2020/02/28

2020年2月28日(金)昨日27日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2020年2月28日(金)昨日27日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

テドロスWHO事務局長いわく「新型ウイルスはパンデミックの可能性がある」。米国内を含め感染の世界的拡大に、景気低迷と中銀の追加緩和策を意識した動き。

為替市場は、米株価続落+米債券利回り続落+資源価格続落+VIX指数続伸とリスク回避の流れは止まらず、むしろ加速。結果、米成長見通しの下方修正が強まり、FRBの3月~7月までに複数回の利下げ期待を織り込みドルはGBPとCADを除き全面安。

EURUDは1%近くの上昇、AUDUSD、NZDUSDも上昇し、USDJPYもリスク回避に110円の大台を割り込む。一方、逆にGBPUSDは小幅下落し、USDCADはドル安連動と資源価格の下落に0.3%近く上昇(CAD安)へ。

原油価格(WTI)は一時45.88ドルまで下落し46.80台で推移。欧州株は続落、米株は一時ボトムから下げ幅を縮めるも終盤にかけて売り圧力が再燃。ダウは終盤にかけて下げ幅を加速しコメントを書いている最中でも続落傾向を強め、前日比-1000ドル超(-4%超)、NasdaqとS&P500も-4.5%近くと大幅下落。

米債利回りの軟化も止まらず、10年債は安値を更新し続け一時1.24%台まで下落し1.28%台で、2年債も1.08%台で推移。VIXは一時36.36まで上昇し34.20近くで推移と前日比24%超の上昇へ。

USDJPYは、早朝の110.46をピークに、新型ウイルスの感染拡大報道が続き、株安+金利低下にリスク回避のヘッジ通貨として109.70まで下落。米国市場に入り、米株がボトムから下げ幅を縮めると110.35まで値を戻すも、米株は再び下げ幅を広め米債利回りが続落すると、再び110の大台を割り込み109.86まで下落中。

EURUSDは、イタリアの感染拡大や域内の感染拡大を意識しながらも、財政出動を期待してなのかリスクヘッジなのかEURGBPの買いなのかは不明ながら、最も底堅い動きで強さが目立っている。早朝の1.0876をボトムに米国市場に入り1.1006まで続伸。米株がボトムから下げ幅を縮めると一時1.0965まで値を下げるも、米株は再び下げ幅を広め米債利回りが続落すると、1.0995まで上昇。ただし、1.100の上値は重くなり、EURGBPは一時0.8543まで上昇するなど、0.8500の大台を上回り、やり過ぎ感を強く感じる。

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【新型ウイルス関連】
テドロスWHO事務局長
①新型コロナウイルスの世界的な感染拡大について「パンデミック(世界的流行)の可能性がある。
②自国には感染しないという考えは「致命的な誤り」と各国に一段の警戒を促す

カリフォルニア州
①感染の可能性で8400人を監視中
②これまで33人の陽性反応を確認。うち5人は既に州外に移動

CDC米疾病対策センター
①米国内で感染源不明の新型ウイルス症例を確認

イラン
①新型ウイルス死者26人・患者245人に増加 副大統領も感染

マクロン仏大統領
①新型コロナウイルスについて政府は万全の対策を進めているが、感染拡大は回避できない可能性がある

IMF
①新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、世界経済見通しを下方修正する公算が大きい

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ホールデンBOE理事チーフエコノミスト
①積極的な予算効果と英国のEU離脱を巡る不透明感解消に、今年は英企業が支出に前向きになる可能性が十分ある
②公共投資と民間投資がいずれも勢いづく」と予想する正当な理由がある

ユーロ圏短期金融市場
①7月のECB理事会で利下げが決定される可能性を完全に織り込む。
②ユーロ圏無担保翌日物平均金利(EONIA)先物はこの日、7月のECB理事会での0.1%の利下げを完全に織り込み、同日序盤の確率は約80%だった

シュナーベル専務理事&クノット・オランダ中銀総裁
①染拡大による影響に懸念を表明するも、追加利下げを急ぐ兆候は出ていない。→ イタリアを中心に感染が拡大する中、ユーロ圏全体がリセッションに陥る恐れがあるとの懸念が台頭しECBが年内に小幅な追加利下げを決定するとの予想も多い。

シュナーベル専務理事
①ユーロ圏経済の性質が変化したことで、ECBによるインフレ目標達成が難しくなっており、より忍耐が必要と

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FRB利下げ観測が強まる
①新型コロナウイルスの感染拡大の影響から米経済を守るためにFRBが早くて来月のFOMCで利下げを決定し、その後は7月末までにあと2回の利下げを実施するとの観測が金融市場で出ている。

JPモルガン
①コンピューターを駆使するトレーダーやオプションでヘッジするトレーダーによる約1500億ドル(約16.55兆円)相当の株式の売りが、S&P500種株価指数の急落を引き起こした
②オプションでヘッジするトレーダーや商品投資顧問業者(CTA)は「今後は売るよりも買う可能性が高い」
③月末の資金の流れを考慮すると、短期的な反発の可能性が高まっている。

ゴールドマン
①中国発の新型コロナウイルスの感染拡大により、米企業の2020年の利益成長率は平均で横ばいになる

 バンク・オブ・アメリカ
①新型コロナウイルス感染拡大の影響を考慮し、2020年の世界経済成長率見通しを3.2%から2.8%に下方修正

エバンズ・シカゴ連銀総裁
①FRBが今後の深刻な景気低迷に対抗する上で、「異例の緩和」と目標を上回るインフレ率を許容する姿勢が不可欠。

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 サウジアラビア
①中国に対する原油輸出を3月は少なくとも日量50万バレル削減することが、複数の関係筋の話で明ら

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