2020/02/06

2020年2月6日(木)昨日5日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2020年2月6日(木)昨日5日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

新型コロナウイルスの有効治療薬発見(WHO効果不明)との報道も後押し、株高+債券利回り上昇+ドル高で改めてドルの強さを実感。

為替相場はドル高で、強い米経済指標(ADP雇用統計2015年5月以来の伸び+PMI上方修正+ISM非製造業景況指数2019年8月以来の高水準)と、米一般教書演説、米民主アイオワ州集会を経て米大統領選でトランプ氏優勢見通しは変わらず。

JPY+CHFはリスクオンの流れにドル高(通貨売り)圧力は止まらず(JPY売りはクジラの報道も意識)、EUR+GBPも続落。ロウ豪中銀総裁のタカ派発言と中国株高を意識しAUDは健闘するも、NZDは弱い。CADは原油高、ウィルキンス・カナダ中銀上級副総裁発言、カナダ貿易赤字の減少などで上下変動するも小幅安。

WTIはロシアがOPECプラス決定を先送りし強く上昇幅を縮めるも51.00近くで推移。米債利回りは上昇し10年債は一時1.65%台を回復し1.654%近くで推移。欧米株は上昇し、ダウは約460ドル+1.6%近くへ上昇。

USDJPYは、欧州市場の序盤で米債利回りの上昇に反応し109.30からの上昇が止まらず、米国市場まで緩やかに109.80台まで続伸。中国と英国で新型コロナウイルスの有効と思われる治療薬発見との報道もあり、米株高+日本株先物も320ドル近く上昇するなど高値圏で推移。また、日経新聞では円安定「クジラ」動く?との報道も気になる。ttps://www.nikkei.com/article/DGXMZO55288430V00C20A2EN2000/

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USD    22:15    USD 1月 ADP雇用統計=前月比29.1万件(予想16.0万人 前回20.2→ 19.9万人)→ 予想を大幅に上回り、2015年5月以来の伸び率

USD    22:30    USD 12月 貿易収支=-489億ドル(予想-482億ドル 前回-431→-437億ドル)→ 赤字額は予想を上回るが、2018年通年の赤字額10年ぶりの高水準から1.7%縮小し、2019年通年は中国からの輸入と石油輸入が大幅に落ち込んだことを反映し6年ぶりに縮小。トランプ氏は貿易赤字について、歴代大統領の貿易政策が失敗した証拠だと主張するが、実際には大統領就任前よりなお20%余り大きい。米国の個人消費が着実に伸び、輸入が増えていることを映している。

CAD    22:30    CAD 12月 貿易収支=-3.7億カナダドル(予想-6.1 前回-10.9→-12.0億カナダドル)

USD    23:45    USD 1月 総合PMI・確報値=53.3(予想 前回53.1)、サービス業PMI・確報値=53.4(予想53.2 前回53.2)→ 予想と前回を上回る

USD    0:00    USD 1月 ISM非製造業景況指数(総合)=55.5(予想55.1 前回55.0→54.9)→ 個人消費が鈍化するも米経済は穏やかに拡大、2019年8月以来の高水準

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中国のテレビ(5日)
①浙江大学の研究チームが新型コロナウイルスに有効な治療薬を発見→ 感染防止阻への期待へ

英スカイ・ニュース(5日)
①英国の科学者による新型コロナウイルスのワ クチン開発に大きな進展があった→ 感染防止阻への期待へ

WHO(5日)
①新型コロナウイルスに対するワクチンや感染患者の治療薬などの開発に向け、研究と開発の優先事項を策定するために11~12日にジュネーブで専門家会合を開くと発表した。100人を超える有識者が出席。

ドイツやフランス、EUの当局者
①金融危機後に成立させた第2次金融商品市場指令(MiFID2)のうち、英国に譲歩したオープンアクセス、リサーチ料分離など修正を検討。

IHSエコノミスト
①昨年厳しい低迷を経験した製造業が安定化しつつある歓迎すべき兆しが見られる
②サービス業の伸びは引き続き底堅く、2020年が進むにつれ、着実に成長の勢いが増していくとみている。
③リスクは、欧州がトランプ米大統領の新たな標的となったこと、英国との通商協議が域内企業の不透明感を高めること、中国の新型コロナウイルス流行の影響があることで、1%の成長率を達成するには苦戦へ。

米財務省
①来週の四半期定例入札で発行する国債の規模を過去最高の840億ドルで据え置いた。2020年上期に見込まれる20年債入札発行の方式についても説明した。

レーンECB専務理事(チーフエコノミスト)
①ユーロ圏の景気が完全に回復したら、金利はプラス圏に戻ると確信

日経新聞 円安でクジラ動く?
①新型肺炎の感染拡大が世界経済に影を落とすなか、「有事」に円高圧力がかかりやすかった対ドルの円相場が安定している。1月末に1ドル=108円30銭まで上昇したが、5日は109円台半ばで推移した。中国人民銀行(中央銀行)による巨額の資金供給に加え、日本政府が「クジラ」と称される世界最大級の年金基金を動かしたのではないかとの臆測が市場に出ている。

ウィルキンス・カナダ中銀上級副総裁(5日)
①生産性向上に向け適切な措置が実施されれば、カナダ経済は成長低迷の長期化を回避できる
②将来的に成長と需要減退が恒常化する事態に陥らないよう、一段の取り組みを実施する必要がある
③カナダ経済については、高齢化の進展や生産性の伸び鈍化などの長期的な要因が成長トレンドの重しになっているが、移民の受け入れのほか、インフレ率が中銀目標の2%近辺で安定的に推移していることで、影響の一部は緩和されている
④感染症の拡大が成長率やインフレターゲットに影響するかみていく。

ラガルドECB総裁
①米中貿易戦争の恐れは後退したようにみえるが、新型コロナウイルスの感染拡大で不確実性が高まっている

デイリーSF連銀総裁
①コロナウイルスの感染拡大は新たな不確実性だが、経済は嵐を乗り切り良好
②米国のGDP成長率がトレンドを少し上回ると予想
③中国は数四半期で成長鈍化を予測

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