2016/06/10

2017/6/10  昨日9日 海外市場の動き

米早期利上げ観測が後退し、英国民投票や、スペイン再選挙などの政治リスクの高まりを危惧。ただし、ソロスしは「最近のポンド上昇は、EU残留の可能性が高いことを示唆」と楽観的。

注目のドラギECB総裁は「金融政策だけでは解決できず」と持論を述べるも期待外れ。米新規失業保険申請件数は改善し、ドル売りの流れもやや弱まる。

独英10年債利回りは過去最低を記録。JPY買いも落ち着きUSDJPYは107円台へ、EURの売り圧力も続き1.13へと低下、金利据え置きのNZDは買いの流れを維持、AUDNZDの売りが続き、AUDは売り圧力が続く。

原油価格(WTI)は50.46ドルまで低下、ダウ平均は-19.86(-0.11%)と小幅下落、米10年債利回りは1.68%と1.7%を割り込み低下。

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USDJPYは、106.50円を割り込み、直近の安値を更新するも、106.20台をボトムに107円台を回復。円クロスも円買いから円売りへと変化へ。円売りへの変化の材料は不明ながら、英国民投票を前に残留支持キャンペーンが強まり、リスク回避に独・英債券買いが強く、週末を前にした投機筋の円ロングの利食い先行型に思われる。

USDJPYは、107円台まで上昇したことで円ロングも減少気味で、107.20、107.50円のストップは多いと思われるも、逆に売り圧力も強くどこまで値を下げるかを注目している。

週末の金曜日+週末の英国民投票をめぐる世論調査の結果に、週明けから相場変動が高まる可能性もあり、GBPJPYのポジションはキープできにくい。

EURUSDは、1.14台を維持できずまたしても下落。1.13~1.14のレンジになるのか、1.1250~1.1350のレンジになるのか、どちらかのレンジで推移すると思われる。週末リスクもあり、EURGBPも0.78台がサポートされ0.78~0.7850のレンジの可能性があり、大幅なユーロ売りも期待できにくい。

AUDUSDは、NZDの動きに反して上値は重く、0.7400~0.7450のレンジでの取引が続くも、プレッシャーは引き続きダウンサイド。

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◎米新規失業保険申請件数は、26.4万件(予想27.0)と予想より改善
◎ドラギECB総裁は、ユーロ圏が健全な経済成長を取り戻すためには改革の加速が不可欠
◎カナダ中銀(半期に一度の金融システム報告)は、家計部門の脆弱性を懸念するも、カナダの金融システムは底堅く効果的に機能
◎独・英10年債利回りは過去最低を記録
◎スペイン再検挙は、世論調査で急進左派政が躍進の可能性
◎ビル・グロース氏は、10兆ドルのマイナス利回りの債券は、いつか爆発する超新星だ
◎ソロス氏は、最近のポンド上昇は、EU残留の可能性が高いことを示唆


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カナダ中銀(半期に一度の金融システム報告)=家計部門の脆弱性の拡大を懸念。金融システム全体に対するリスクの水準は、半年前からおおむね変化はない。カナダの金融システムは底堅く、効果的に機能。

カナダ中銀(半期に一度の金融システム報告)=一部の住宅市場が過熱気味の兆候をみせており、急激な調整が発生する事態を危惧。米経済の成長や低金利を背景に国内経済は引き続き拡大、深刻なリセッションに陥る可能性は低い。

アトランタ連銀GDPNow=米第2四半期GDP予測値は2.5%と前回と変わらず。

独10年債利回りは過去最低を記録=0.024%とゼロに近づく。米早期利上げ観測が後退し、英国民投票や、スペイン再選挙などの政治リスクの高まり+ECBの債券購入プログラム。

英10年債利回りは過去最低を記録=1.24%と前日から-0.01%低下。

スペイン再検挙=6月26日実施の再検挙は、世論調査によると急進左派政党のポデモスが率いる左派連合が躍進する可能性がある。

ビル・グロース氏=数兆ドルもの資金を債券に投じマイナス金利を生じさせている各国中央銀行の政策は、いずれ裏目に出て深刻な事態を招くと警告。

ビル・グロース氏=世界の利回りは記録の残る過去500年で最も低い水準。利回りがマイナスになっている債券が10兆ドルに上っている。これはいつか爆発する超新星だ。

ビルロワドガロー仏中銀総裁=最終的にユーロ圏は1人の財務相を置く完全な財政統合を目指すべき。

ドラギECB総裁=ユーロ圏が健全な経済成長を取り戻すためには改革の加速が不可欠。

ドラギECB総裁=長期的な低成長でユーロ圏の生産性が低下し、経済に恒久的な打撃となるリスクが高まる。金融政策だけでは解決できず。

ソロス氏=最近のポンド上昇は、EU残留の可能性が高いことを示唆。国民投票が近づくにつれ、残留キャンペーンの勢いが強くなると確信。

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