2020/02/22

2020年2月22日(土)、昨日21日 海外市場の動き

2020年2月22日(土)、昨日21日 海外市場の動き

米景況感の悪化に、債券利回り軟化+株価下落=ドル売りが加速。新型肺炎の中国での感染拡大や、他国への拡散の増加、米経済への悪影響の危惧も要因の一つ。

直接的には、米総合PMIが53.3→49.6と50を割り込み2013年来の水準に低下したことで、ユーロ圏総合PMI51.3→51.6と強かったことのギャップ拡大も影響。

結果、米株は下落、ダウは一時300ドル超の下げから-227.10(-0.78%) 、Nasdaq-174.37(-1.79%9、S&P500-35.53(-1.05%)と総崩れ。

一方、米債利回りも軟化し、10年債は一時1.44%を割り込1.46%台へ、2年債は一時1.32%を割り込み1.35%台、30年債は一時1.89%台と過去最低を記録し1.91%台で推移。

為替市場は、ドルは主要通貨に対して全面安で、ドルインデックスは99.865→99.327へ軟化。米株の下げが一時的なのそれとも継続するかによってドルへの信認度を測ることになるが、米債利回りの軟化傾向が止まらないことが気になる。

USDJPYは、弱すぎる米PMI直後の米株安+米債利回りの軟化を受け111.90台から、欧州市場の序盤の安値111.49に並ぶ111.47まで下落。週末金曜日と言うこともあり、欧州勢不在の中で買いも限定的で111.50台と安値圏で推移している。24日(月)は日本が連休となり、イメージとしてはJPY高リスクが気になるも(連休時にJPY高になるイメージが強い)、仮に連休明けに現在の水準近くで戻ってくればJPYベア相場は再開のリスクも。

EURUSDは、欧州市場で予想外に強いユーロ圏各国のPMI(速報値)を受け、EU景況感悪化も限定的との思惑に1.0820まで上昇。欧州市場では1.0795をボトムに下げ止まり、弱い米PMIを受け急伸を開始、減速が続く米中古住宅販売を経て、フィキシングには1.0864まで上昇し1.0850近辺で推移。20日の安値1.0778から緩やかに上昇しているが、上昇幅は予想外に少なくスピードも穏やか。

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メスター・クリーブランド連銀総裁
①金融市場の予測とFRB当局者の考えとの間に乖離がある時、政策当局者は難しい立場に置かれると指摘。対策の1つとして、FOMC声明により多くの情報を盛り込むことを挙げた。

ボスティック・アトランタ連銀総裁
①今年の米経済成長率は年率2~2.5%と予想。
②FRBのバランスシート拡大が株式市場の資金流入に繋がっているとは思えない
③新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の混乱は一時的

クドローNEC委員長
①米国債利回り低下は安全資産への逃避を反映

ブラード・セントルイス連銀総裁
①イールドカーブには、懸念している
②新型コロナウイルスの影響は一時的
③かつての住宅市場やドットコムのようなバブル崩壊のリスクはない

ブレイナードFRB理事
①金利やインフレ率が低水準で、労働市場の変化に対する感応度が過去と比べて低下していることを考慮すると、FRBは将来の景気後退に対応するために予防的かつ積極的な措置が必要になる

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レーンECB専務理事
①マイナス金利政策を擁護しながらも、リスクは認識しており、ECBが副作用について注視。政策緩和が逆効果を招き、銀行の信用状態が逼迫する事態を引き起こす、いわゆるリバーサルレートという政策金利の水準がある可能性に注意している
②コロナウイルスは封じ込めまで明確なダウンサイドリスクになる
③ECBは賃金が成長し、インフレも徐々に改善すると予想

メルケル独首相
①EU予算が合意に至るまでは解決すべきことが多い、EU首脳間の予算に対する見解に大きな開きがある

テンレイBOE政策委員
①新型コロナウイルスの経済に対する影響は大きくなる可能性がある

EU中期予算を協議しているブリュッセルで緊急会合
①英国がEUを離脱した今、失った拠出額の穴埋めを巡り各国の意見が対立し、協議は難航し合意が成立する公算は小さい。

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中国財政次官
①新型コロナウイルスの経済に対する影響は大きくなる可能性がある

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