2017/09/07

2017年9月7日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年9月7日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き


注目のECB理事会は金融政策を据え置き、ガイダンスの変更もない。ECBスタッフはインフレ見通しを引き下げ、ドラギECB総裁はQEの大筋は10月に示すことを示唆。成長・インフレ・為替が今回のテーマとなり、EUR相場は成長とインフレにとり重要で、政策決定の判断に組み入れる必要があるという。

ECB理事会とドラギECB総裁発言を受け、EURUSDは1.1920~1.2060のレンジで変動するも、1.20の大台を維持しながらEUR買いが優勢となっている。スタッフ見通しではインフレ予測値を引き下げ、為替水準が重要と言う。通貨の押し上げは、インフレの最低化につながることもあり、積極的にEURを買う理由とは思えない。

USDJPYは、アジア市場の109.26を高値に徐々に108.60台まで続落。北朝鮮リスクに伴う円買いも消えず。
GBPUSDは、欧州市場の1.3030をボトムに、前日の高値1.3082を上回り一時1.3103まで続伸し底堅さが目立つ。
AUDUSDは、アジア・欧州市場でNZDUSDの下落時付けた0.7975をボトムに、ドル売りのながれに前日の高値0.8020、前々日の高値0.8028を上抜け一時0.8040台まで急伸へ。
NZDUSDは、午後3時の報道された野党支持拡大との世論調査の結果に、0.7210台→0.7170台まで下落。それをボトムにアジア市場の高値0.7218を超え一時0.7230まで続伸。


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〇原油価格(WTI)は、一時48.63まで値を上げ売り圧力が続く。
〇欧州株は強く、EURO STOXX50は上昇を維持。
〇独10年債利回りは0.33%近くまで続落。米10年債も2.077%へ低下、2年債も1.28%へと低下。

◎ユーロ圏 第2四半期 GDP確報値=前期比0.6%(予想0.6% 前回0.6%)、前年比2.3%(予想2.2% 前回2.2%)→ 前年比は予想を上回りEUR買いの材料にされる。ユーロ高で輸出の伸びが鈍化するなか、消費支出や投資が成長を主導
◎欧州中銀(ECB)、政策金利の据え置きを決定、上限金利(限界貸出金利)0.25%、下限金利(中銀預金金利)-0.40%、債券買い入れ額月額600億ユーロの、据え置きを決定、予想通りでガイダンスの変更もない
◎新規失業保険申請件数=29.8万件(予想24.2万件、前回23.6万件)→ 予想外に上昇し悪化へ
◎第2四半期の非農業部門労働生産性・確報値=前年比1.5%(予想1.3% 前回0.9%)→ 予想を上回る、単位労働コスト・確報値=前年比0.2%(予想0.3% 前回0.6%)→ 予想を下回る
◎カナダ建設許可件数=前月比-3.5%(予想-1.5% 前回2.5→4.4%)→ マイナス幅は予想を大幅に上回るも、前回分が大幅に上方修正


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ECB理事会は金融政策を据え置き、ガイダンスの変更もなし、

ドラギECB総裁=月額600億ユーロの債券買い入れ(QE)は少なくとも12月まで実施し、持続的なインフレ上昇がみられるまで継続。極めて大規模な金融緩和が必要。QEについての大筋は10月に決定。

ドラギECB総裁=成長・インフレ・為替が今回のテーマ。為替相場は成長とインフレにとって重要で、政策決定の判断に組み入れる必要がある。QEについて期間や規模など様々なシナリオについて議論した。

ECBスッタフ予測=2018年、2019年のインフレ見通しを引き下げへ。2017年1.5%→1.5%、2018年1.3→1.2%、2019年1.6→1.5%。

スウェーデン中銀は、政策金利-0.5%と債券買い入れ枠を据え置き、2018年半ばまで金利は上昇しないとの見通しを示す。早過ぎる金融政策の引き締めは通貨クローナを押し上げは、インフレの再低下につながると懸念。

ムニューシン米財務長官=包括的な税制改革案が年内に議会を通過する可能性はある。

世界的に株価は上昇=連邦政府の債務上限引き上げで野党民主党と異例の合意に達し、政府機関閉鎖懸念が後退。

独IFO経済研究所=ドイツ経常黒字、2017年の独経常黒字を2850億ドル(GDP比8.3→7.9%に縮小)と予想され世界最大の見通し。

NZ世論調査=野党労働党43%支持、与党国民党39%にとどまり、野党のリードが拡大し、NZドル売りへとつながる。

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