2016/09/03

最新のIMMポジションから、 2016年9月3日(土曜)

最新のIMMポジションから、 2016年9月3日(土曜)

8月30日付のデータでは、市場のセンチメントはドルの上昇に対して懐疑的な見方をしていた。ポンドとユーロのショートポジションは多いが、トータルでは通貨のショートが減少している。

週末2日の米雇用統計の結果は含まれていないが、30日の当時の市場のセンチメントを図る意味では分かりやすい。

7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ネット・ポジションは-35,682コントラクトと、前週の-50,822から通貨のショート15,140減少(通貨売りが減少)していた。

通貨ショートの減少は、8月2日以降で5週間連続となり、先週末のジャクソンホール・シンポジウムのイエレン・フィッシャー両氏の発言にもかかわらず、通貨のショートは減り続けていることになる。

先週大幅にショートが減少したユーロはショートが増加し、豪ドルも僅かならがショートが増加している。一方、ポンドはショートが減少、円、スイス、カナダドル、NZドルはロングが増加している。

スポット市場のドル円相場を見ると、8月26日から円の売りが加速し、円の一人負けの形相となっている。5週間も連続し増加していた投機的な円ロングポジションを考えると、円先期待に円ポジションを切れずに、102.50~80円を超えてから大幅な調整が入っていたように思われる。この水準が今後のポイントになりそうである。

また、スポット市場のポンドドル相場を見ると、取引量が拡大しながらポンドが上昇している。英国のEU離脱の選択後から続くリスク回避のポンド売りも、経済・政治情勢がやや安定しつつあり、積み上がった投機的ショートポジションの巻き戻しが要因と思われるが、長期的に見れば不安感は払拭できない。




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