2019/12/22

今週の為替相場を考える(12月23~27日)

今週の為替相場を考える(12月23~27日)

メリークリスマス! 

今週は23日が週明け月曜で、24日がクリスマスイブ、25日がクリスマス、26日ボクシングデーで27日の週末金曜日を迎え、一週間を通じて市場参加者が激減することが予想されます。突発的なサプライズの材料が出れば極端に反応する可能性は否定できませんが、そうでなければ、株、債券、為替市場の動きは限られてきます。

経験則から、日本ではクリスマス、年末・年始とお正月気分で多くは年始の1月6日から新たなスタートと考えている方が多いようですが、海外勢はクリスマス明けとなる26日以降が新年の始まりで、ポジションを作り相場を動かし、日本勢が参戦したその方向に動きが加速したときに利食いを入れ、結局は元の水準に逆戻りすることも多いと記憶しています。

先週一週間を振り返ってみると、米中通商協議の第1弾署名で合意があり世界的に株価は上昇。他方、英国のEU離脱問題は英総選挙で与党保守党が大勝し、秩序だった英国のEU離脱を市場は期待していました。

ところが、GBPUSDは離脱の移行期間を2020年に限定することでEUとFTAの成立できずに離脱するハードブレグジットのリスクもあり、最も積みあがったポンドロングの巻き戻しがクリス休暇直前の調整とあいまって、前週の高値1.3500から1.3000の大台割れまで下落し元の振り出しに逆戻り。

GBPUSD1.3000は、10月中旬以降続いた大枠1.28~1.30のレンジ相場の上限にあたり、今週この水準を大まかなボトムに下げ止まり上昇できるのか? それとも、1.3000を上限として過去の1.28~1.30のレンジに逆戻りするのか? 個人的にGBPの再上昇を期待していますが、重要な分岐点にあります。

EURUSDも連動し前週の高値1.1200から1.1060台まで逆戻りしEURの上昇期待が完全に裏切られた週となりました。ただ、1.1050をボトムとした流れを継続していると思われ、1.1050~1.1150のレンジに入りやすいのではないでしょうか?

一方、NZDUSDは12月5日に200日MAを上抜けしてからは上昇傾向を維持し、先週も他の主要通貨が下落する中で底堅く推移しています。USDCADもUSMCAの期待感も強く4週連続の陰線引けで上値を切り下げCADの強さを維持していますが、念願の1.3000の壁を割り込むまで安心できず。

問題のUSDJPYは、かつてない低取引量となり、一週間を通じたレンジは109.18~69と約50ポイントに収まり週間レンジ幅は0.46%と惨憺たる結果で、今週のクリスマス休暇シーズンはさらに記録を塗り替える可能性も市場は意識しています。もちろん、TRYJPY、ZARJPYなど円クロスの取引は拡大しているようですが、日本の市場参加者として材料はともかくUSDJPYが動いてほしいと願っています。

今週は一年間を通じて市場参加者が最も減少し、動きが超閑散になることもあり、予想レンジの掲載はお休みいたします。

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