2018/04/28

2018年4月28日(土曜)昨日27日、海外市場の動き

2018年4月28日(土曜)昨日27日、海外市場の動き

連休前の週末金曜日は、日銀+南北首脳会談+英GDP+米GDPと、イベント豊富の中で、ドル売り+ポンド売りの流れで終了し、米株や米債利回りは以外に弱く小動き。

日銀は金融政策を据え置き「物価2%目標の達成時期を削除」、何か期待された黒田総裁の会見では「物価2%の達成時期削除に深い意味ない」、「物価2%の実現をめざし緩和継続」と現実は変わらず。直後は円売りが強まるも109.50を超えられず、

南北首脳会談の共同会見では「完全非核化目指す」、「休戦協定を平和協定へ」とより突っ込んだ内容にトランプ大統領や米国からは称賛の声が多数、米朝首脳会談への期待度が上昇するも、株価の反応はいま一つ。

英第1四半期GDPは前年比1.2%(予想・前回1.4%)と弱く、寒波の影響を強く受けた一連の弱い経済指標に、5月の英利上げ期待度は20~30%近くへと急落、8月も50%へ低下し、GBPUSDは1%近く下落しEURGBPとGBPJPYでは1.2%近く下落するなど主要通貨に対してGBPは一人負け。

米第1四半期GDPは前年比2.3%(予想2.2%前回2.9%)、コアPCEデフレータ2.5%(予想2.5%前回1.9%)と予想を上回るも、米債利回りは緩やかに低下し、米株の伸びも見られず、ドルロングの巻き戻しにドル売りへ。

米株は小動きでダウは-11.15(-0.05%)、Nasdaq+1.12(+0.02%)、S&P500+2.97(+0.11%)と前日比で小幅な動きにとどまる。米10年債利回りは2.959%(-0.024)と3%の大台を維持できず小幅低下、2年債は2.484%と前日変わらず高値圏を維持。原油価格(WTI)68.03-0.16(-0.23%)と小幅低下。

USDJPYは-0.25%の円高で、109.00~50のレンジの下限ギリギリで終了。黒田総裁発言+強い米GDP直後に109.50を試す動きがみられたが、109.54を高値に失敗。逆に、ドル売りの流れとGBPJPYの急落やオプションカットにかけ108.98まで下落、米債利回りの上昇力も見られず、GBPを除く主要通貨でドル売りの流れが続く中で109円ギリギリと上値の重い中で終了。

GBPUSDは約1%下落し他通貨でも一人負け。欧州市場の序盤からすでに1.3900の大台を割り込み1.3880台で迎えた弱い英GDPに、1.3800台まで急落。5月の利上げ期待は急低下し8月の利上げ期待度も五分五分にGBPの戻りは限定的で1.3740台まで続落。迎えた強い米GDPにも1.3740台をボトムに下げ止まり、強さが見られない米株や米債利回りの軟化に一時1.3800の大台を回復するも勢いは弱く、EURGBPやGBPJPYなどのクロスでもGBP売りは止まらず1.3770台と3月上旬の水準に逆戻り。

EURUSDは、強い米GDP直後の1.2055をボトムに、EURGBPの買いに下支えされ、米債利回りの軟化気味で、オプション勢の動きなのかオプションカット後から急伸し1.21台を回復し、終盤にかけては1.2130台へ、前日比+0.19%上昇。

資源価格と関連性の高いAUD+NZD+CADも対ドルでは、南北首脳の共同記者会見を意識してなのかは不明ながら、この時間後から買い戻しが入り上昇傾向が続く。強いGDPにも米債利回りは軟化気味で米株にも強さは見られず、AUDUSD+0.34%、NZDUSD+0.32%、USDCAD-0.32%。

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16:55    GER 4月 雇用統計:失業率5.3%(予想5.3% 前回5.3%)、失業者数=-7,000人(予想-15,000件 前回-19,000→-18,000件)→ 失業者数の減少が予想を下回る

17:30    GBP 第1四半期 GDP・速報値=前期比0.1%(予想0.3% 前回0.4%)、前年比1.2%(予想1.4% 前回1.4%)→ 2012年来の伸び率で、 予想外に弱い数字にポンド急落

18:00    EUR 4月 経済信頼感=112.7(予想112.0 前回112.6→112.7)、ビジネス景況感指数=1.35(予想1.28 前回1.34→1.44)、工業信頼感(企業景況感)=7.1(予想5.8 前回6.4→7.0)、サービス業信頼感=14.9(予想15.9 前回16.3→15.9)

21:30    USD 第1四半期 GDP・速報値=前年比2.3%(予想2.2% 前回2.9%)、個人消費=1.1%(予想1.1% 前回4.0%)、コアPCE価格指数(デフレータ)前期比=2.5%(予想2.5% 前回1.9%)、GDP価格指数(デフレータ)=前期比2.0%(予想2.2% 前回2.3%)

23:00    USD 4月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=98.8(予想98.0 前回97.8)

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【北米】
米通商代表部(USTR)通商法スペシャル301条(知的財産権の保護条項)に関する年次報告書を公表=中国、カナダ、ロシア、インドなど12カ国を知的財産保護に重大な懸念がある「優先監視国」に指定。知財保護が不十分な「監視国」としてメキシコやブラジル、ベトナム、トルコなど24カ国を指定。

NAFTA再交渉閣僚会議=5月7日に再開。

ポンペオ新国務長官=北朝鮮の金委員長は真剣、トランプ大統領と金委員長の核協議は素晴らしい物になる

トランプ大統領=金委員長が芝居を演じているようには思われない

ハセットCEA委員長=大雪など悪天候がGDPを圧迫。2018年の平均成長率は3%超を見込む。

【欧州】
ハメネイイラン最高指導者=2015年に主要6か国と締結した、核合意のいかなる修正も容認しない

メルシェECB理事=金融正常化は物価安定見通しの状況による

BOE5月の利上げ期待の確立30%を割り込む

モスコビシ欧州委員=東欧のブルガリアが単一通貨ユーロの次期導入国になるとの見解を示す。

【アジア・その他】
日銀金融政策決定会合=政策金利の据え置きを決定。誘導目標である長期金利(10年物国債金利)を「0%程度」、短期金利(日銀当座預金の一部に適用する政策金利)を「マイナス0.1%」といずれも据え置き、長短金利操作(イールドカーブ・コントロールYCC)付きの量的・質的金融緩和の維持を賛成多数で決めた。

日銀金融政策決定会合「経済・物価情勢展望(展望レポート)」では、物価見通しをおおむね据え置くも、今まで2019年度ごろになる可能性が高いと明記してあった「物価2%目標の達成時期を削除」、

黒田日銀総裁=物価2%の実現をめざして安定維持に必要な時点まで緩和継続。金融環境は極めて緩和した状態。物価と19年度以降の成長率は下振れリスクが大きい。 このタイミングでの達成時期削除に「何か深い意味ない」。 オーバーシュート型コミットメントは全く変わってない。 2%物価目標に対するコミットメントに変化はない。

韓国・北朝鮮首脳共同会見=「完全非核化目指す」、「休戦協定を平和協定へ」、韓国と北朝鮮、鉄道と陸路の接続目指す、南北は全ての敵対的な軍事活動の停止で合意

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