2017/06/06

2017年6月6日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年6月6日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

日経平均株価は19,979.9万円と2万円の大台割り込み-190.92(-0.95%)下落、米10年債利回りも米終値2.1817→2.169%へ低下。金利低下+株安=円高が加速。

GBPUSDは、8月の英総選挙を二日後に控え、世論調査では強弱が混在するも、全体としてはメイ首相の保守党が過半数を維持する可能性は6~7割程度とみているようである。ただし、3~4割は過半数を維持することができず、2019年3月までにEU離脱交渉がまとまらないという、最悪の事態はあまり考えたくもない。

GBPUSDのオプションボラティリティは1週間が13%台と非常に高く、リスクリバーサルはポンドプットで3.3%と高い。オプションの世界ではポンドの下落を意識した動きとなっており、「予想外」の結果に対するリスク回避の流れと思われてならない。

一方、FX(スポット)の世界ではGBPUSDは、早朝の1.2890台→1.2950を狙う水準に上昇し、オプションの世界とは真逆で、これが何を意味しているのか? 期待感はポンド高ながら、どちらに転んでも大きく動くことになると覚悟してポジションを取りたい。

USDJPYは、昨日のNY市場で米金利が低下、今日のアジア市場でも弱含みで推移したことや、日経平均株価が2万円を割り込み下落したこと。さらに、8日の英総選挙やコミー前FBI長官の証言のリスク、中東の地政学的リスクの回避に円が選好される地合いとなり、109.80、109.70のポイントまで下落。何とか下げ止まっているが110円台を回復できず。

AUDUSDは、豪第1四半期の経常収支の赤字額が予想外に拡大、AUDUSD0.7490台→0.7450台へ下落。豪中銀の金融政策で1.5%の政策金利が据え置かれ、声明後(声明文はサイトにアクセスできず不明)から反発し、0.7460台→0.7490台へ、結局は0.7450~0.7500のレンジで、サイコロジカルなポイントの0.7500をどのように超えるのか? 超えないのか? それが問題になっている。

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欧州連合(EU)首脳=8日の英総選挙でメイ首相の保守党が第2党を大きく引き離して過半数を確保することを望む。EUの最大リスクは、2019年3月までに英国のEU離脱交渉がまとまらないこと。

日本企業の海外買収で損失2兆円=WHの破綻処理に伴う東芝の損失は1.36兆円、日本郵政の豪物流子会社が0.4兆円、ソニーが米映画事業で0.11兆円、住友金属鉱山がチリ銅山で0.08兆円、日立製作所が米原発事業0.066兆円で主なものだけで少なくとも2兆円を超える。