020/01/08

2020年1月8日(水)昨日7日 海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2020年1月8日(水)昨日7日 海外市場の動き(午前5時半ごろ)

ザリーフ・イラン外相「われわれは相当の対応を取る」、トランプ氏「報復されればやり返す」、「米国はイラン行動の可能性と、中東海域航行の船舶に警告」など、リスクは潜在するも行動は確認できず、市場は比較的冷静。

為替相場は、米株は小幅安の中、USD全面高(除くJPY)で、引き続きAUDの弱さが目立ち、NZD+EURも弱く、USDCADも1.300台へ上昇。

USDJPYは、108.26~63のレンジで、強い米ISM非製造業景況指数の後に付けた63を高値に、弱い米株の中でも108.50台を下限とし緩やかな上昇傾向が続いており、市場が意識している「リスクヘッジの円買い」も長続きできず。ただし、JPYはクロスでは全面高。

GBPUSDは、欧州市場の序盤に詳細は不明ながら、「英国のEU離脱で合意がない場合の準備をやめたと」との報道直後につけた1.3212を高値に米国市場で1.3095まで値を下げ1.3120台で推移しており、1.3050~1.3300のレンジを継続中。離脱関連法案について、9日の通過に向けて7日から審議を再開しており法案の通過は固く、底堅さが続く可能性も。

USDCADは、1.2950台をボトムに1.2950~00のレンジの上限を上抜け、米国市場に入り1.3029まで一時上昇し、底堅くはなっているが1.3050超の売り圧力は強そう。市場ではカナダ貿易収支で輸出の減少=景気鈍化リスクを意識しているようだが、ポジション調整の利食いがメインのようにも思えてならない。

注目の原油価格は小幅安でWTIは62ドル台前半で推移、一方の金価格は1,570台と小幅高。ダウは28,580割れをボトムに下げ止まるも小幅安で推移、S&P500も強さは見られないが、Nasdaqは小幅高で推移。

米10年債利回りは1.7933~1.8260台のレンジで1.82台と前日比では小幅高で推移。

経済指標では、注目の米ISM製造業景況指数は55.0と予想外に強く、弱かったISM製造業とは真逆で、米製造業新規受注も強かった。米貿易赤字は予想外に減少し3年ぶりの低水準。

ユーロ圏CPIは前回から上昇が目立ち、カナダ貿易赤字も減少するも、輸出が大幅に減少しており景気をやや懸念。

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22:30    USD 11月 貿易収支=-431億ドル(予想-438億ドル 前回-472→-469億ドル)→ 赤字額は予想を下回り3年ぶりの低水準

22:30    CAD 11月 貿易収支=-10.9億カナダドル(予想-11.5億カナダドル、前期-10.8→-16.1億カナダドル)→ 赤字額は減少するも、輸出が499.1→487.0億カナダドルに減少し景気懸念の声も

0:00    CAD 12月 Ivey購買部協会指数=51.9(予想 前回60.0)→ 前回を下回る

0:00    USD 12月 ISM非製造業景況指数(総合)=55.0(予想54.5 前回53.9)→ 予想を上回り4か月ぶりの高水準で安定的な拡大を示唆

0:00    USD 11月 製造業新規受注=前月比-0.7%(予想-0.8% 前回0.3→0.2%)、除く輸送機器=前月比0.3%(予想 前回0.2→0.3%)→ 機械と輸送機器の需要減を反映した。米中間の緊張が和らぐ中でも製造業の弱さが続いていることを示唆

0:00    USD 11月 耐久財受注・改定値=前月比-2.1%(予想-2.0% 前回-2.0%)、除く輸送機器=前月比-0.1%(予想 前回0.0%)

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【米イラン対立】
〇トランプ米大統領
①米国はイランからの報復に備えており、報復されればやり返す
②ある時点ではイラクから米軍を撤退させたい

〇AP通信
①米国が中東海域航行の船舶に警告、イラン行動の可能性

〇ザリーフ・イラン外相
①米国のソレマイニ司令官への攻撃で世界と米国はより安全ではなくなった
②米軍が革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害したことは国家テロに当たると非難し、イランは相応の対応を取ると表明。
③米国の行動は「国家テロ」だと糾弾。「イランに対する侵略と武力攻撃であり、われわれは相当の対応を取る。

〇パルリ仏国防相
①ソレイマニ司令官殺害を受け、イラクに駐屯する160人の兵士のセキュリティーを強化
②フランスはイランに対し、状況の激化に寄与せず、核合意の義務履行を再開するよう求める

〇イラン議会
①米国防総省を「テロ組織」に認定する法案を可決

〇イラン最高安全保障委員会のシャムハニ事務局長
①報復には13のシナリオがあると指摘。「最も弱い手段でも米国には歴史的な悪夢になるだろう」と警告

〇英首相報道官
①英国と独、仏はイランに関して日本時間8日1時からブリュッセルで外務相会談を行う

【ブレグジット】
〇英議会下院
①欧州連合(EU)からぬける条件などを盛り込んだ離脱関連法案について、9日の通過に向けて7日から審議を再開。
②予定通りに下院を通過する見通しで、EUの加盟国が初めて離脱するという歴史的な節目が1月末に到来することは確実な情勢

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