2018/08/04

最新のIMMポジションから、2018年8月4日(土曜)

最新のIMMポジションから、2018年8月4日(土曜)

前週比では若干変化するも、ネットでは大幅な通貨のショートが続きドルへの信認は変わらず。

米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したIMM通貨先物の投機的部門の取り組みで、集計日が7月31日(火)の主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)のネット・ポジションは、-244,165コントラクトと相変わらず大幅な売り越しとなっていますが、前週比だけを見ると7週間ぶりに+6,882増加しショートが小幅に減少しています。

集計日が月末の31日に当たり、翌日8月1日にはFOMCが、2日にはBOE金融政策委員会が、3日には米雇用統計があり、結果的にはドル高傾向で終わっていることを考えれば前週比で通貨のショートの減少はあまり意味がないようにも思われます。

今回の特徴としては、カナダドルのネット・ショートポジションは変わらないものの、前週比では大幅な買い越し額となっており、カナダドルが選好されていたことがわかります。逆にユーロと豪ドルはショートが拡大し弱さが目立っています。


【円】前週-73,769→-68,457(5,312)
7週連続でショートが続き、5週間ぶりに前週比でショートは微減。為替市場では31日の集計日は日銀の金融政策決定会合がありフォワードガイダンスの採用や長期金利の柔軟性の決定を確認できたと思われます。翌1日に112.15の高値を付けてから反落し111円台前半へと円高へと動いていますが、円ショートの水準を考えると円先安が変化しているか疑問です。

【ユーロ】前週29,640→22,825(-6,815)
2017年5月9日から65週連続でネットロングを維持していますが、ロングポジションは大幅に減少中で、今回は前回の集計日24日後の26日のECB理事会・ドラギ総裁会見を消化した後の変化で、27日の米GDPを織り込んだ結果のショートの増加となっています。集計日翌日となる8月1日のFOMC後のEURUSDの下落を考えればユーロ先安を意識したポジションが強まっていることも考えられます。

【ポンド】前週-46,743→-47,386(-643)
7週連続でネット・ショートが続き前週比でもショートが微増していますが、引き続き4万コントラクト台にとどまり、ハード・ブレグジットのリスクを気にしながらも、予想外に拡大していないようにも思われます。一方、前回と今回の集計日ベースのGBPUSDの水準は大きな変化はない反面、先週末にGBPUSDは1.3000の大台を割り込んでいることを考えれば、ショートがより拡大していることが推測できます。

【カナダドル】前週-44,511→-31,569(12,942)
19週連続でネット・ショートが続いていますが3万コントラクト台に低下し、前週比では大幅にショートが減少し、これで3週続けてショートが減少となっています。為替市場でもドル高傾向が強まる中でカナダドルは上昇し健闘している通貨の一つで弱気ムード徐々に改善されているようにも思われます。

【豪ドル】前週-45,486→-51,476(-5,990)
18週連続でネット・ショートが続き前週比でも5万コントラクト台へとショートが拡大していますが、集計日後の為替市場ではドル高の流れの中でレンジ相場を繰り返し方、予想外に安定しているのか向感が定まらない動きが続いています。



別表もご覧ください。

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