2016/09/10

2016年9月10日(土曜)9日、海外市場の動き

2016年9月10日(土曜)9日、海外市場の動き

週末金曜日は、ドル全面高+米株安+米金利上昇+原油安

FOMCの見通しにも大きな反応は示さず動きの少なかった、米株と債券市場は変化。米株は久々の2%超の下落となり、債券利回りは大幅上昇。

FRB内ではタカ派・ハト派両意見が見られたが、市場はタカ派期待を選択。ローゼングレン・ボストン連銀総のタカ派発言を契機に、9月21日の米利上げの残り火が再び燃焼へ。

NYダウは18,085.45と-394.46(-2.13%)と久々の大幅安で、7月8日の強い米雇用統計で米株が急伸した時点へと逆戻り、S&P500-53.49(-2.45%)。

米10年債利回り1.67%台へと6月24日の英国がEU離脱を選択した国民投票後の高値を更新し上昇、2年債も一時0.8%近くへと上昇。原油価格(WTI)は45.61と-2.01(-4.22%)下落。

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相変わらず、米利上げの期待度が相場変動の材料にされ、新興国通貨安が目立ち、主要通貨ではAUDUSD+NZDUSDの下げが目立った。

AUDUSDは、朝方から弱い中国CPIや豪住宅ローンに0.7650台を高値に上値は抑えられ、ローゼングレン氏のタカ派発言+資源価格の下落=リスク回避の流れが強まる中、0.7530台まで続落。反発は見られず。

USDJPYは、いつもながら円クロスの影響にドル買いの流れが続く中で、102.00~20の狭いレンジが続いた。ローゼングレン氏のタカ派発言を受けた米金利の上昇に102.50~60を超え短期筋のストップが付き、102.80円を超えてからは買いが強まり一時103.05円まで上昇。米株の下落や103円台の大口売りに上値は抑えられたが、102.50~60円が底堅くなって終了。

EURUSDは、独経常収支+貿易収支は予想外に伸びず、売りの引き金となり、米利上げ期待の上昇に、前日の安値1.1240台を割り込み、オプションカットに向け1.1200割れを狙う動きが見られたが何とか死守。ただし、戻りも1.1230台が限度で弱い。

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ローゼングレン・ボストン連銀総=FRBが利上げを待ち過ぎれば米経済は一段のリスクに直面。段階的な金融引き締めが適切となる可能性大。

タルーロFRB理事=利上げに踏み切る前に、インフレ率が目標の2%に向け持続的に加速している一段の証拠を見極めたい。

カプラン・ダラス連銀総裁=米利上げの根拠はここ数カ月で強まった。FRBには辛抱強くかつ慎重に行動する余裕がある。金利見通しは、これまでの経験よりかなりフラットになる可能性大。

独10年債利回り、英国のEU離脱決定後、初めてプラス圏へ上昇。

リムシェービッチ・ラトビア中銀総裁=ECBは資産買い入れプログラムの規模、国別の構成、買い入れ対象債券の最低利回りなどについて変更することを検討。12月に決定される可能性。

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