2016年6月13日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き
アジア・欧州市場の株価下落に反して、米株は予想外に底堅く底値から反発。
為替市場は、ドル売りから買いへと変化し、円はクロスを含めロングの巻き戻しが強まっている。
原油価格(WTI)は、49ドルを超えられず48ドル台半ばで推移。米10年債利回りは1.63%と若干の低下で推移している。
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ダウ平均は一時17794ドルまで下落するも急速に反発前日に近い水準まで値を戻したことで、リスク回避の流れも弱まる。
アジア・欧州市場で続いた、リスク回避のドル買い+円買いの流れが変化している。
USDJPYは、105.70~80円をボトムに米国市場に入ると、短期ドルショートも巻き戻しを誘発し、106.50近くまで一時急伸。その後も、106.20割れをボトムにポジション調整の流れが続いている。
しかし、円買いのトレンドを変えることは難しく、106.50~80円にかけては売り圧力が強そう思えてならない。
EURUSDは、1.1200~1.1300のレンジの動きが予想され、欧州・米国市場に入っても、大枠で1.1230~80の狭いレンジで推移している。1.1300超えにはEURショートの買い戻しも考えられるが、ダウンサイドの流れは変わらず、戻り売り圧力は強そう。
GBPUSDは、米国市場に入り1.4150→1.4300まで急伸し、世界中のポンドショートの巻き戻しを誘っているが、1.4300からロングで入ることも難しく、売り場探しに思えてならない。
英国民投票を前にして、EURGBP1MIOでのポンドヘッジコストは26.3%とリーマンショック時の25%をも上回り過去最高を記録。これだけ高いとヘッジできずに、キャッシュでカバーしようと考えてもしかたない。
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ユーロ圏フォワードBEI(ブレーク・イーブン・インフレ率)=過去最低水準を更新し1.36%まで低下。世界経済成長への懸念と、原油価格の低下が要因。
OPEC月報=ナイジェリアやカナダでの一部生産停止により、原油相場は下半期に一段と均衡するとの見通し。今後数四半期で市場の過剰供給は緩和する公算が大きい。
フィッチ=日本の長期および短期の発行体デフォルト格付け(IDR)「A」を確認し、見通しをネガティブに変更。
ポンドのユーロに対するヘッジコストが過去最高を記録=1か月インプライドボラティリティーEURGBP1MIO=26.3%と2008年金融危機の25%を上回る。
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