2018/07/01

最新のIMMポジションから、2018年7月1日(日曜)

最新のIMMポジションから、2018年7月1日(日曜)

集計日が6月26日(火)の主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)の投機的ネット・ポジションの合計は、前週に私がデータを取り出した2009年以降で最大の急激な通貨ショートとなった流れは続き、今回は前週比でショートが-27,608拡大し-151,268へ上昇、力強いドルへ相場が続いていた。

前週の歴史的で大幅な通貨売り傾向は弱まってはいるが、水準的は歴史的な通貨のショートは変わらずドル高傾向を強く維持。先週に続きユーロは若干ロングを維持するも勢いは見られず、他の6通貨はネットショートで変わらず。円と豪ドルが前日比で若干増加し、他の5通貨はショートが拡大している。特に、カナダドルのショートが前週から-18,785コントラクト拡大しCADドル売りの流れが強まっていた。


【円】前週-35,562→-34,221(1,341)
過去70週続いた円安(ネットショート)から方向感が定まらない動きが12週間続いた後の変化が読み取りにくい。今回は前週比で若干ショートが減少してはいるも円ショートが続き、新たな円安の始まりなのか? 絶好の円高への好機なのか意見が分かれるところながら、傾向としては円売りへ。

【ユーロ】前週36,118→33,904(-2,214)
過去58週間とロングを維持しながらも、4月17日をピークに以降10週連続し減少し、ロングからショートへの変化が予感される。この境目はEURUSDの水準を考えれば集計後にEUサミットの結果を受け反発しているが、1.1500の大台を維持できるかに関わっているように思えてならない。

【ポンド】前週-19,206→-21,581(-2,375)
28週間ポンドのロングから、前週にマイナスへと変化しその流れを継続。BOEの金融政策委員会で8月の利上げ期待の余地を残すも、EUサミットを前にしてメイ政権内の不調和音は変わらず。安値を更新しながら1.300の大台を直前にして集計後にはEUサミットを境に値を戻すも、ポンド安のリスクは変わらず。

【カナダドル】前週-14,988→-32,799(-18,785)
14週間連続しカナダドルのショートが続き、原油価格の上昇にもかかわらず、貿易問題で米国との対立が続き、ショートが拡大し売り圧力が強まっている。ただし、集計後の強いカナダGDPに反発しており流れに変化の期待も残る。

【豪ドル】前週-43,099→-40,978(2,121)
13週間続けてショートが続き、前回2015年12月1日来の高水準となった流れは変わっていないが、トランプ大統領が「中国投資制限で最も厳しい措置は取らない」との発言もあり、中国経済と影響の強い豪ドルは小幅な上昇となっている。7月6日の米中通商問題での制裁発動がどうなるのか? 集計後は中国政府が外資企業の投資規制を大幅に緩めている。

別表もご覧ください。
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