2020/02/16

最新のIMMポジションから(2月16日)

最新のIMMポジションから(2月16日)

集計日が2月11日の7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)のネットショート・ポジションの合計は、-105,998コントラクト(ドル換算約128.3 億ドル)から-114,045コントラクト(ドル換算142億ドル)とショートが8,047 コントラクト拡大しています。

これは、1月21日から4週連続の拡大で、ドル換算でも約76.4 億ドルから、昨年12月31日の152億ドルに近い142億ドルへと増加傾向にあり、ドルに対しての信頼感が続いていることが推測されます。

この数字はリアルタイムのデータとは異なり、集計日の11日から既に多くの時間がたっていますが、市場全体のセンチメント(ポジション)を考える上では、十分役立つデータと思います。

個別で見ると、ユーロとカナダドルのショートが拡大する反面、豪ドルとポンドのロングが拡大し、ドルに対して強弱二極化していることがわかります。このことから、取引通貨の選択では、これらの通貨間のクロスで取引することも有意義では?


前週比のネットポジションは、-21,898→-26,188と、ショートが4,290
増加しています。1月7日にショートが-12,248コントラクトまで減少し、ついに、ロングへ転換か? と思われながらも逆にショートが拡大していますが、データ的には1月21日の-44,701をピークに積極的に円をショートにする動きも見られません。相場感が拮抗している通貨と考えてもいいでしょう。


ユーロ
前週比のネットポジションは、-75,080→-85,669と、ショートが10,589増加し、3週連続で1万コントラクト台のショート(大幅な売り越し)となり、この水準は昨年6月11日の-86,792に匹敵するもので、ユーロに対しての多数のネガティブ要因が混在し、弱気ムードが全開と言っても過言ではありません。

ポンド
前週比のネットポジションは、12,987→21,084と、ロングが若干ですが8,097増加し、昨年12月24日から続くロングポジションを維持していますが、急拡大することもなく、慎重なポジションメーキングとなっています。離脱猶予期限の年末までに紆余曲折はあると思いますが、潜在的なロング支持者が根強いことも確かです。

カナダドル
前週比のネットポジションは18,563→9,705と、8,858のショートで、トータルのロングが3週連続で減少、昨年7月2日から33週続くネットロングポジションが危うくなっています。ただ、しぶといもので、過去にもこのような水準までロングが減少する局面が何度もみられながらも、結局は持ち直す不思議な通貨。中銀のハト派発言と原油安、景況感の悪化を意識していると思われるが、ショートにしたくない通貨の一つ。

豪ドル
前週比のネットポジションは-43,297→-32,668と、ロングが10,629増加し、2018年4月3日から98週間と長期間続く、象徴的な売り越し通貨のイメージは変わりませんが、今年に入りネットポジションの平均値は-28,431コントラクトと落ち着いてきていることも確かです。ただし、新型コロナウイルスの感染拡大による中国経済のダメージを受ける通貨であるため、その影響次第でどこまでショートが減少することができるか?


詳しくは別表をご覧ください

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