2019/12/17

2019年12月17日(火)昨日16日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年12月17日(火)昨日16日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

1月末のブレグジットに向けた動き、米中通商協議の第1弾合意と、クリスマス&年末を直前とした金融市場は、株高が止まらず。債券利回りも上昇止まらず、ドル売りの流れも止まらず、JPYは一人負け。

GBPUSDは、英総選挙で与党保守党が大勝し、ジョンソン氏は20日にEU離脱法案を議会に提出し、クリスマスまでに採決に向けた手続きを開始し、来年1月末のブレグジットの実現性が強まったことでGBPの買い戻しの流れは止まらず。ただ、一日を通じてはアジア市場の1.3422を高値に利食いの売りが強く1.3221まで値を下げるいつもながらワイルドな動きとなっているが、終値ベースでは上昇傾向が続く。ポジショントークなのかは別として市場では1.35~1.40までの上昇を見込む声も。

AUDUSD、NZDUSDは、中国国家統計局は「経済は大きな下振れ圧力に直面」とあるも、強い中国の鉱工業生産+小売売上高と最近のPMIの強さに加え、米中通商協議の第1弾で合意。署名来年1月予定で第2弾に向けた不安も残るが中国の景況感の改善に動く可能性のあるクリスマスプレゼント。中国との通商関係の強いAUDや連動性の高いNZDも強さを維持。

USDCADは、原油価格(WTI)が60ドル台を維持し、USMCAの署名への動きとプラス材料がある中で、カナダ財務省(最新の経済・財政見通し)は財政赤字の拡大を示唆したことが影響しているのか不明ながら、アジア市場の1.3186を高値に、欧米市場では1.3115まで下落後に1.3159まで値を戻している。期待は1.3050~1.3200のCAD高のレンジ。

さて、USDJPYは、株高+米債利回りの上昇、リスクオンの流れに円はクロスで全面安となり別格の弱さ。ただし、13日の高値109.61、今日の米国市場での高値109.68と、110円の大台がどうしても意識され、109.60~70台を抜けきれず。テクニカルでは円売り相場が継続する中で、押し目買いは有効ながら早めの利食いも多くみられる。年末年始が目の前に迫るなかで、円売り相場がタイムアウトで円高へ向かうのか、取引量が縮小する中で110円の大台をクリアし続伸するのか? 期待は円売りなのだが年末・年始だけに固執できず。

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22:30    USD 12月 NY連銀製造業景気指数=3.51(予想4.0 前回2.9)

23:45    USD 12月 総合PMI・速報値=52.2(予想 前回52.0)、製造業PMI・速報値=52.5(予想52.6  前回52.6)、サービス業PMI・速報値=52.2(予想52.0 前回51.6)→ サービス業は予想と前回を上回り、総合も前回から上昇へ

0:00    USD 12月 NAHB 住宅市場指数=76(予想70 前回70)→ 予想と前回を上回る

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カドロー米国家経済会議(NEC)委員長
〇米中による「第1段階」の通商合意は確実に完了した。合意を受け米国の対中輸出は倍増するという見通し
〇合意文書の署名は引き続き来年1月の第1週を期待。
〇「第2段落」の合意に向けた交渉については「間もなく」始まる見通しとし。
〇「ある意味、第2段落の合意は第1段落の合意の成果にかかっている。双方はつながってくる予定だ」

トランプ大統領
〇弾劾訴追されるアメリカ史上3人目の大統領となる見通し。
〇野党民主党が多数を占める下院本会議は今週、トランプ氏が来年の米大統領選で対立候補になるかもしれない民主党のバイデン前副大統領について、ウクライナに捜査させようと圧力をかけたとする弾劾訴追状案を採決する。
〇採決は18日に行われる見込み。可決されれば共和党が過半数を占める上院が、弾劾裁判を開いて大統領を罷免するかどうかを判断することになる。

ジョンソン英首相の報道官
〇政府が20日にEU離脱法案を議会に提出し、クリスマスまでに採決に向けた手続きを開始したい。

メキシコのエブラルド外相
〇メキシコのエブラルド外相は16日、同国の労働改革を監視する米国の査察官を巡る対立が新たな貿易協定「米・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」を頓挫させることはないとの認識
〇米下院に13日提出されたUSMCA施行に関する付属文書では、メキシコの労働改革の順守状況を監視する米専門家を最大5人指名する案が示された。これを受け、メキシコのセアデ北米担当外務次官は前日反発し、「なりすまし」査察官を受け入れないと表明した。

ゴールドマン・サックス・グループ
〇北極開発融資を打ち切りへ、米銀大手で初めて石油・ガス業界への融資について明確な自主規制を発表。

カーニーBOE総裁(金融安定化報告)
〇合意なき離脱のリスクは後退した
〇金融機関は同時リセッションに弾力的になっている

BOE年次ストレステスト
〇審査対象の7行全てが合格

カナダ財務省(最新の経済・財政見通し)
〇今年度(来年3月まで)と続く4年度の財政赤字予想は合計で1115億カナダドルと、3月の2019年予算案で示した予想を50%近く上回った。今年度の財政赤字は198→266億カナダへ拡大を見込む。
〇財政赤字予想の上振れは、再選を果たした自由党が先の選挙で公約していた減税の原資とすることが一因で、トルドー政権は景気支援のために財政支出を拡大する意向を示している。

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