2018/08/30

2018年8月30日(木曜)昨日29日、海外市場の動き

2018年8月30日(木曜)昨日29日、海外市場の動き

動きは多彩。米GDPは予想外に上昇。米加NAFTA再交渉でゴール近くカナダドル上昇、ブレグジット交渉でEUの前例のないパートナーシップ提案にポンド急伸、トルコリラとアルゼンチンペソ急落。

米GDPは強く米株は小幅上昇、ダウ+60.55(+0.23%)、Nasdaq&S&P500も小幅上昇へ。米10年債利回りは2.885と小幅な上昇にとどまり、原油価格(WTI)はイラン産原油供給減と在庫減で上昇し一時69.76と70ドル台を目指す動きで、69.70(+1.16%)と上昇。

USDCAD-0.16%と反転下落。トランプ大統領、トルドー・カナダ首相はNAFTA再交渉で31日にゴールを目指す発言に、USDCADはアジア市場の安値1.2900台→米国市場では一時1.2960台までの上昇していたが1.2900台へ再び下落。

GBPUSD1.2%近く上昇(GBPJPY1.7%近く上昇)。ブレグジット交渉でEUは英国に前例のないパートナーシップの提案用意に、GBPUSDは1.2860台→1.3000の大台をブレーク続伸、終盤にかけては1.3030台と買が止まらず。

USDTRY3%近く上昇しTRY急落、アジア市場の6.2410台をボトムに、休み明けからのTRY売り圧力は止まらず。トルコ財務相の「経済や金融システムに対する大規模なリスクは想定していない」発言、中銀の「事実上の金融引き締め」にも銀行株下落が要因なのか、欧米市場に入ると6.4770台まで上昇しTRY急落。TRYJPYも一時17.10台まで下落。

USDARS7.8%近く上昇しARS急落、米国市場に入り33.89まで大幅上昇、アルゼンチン大統領は通貨防衛のIMFに500億ドルの早期融資を求める。

USDJPYはいつもながら動きは鈍かったが、米国市場に入りNAFTA再交渉の動き、ブレグジット交渉の変化なのか、ARSとTRY安の流れにも円売りが強まり、111.50を超えてから円ロングのストップも入り一時111.83まで上昇し、111.60台で推移。ただし、USDCHFは続落(CHF高)で変わらず、円だけが特別な動きとなっている可能性も。

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21:30    USD 第2四半期 GDP・改定値=前期比年率比4.2%(予想4.0% 前回4.1%)、GDP価格指数(デフレータ)=前期比年率3.0%(予想3.0% 前回3.0%)、個人消費=前期比年率3.8%(予想3.9% 前回4.0%)、コアPCE価格指数(デフレータ)=前期比年率2.0%(予想2.0% 前回2.0%)→ GDPは予想と前回を上回り、個人消費は予想と前回を下回る

21:30    CAD 第2四半期 経常収支=-158.8億カナダドル(予想-153.0億カナダドル 前回-195.0→-174.8億カナダドル)

23:00    USD 7月 中古住宅販売制約指数=前月比-0.7%(予想0.3% 前回0.9%→1.0%)、前年比-2.3%(予想-6.0% 前回-2.5%)

23:30    USD 週間原油在庫=-256.6万バレル(予想-68.6万バレル 前回-583.6万バレル)→ 予想外に減少幅が拡大 

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【北米】
NAFTA再交渉で、カナダは乳製品で譲歩する準備をしているとの報道、USDCADは1.2930台→1.2900台へ下落。(ボストン・グローブ紙)

トランプ大統領=米国は北朝鮮とうまくやっている。状況がどのように展開するか見届けよう

トランプ大統領(NAFTA再交渉について)=カナダは協定に参加する意向を示しており、31日期日とした軌道に乗っていると考えている。どうなるか見守りたい

トルドー・カナダ首相=NAFTA再交渉はトランプ大統領が目指す31日の期日までに妥結することは可能。あくまでも可能性で最終的にカナダにとって良い協定であるかどうかにかかっている

フリーランド・カナダ外相=NAFTA再交渉のためワシントン入りし、非常に良好で生産的な話し合いが今週できることを楽観視

マクリ・アルゼンチン大統領=通貨貿易にIMFに500億ドルのスタンドバイ取り決めに基づく融資の早期実施を求める→ USDARSは33.90近くへと、7.8%近く上昇しARS大幅下落。

【欧州】
トルコ財務相(ヒユエリト紙)=賃貸料など外貨での支払いを禁じる。

英国とEUの離脱交渉は1月妥結を事実上断念し、11月半ばでの合意を目指す。

トルコ統計局=8月の経済信頼感指数は83.9と前月比-9.0%低下し2009年3月依頼の低水準へ

新興国市場通貨のボラティリティーは対G7通貨で2009年来の高水準。

ラーブ英EU離脱担当官=31日にバルニエEU首席交渉官と会談
アルバイラク・トルコ財務相=強力な財政政策が金融政策の支えになる、インフレ抑制に向け一層の責任を負と発言。 経済や金融システムに対する大規模なリスクは想定していない→ TRYが大幅に下落し、燃料費や食品価格の急上昇を招き、銀行や経済全体へのリスクが懸念視されている中で、この報道を受け銀行株が下落し、逆にTRY売りが加速し 中銀は銀行間取引市場で翌日物買い入れ制限に動き事実上の引き締めを実施するも、USDTRYは一時6.4770 台へ上昇、TRYJPYも17.10台まで下落。

バルニエEU主席交渉官(ドイツのマース外相との会談)=EUを離脱する英国と前例のないパートナーシップを提案の用意。→ バルニエ氏は後、「他のどの第三国とも交わしたことがないような相互関係を英国に提供する用意がある」、「外交・安全保障のほか経済関係を含む可能性があると」→ 英国の譲れない一線は尊重するともあり、EU非加盟国で単一市場に属しているノルウェー型が利用可能なモデルとの指摘もあり、GBPUSD1.2860台→1.30の大台を上抜け1.3020台へと高値を更新し上昇中

英国のラーブEU離脱担当相=合意が「目に見えるところ」まで来ている、10月中の合意には時間的な余裕があまりない
ディマイオ・イタリア副首相=政府の来年度予算案が市場の信認低下につながった場合にECBが国債を買い入れるよう要請→ この報道を受けイタリア債利回りは低下→ 副首相はイタリアに対する投機的な攻撃が表面化した場合は、その動機は経済的なものではなく政治的なものだと支援要請を否定

【アジア・その他】
北朝鮮は拘束していた日本人を人道的原則に則って国外に追放した。

鈴木日銀審議員=副作用軽減に例えば金利の引き上げがある。変動幅の拡大は金利水準を上げる施策背はない。副作用が累積した先に顕在化する可能性がある。→ 日経平均株価が上昇幅を縮小し円買いが強まる。

ウェストパックが変動住宅ローン金利を0.14%引き上げたことで、他行も追従する可能性も。ただし、豪10年債利回りは2.59%をピークに一時2.55%まで下落し、AUDUSDの材料となった可能性も

原油価格=イラン産原油供給減と在庫減で上昇


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