2020年2月3日(月)14:45時ごろの動き
中国を中心に新型肺炎の感染が広まる中で、春節明けの中国市場を世界中が注目していた。
週末に中国人民銀行は約18兆円の資金供給を発表、中国証券監督管理委員会は空売り禁止を口頭で指導するなど、なりふり構わぬ動きへ。
それが功を奏したのか、上海総合は-7%台で下げ止まり推移し、日経平均株価も一時400円近く下げるも200ドル近くの下げ(-0.8%台)で推移している。
また、米10年債利回りも1.52%台と先週末に1.5%を割り込むのではと危惧されたが、何とかそれは阻止されている。
為替相場は、先週末の動きとは真逆で、リスク回避に選好されていたJPYとCHFは強さが見られず。EUR+GBPも弱い。逆に弱かったAUD+NZDは小幅ながら上昇し、AUDは強いコアロジック住宅価格の上昇を評価し、中国政府の威光をもろに反映した動きとなっている。
USDJPYは、108.32~58のレンジで戻りも限定的ながら、下値を試す動きも見られず予想外に底堅い。ただ、中国政府の擁護がどこまで有効なのか、引き続き新型肺炎の感染拡大の有無次第。
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8:00 AUD 1月 コアロジック住宅価格=前月比0.9%(前回1.15%)→ 1月までの1年間で4.1%上昇と昨年初めの大幅下落から好転
9:00 AUD 1月 TD証券インフレ期待=前月比0.3%(予想 前回0.3%)、前年比1.8%(予想 前回1.4%)
9:30 AUD 12月 住宅建設許可件数=前月比-0.2%(予想-5.0% 前回11.8→10.9%)、前年比2.7%(予想-1.4% 前回-3.8→-2.8%)
10:45 CNY 1月 Caixin製造業PMI=51.1(予想51.3 前回51.5)→ 前回と予想を下回り5か月ぶりの低水準で、新型コロナウイルスの感染拡大による影響はまだ反映されていない
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中国証券監督管理委員会(事情に詳しい3名の関係者)
①国内の証券各社に対して、春節(旧正月)休暇明けで市場が再開する3日に顧客の空売りを禁止するよう口頭で指導した。
中国人民銀行
①節休暇明けの3日にリバースレポの公開市場操作を通じて1.2兆元(1738億ドル=約18兆円)を金融市場に供給すると発表し
レーンECB専務理事兼主任エコノミスト
①FT紙に対し、ユーロ圏のインフレ圧力は緩やかに強まっており、デジタル経済へのシフトに伴うデフレが恒久化する可能性は低い
②ユーロ圏のインフレ率は7年にわたり、ECBが目標とする2%弱を下回っている。一部の専門家は、おそらくインフレの性質が変わり、超低水準のインフレ率が新たな規範になった
③賃金圧力はすでにサービス部門で強まっていると指摘。企業が利幅の縮小を受け入れ続ける可能性は低いため、製造業部門でも同様に賃金圧力は高まる
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