2016/09/02

2016年9月2日(金曜)1日、海外指標の動き

2016年9月2日(金曜)1日、海外指標の動き

週末の米雇用統計を直前にして、米経済指標に為替相場は過敏に反応。短期投機筋の積み上がったドルロングの巻き戻しに、結局はドルは弱含む。

今日の米非農業部門の雇用者数の予想は18万人程度で、予想通りなら米利上げ期待がさらに強まりそう。強気な市場参加者は15万人でも強気ムードを変える気はなさそうで、10万を割ってくるとサプライズ。

昨日は、米経済指標が為替相場の変動要因。強い英製造業PMIにポンドは急進し一人勝ち。強い米単位労働コスト+改善の非農業部門雇用者数=ドル続伸 → 弱い米ISM製造業景況指数+米建設支出=ドル急落。

為替相場の変動に比べれば、株+債権市場の反応はやや緩慢。米株は弱い米経済指標に、一時下落するも持ち直し前日とほぼ同水準で推移。米債券利回りは一時上昇するも再び前日を下回り大きな変化は見られず。ただ、原油価格は弱く続落し43ドル台半ばで推移。

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USDJPYは、日米金融政策の違いに円売りがリードするドル買い流れは続き、一時104円まで上昇するも、弱い米IISM製造業景況指数を契機に、103.10円まで急落。市場参加者は『米利上げ+日本追加緩和=円売り』期待が失敗するまでは、円売りで通しそうな雰囲気は引き続き強い。

現状では103.00~10円のポイントをボトムに下げ止まっているが、再上昇するのか? それとも、短期投機筋の円ショートをさらにあぶりだすのか? 今日の日本株の動きと、米雇用統計が焦点に。

GBPUSDは、英製造業PMがI53.3(予想49.1 前回48.2→48.3)→ 前回が上方修正され、予想を大幅に上回り、GBPUSDは1.340台→1.3260台へと急騰、弱い米ISM製造業景況指数を契機に1.33台まで続伸。英国のEU離脱決定後の政治的・経済的な悪影響が薄れたとの判断なのか、ポンドショートの巻き戻しも強く買いの流れが続く。

AUDUSD+NZDUSD+USDCADは、欧米市場ではドル高の影響もあり、原油価格の続落や商品価格は弱く、AUD+NZD+CAD売りの流れが続いたが、弱い米ISM製造業景況指数を契機に流れは反転し、ドル売りの流れを維持。

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メスター・クリーブランド連銀総裁=現在の低水準からの段階的な金利引き上げは、極めて説得力があるように思える。長期的な労働問題、低金利は解決できず。

メスター・クリーブランド連銀総裁=失業率を安定的に保つには、月間7.5~15万人程度の雇用の伸びがおそらく必要と別な会議で示しており、今年はこれを上回り失業率は4.9%に低下。経済はほぼ最大雇用の状態にある。

IMFG20へ向けた報告書=低インフレへの対処で緩和的な金融政策を維持すべき。財政的に余裕のある国は、インフラなどの公共投資を進め、消費者への増税を回避し成長を支援していくよう要請

IMFG20へ向けた報告書=需要押し上げや貿易の活性化、構造改革の実施などに向け、これまで以上に強力な措置を講じるよう各国首脳に要請。

ラガルドIMF専務理事=10月に2016年世界経済成長見通しを下方修正するだろう。英国のEU離脱決定後も大きな危機は生じておらず、中国経済の移行もかなり進展しており、商品相場も多少持ち直しているが、これは表面上のことに過ぎない。

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GBP 8月 製造業PMI=53.3(予想49.1 前回48.2→48.3)→ 前回が上方修正され、予想を大幅に上回りGBP買いが強まる

USD 第2四半期 非農業部門労働生産性・改定値=前期比-0.6%(予想-0.6% 前回-0.5%)、単位労働コスト=前期比4.3%(予想2.1% 前回2.0%)→ 単位労働コストは予想外に増加

USD 新規失業保険申請件数=26.3万人(予想26.5 前回26.1万人)→ 予想より若干改善へ

USD 7月 建設支出=前月比0.0%(予想0.2% 前回-0.6%)→ 前回のマイナスを脱却するも予想に届かず。

USD 8月 ISM製造業景況指数=49.4(予想52.4 前回52.6)→ 前回と予想を下回る

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